劇場公開を切望。
音楽ドキュメンタリーの大傑作
トーキング・ヘッズの
『ストップ・メイキング・センス』

『Stop Making Sense / Special Edition』('84)/Talking Heads

『Stop Making Sense / Special Edition』('84)/Talking Heads

兆しは2年前に劇場公開されたデヴィッド・バーンの『アメリカン・ユートピア』からあったような気がする。劇中、ライヴドキュメンタリーとして映し出されるパフォーマンスにはトーキング・ヘッズ時代の曲も多く含まれていた。それらを聴きながら、どうしようもなく思い出してしまう、これまたライヴドキュメンタリーの傑作、トーキング・ヘッズの『ストップ・メイキング・センス』。あの作品はバンドが沸点に達した時期に撮られた作品で、以降、徐々にバーンと他のメンバーの乖離が目立つようになり、バンドは終息に向かっていったのだった。

『アメリカン・ユートピア』の深い感動に浸りながら、『ストップ・メイキング・センス』の素晴らしさ、凄さも仲間うちで述懐しつつ、トーキング・ヘッズに想いを馳せることがここ1、2年何度もあった。そんな時にふいにネット上で公開されたのが『ストップ・メイキング・センス』のオフィシャルトレイラー映像だった。『アメリカン・ユートピア』ではデヴィッド・バーンたち出演者が自転車に乗って、劇場の楽屋入りする場面がエンディングロールだった。その続編みたいに、クリーニング店にやってきたデヴィッド・バーンが、預けていたあの「ビッグ・スーツ」を受け取って、嬉しそうに自転車で帰っていくというもの。久しぶりに鏡の前でスーツを羽織ったバーンはすっかり白髪になっているものの、彼ならではのユーモアのセンスは健在。もしかして? と期待させるには充分な映像だった。

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着