タイタニックの
沈没事故から歌が生まれ、
ポピュラー音楽の側面が見えてくる
民衆が好んだのは
「悲劇」や「災難」ばかり?
どうしてこのような歌が必要だったのか? 私なりに推測してみるに〈他人のフリ見て我がフリ直せ〉という諺があるように、人々にあらゆる災い、愚かな行いを知らせることで、注意喚起、あるいは自戒、教訓の意味もあったのだろうか。なにせ、人間は日々間違いばかりしでかしているのだから。また、人の導きではどうにもならない成り行き、宿命に対し、もはや神に救いを求めるしかないと、信仰心を促す狙いもあったのかと考える。それがビジネスに結びついたわけである。