五月病を吹き飛ばせ!
気分を上げてくれる洋楽5曲

春から新たな環境に身を置いた人たちに疲れがどっと出てくるこの時期。「五月病」とは新しい環境に適応できないことから起きる精神的な症状の総称で、中でも最も多い病気は適応障害だそうです。「気が滅入るなぁ」「体がだるい」「疲れちゃったな」と思ったら、好きな音楽を聴いて体を動かすのが手っ取り早く気分を上げられる方法でもありますよね。そこで今回は「五月病を吹き飛ばせ! 気分を上げてくれる洋楽5曲」をご紹介します。

「Running Away」収録アルバム『KAYA』/Bob Marley & The Wailers
「Hold On (Help Is On The Way)」収録アルバム『The Preacher's Wife』/Whitney Houston
「Resentment」収録アルバム『B'Day』/Beyoncé
「i」収録アルバム『To Pimp A Butterfly』/Kendrick Lamar
「Help!」収録アルバム『HELP! - 4人はアイドル』/The Beatles

「Running Away」(’78)
/Bob Marley & The Wailers

「Running Away」収録アルバム『KAYA』/Bob Marley & The Wailers

「Running Away」収録アルバム『KAYA』/Bob Marley & The Wailers

41年前にリリースされたボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズの歴史的名盤『KAYA』に収録されている「Running Away」は、一聴するとレゲエの旋律からか軽やかな風を感じられる。しかし、その歌詞は《お前は逃げている/でも自分から逃げることはできない》の連続で始まり、《なんで自分の居場所を見つけられいんだ?/人は己の抱えるものが一番重いと考える》と綴られ、裏を返せば“しんどいのはお前だけじゃない”というエールと受け止められる作品だ。2018年8月にはそのオリジナル・ミックスに加えて、全10曲をスティーヴン・ラガ・マーリーが新たにリミックスした『KAYA40』をカップリングした40周年記念エディションが発売されているのでそちらもお勧め。

「Hold On (Help Is On The Way)」
(’96)/Whitney Houston

「Hold On (Help Is On The Way)」収録アルバム『The Preacher's Wife』/Whitney Houston

「Hold On (Help Is On The Way)」収録アルバム『The Preacher's Wife』/Whitney Houston

“ちょっと待って、助けはすぐそこまで来てるわ”と力強く艶やかに歌うのは、世界が愛した歌姫・ホイットニー・ヒューストンだ。この気分が落ち込んだ時でも助けてくれるあの人は間もなくやって来ると信じる気持ちが歌われた舞台は、ペニー・マーシャル監督、デンゼル・ワシントン、ホイットニー・ヒューストン主演によるアメリカ映画『天使の贈りもの』(1996)。その同タイトルのサウンドトラックアルバム『The Preacher's Wife』には、ゴスペル、モニカ、シャーリー・シーザーなどによるパフォーマンスが収録され、今回ピックアップした「Hold On (Help Is On The Way)」では映画の中で描かれている通り、the Georgia Mass Choirとの共演作品となっている。

「Resentment」(’06)/Beyoncé

「Resentment」収録アルバム『B'Day』/Beyoncé

「Resentment」収録アルバム『B'Day』/Beyoncé

世界のディーバ、ビヨンセが恋に破れた女の胸の内を歌い上げる「Resentment」は、デスティニーズ・チャイルド解散後初のソロアルバムとして2007年に開催された第49回グラミー賞では最優秀R&Bアルバム賞を受賞した『B'Day』に収録された作品だ。そのアルバムを締め括るこの楽曲のタイトル「Resentment」とは、“憤り”“立腹”の意味である。歌詞から読み取れるその憤りの理由は、相手が彼女に嘘をついたからのようだ。歌詞の中では、嘘をついたことを何度も断罪しているのだが、相手を非難して自己防衛をしながら自分の乱れた気持ちを整理するのは女性特有の技なのかもしれない。この歌詞は恋人でなくとも置き換えが利くので怒れる相手を思って聴けば気分が晴れるかも。

「i」(’15)/Kendrick Lamar

「i」収録アルバム『To Pimp A Butterfly』/Kendrick Lamar

「i」収録アルバム『To Pimp A Butterfly』/Kendrick Lamar

2015年を代表するケンドリック・ラマーの傑作『To Pimp A Butterfly』。このアルバムの先行シングルが「i」である。そのタイトル通り、自分のことを歌っているわけだが、それまでこれでもかというほどに自らの鬱、陰の部分を故郷コンプトンにアンサーを求めた彼が、まさかの“I love myself”という自己肯定フックを連発。歌詞にある通りもはやライターではなく作家の域にいるヒップホップの概念をも変えた猛者は、台風が吹き荒れた昨年の『フジロックフェスティバル』で圧巻のステージを観せてくれた。“悩める若者よ、どんな環境であれ、周囲がどうであれ、自分は自分のことを愛し、大事にしている”ということを堂々歌うケンドリックに背中を押してもらってほしい。

「Help!」(’65)/The Beatles

「Help!」収録アルバム『HELP! - 4人はアイドル』/The Beatles

「Help!」収録アルバム『HELP! - 4人はアイドル』/The Beatles

“誰か、助けて〜!!”、ここまでクリアーに助けを求めている楽曲で世界中に知れ渡っている作品はこの曲をおいて他にないだろう。そう、ザ・ビートルズの「Help!」だ。どこまでもキャッチーなメロディーと軽快なリズムに乗せ、《不安なんだ/自信を失いかけてるんだ/お願いだから助けてよ》と延々訴えるその手法は、リリースから半世紀以上経過した今もなお、多くの人々の心にスッと入ってくるほど鮮やかだ。ザ・ビートルズの映画『Help!(ヘルプ! 4人はアイドル)』の監督を務めたリチャード・レスターによると、レスター監督と脚本家が“Help”というタイトルを付けたがったところ著作権的な問題でマークを付けることでクリアーし、ザ・ビートルズが制作したという。

TEXT:早乙女‘dorami’ゆうこ

早乙女‘dorami’ゆうこ プロフィール:栃木県佐野市出身。音楽を軸に、コンサート制作アシスタント通訳、音楽プロモーション、海外情報リサーチ、翻訳、TV番組進行台本や音楽情報ウェブサイト等でコラムや記事を執筆するなどの業務を担うパラレルワーカー。

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