短期間の活動にもかかわらず
ロックの発展に大きく寄与した
バッファロー・スプリングフィールド
の『アゲイン』

『Again』(’67)/Buffalo Springfield

『Again』(’67)/Buffalo Springfield

マイク・ブルームフィールド、アル・クーパー、ステファン・スティルスの『スーパー・セッション』(’68)、ポコのデビューアルバム『ピッキン・アップ・ザ・ピーセズ』(’69)、CSN&Yの『デジャ・ヴ』(’70)、ニール・ヤングのデビューソロアルバム『ニール・ヤング』(’68)など、60年代後半から70年初頭にかけて、その後のロックに大きな影響を与えることになる重要作が次々とリリースされた。これら全てのアルバムに関わっているのがバッファロー・スプリングフィールドのメンバーである。彼らは結成からわずか2年で解散(アルバムリリースは3枚のみ)するのだが、その多彩な音楽性は今も色褪せていない。今回はロック界に大きな足跡を残したバッファロー・スプリングフィールドの傑作2ndアルバム『アゲイン』を取り上げる。

バッファロー・スプリングフィールド
というグループ

バッファロー・スプリングフィールドは、66年にL.A.で結成された5人組のグループだ。中心メンバーはフォークリバイバル下に登場したフォークグループの元オウ・ゴー・ゴー・シンガーズに在籍していたスティーブ・スティルスとリッチー・フューレイ、そしてカナダからやってきたニール・ヤングの3人。彼らはそれぞれ曲が書け歌も歌えるというスリートップ体制で活動していたのだが、グループのまとめ役はスティルスが担当していた。3人ともソロで活動できるほどの力量を持っており、リーダー的存在のスティルスは我の強いヤングとたびたび衝突する。

リズムセクションはブルース・パーマー(Ba)とデューイ・マーティン(Dr)のふたり。パーマーは以前ヤングと同じくマイナー・バーズのメンバーであった。マーティンは他のメンバーよりも少し歳上で、パッツィ・クライン、ロイ・オービソン、MFQ、ディラーズなど、多くの著名なアーティストのバックを務めたベテランで、このふたりもヤング同様カナダ出身である。

メンバーの仲違いと全米7位の大ヒット

66年の4月、新人アーティストの登竜門として知られるハリウッドのクラブ『トゥルバドール』で、3人のリードシンガーを擁した個性的なグループとしてバッファロー・スプリングフィールドは華々しくデビューを飾り、アトコ・レコードと契約を交わす。同年に初シングルをリリースするものの、大事な時にもかかわらずパーマーが大麻の不法所持で逮捕されてしまう。彼はこの後もちょくちょく逮捕拘留され、ツアーではトラとしてジム・フィールダー(のちにブラッド・スウェット&ティアーズで名演を披露する名手)をはじめ他のベーシストが呼ばれることになる。ドラムのマーティンはマーティンで、目立ちたがり屋の部分が他のメンバーに疎ましがられるなど、フロントの3人だけでなくメンバー全員が一触即発の緊張感でバンドは運営されていたのである。

第三弾シングル「フォー・ホワット・イッツ・ワース」(スティルス作)はバッファロー・スプリングフィールドの名前を一気に知らしめる全米7位の大ヒット曲となり、すでにリリースされていたデビューアルバム『バッファロー・スプリングフィールド』(’66)のリードトラックは、67年3月以降版ではこの曲に差し替えられ、曲順の変更も行われている。また、オリジナル版に収録されていた「Baby Don’t Scold Me」はカットされている。

OKMusic編集部

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