こんな時代だからこそ愛を! 春の陽気にも合うやさしいラブソング

こんな時代だからこそ愛を! 春の陽気にも合うやさしいラブソング

こんな時代だからこそ愛を!
春の陽気にも合う
やさしいラブソング

なんとも言えない不安が続いている影響でしょうか。このところ、真っ直ぐに愛を歌う曲がじわじわ増えてきた気がします。恋愛にまつわるエトセトラを綴った類ではなく、あらゆる人間に対しての愛情を表現した深いやさしさのあるラブソング。今回はそんな自己肯定感を取り戻せるような、生きる力が自然と湧いてくるような5曲をピックアップしてみました。春のお供にぜひ。
「I Love You」収録アルバム『天才の愛』/くるり
「愛を、今」収録アルバム『Joyful Style』/BRADIO
「Love Your Love」収録EP『at FOUR』/竹内アンナ
「光あれ」収録アルバム『I Love You』/フジファブリック
「アイラヴユー」収録アルバム『アイラヴユー』/SUPER BEAVER

「I Love You」('21)/くるり

「I Love You」収録アルバム『天才の愛』/くるり

「I Love You」収録アルバム『天才の愛』/くるり

4月28日にリリースされるアルバム『天才の愛』より先行配信中のくるりの新曲。逆再生を使ったイントロ、マリンバの響き、やさぐれ&のほほんが混ざったボヤキ調の歌と、序盤は掴みどころがないかもしれない。けれど、だんだんと音が賑やかになっていき、途中の絶妙なブラックアウト感を経た《何かが 誰かに動かされても 焦るな》《I LOVE YOU》のあたりで、しんどい日常も、どっこいやっていけそうな気分にさせられるから不思議です。先日、バンド脱退を表明したファンファンのトランペットにもホッとします。

「愛を、今」('21)/BRADIO

「愛を、今」収録アルバム『Joyful Style』/BRADIO

「愛を、今」収録アルバム『Joyful Style』/BRADIO

“まずは自分自身を大切にし、自分自身を愛してほしい”という願いを込めて制作されたBRADIOの新曲「愛を、今」は、得意のファンキー路線ではなく、シリアスさと温かみを丁寧に伝える渾身のバラード。MVもこれまでとは趣が異なる感じで、陽が昇らない海岸線をバックに演奏する傷だらけのメンバーが、コロナ禍の今を生きる私たちと重なるところがグッときます。4月21日リリースのメジャー2ndアルバム『Joyful Style』にも収録。ひとりで肩を落としてしまっている人に向けた、かけがえのない自分へのラブソングです。

「Love Your Love」('20)
/竹内アンナ

「Love Your Love」収録EP『at FOUR』/竹内アンナ

「Love Your Love」収録EP『at FOUR』/竹内アンナ

KinKi Kidsに楽曲提供するなど、活躍の場を広げているシンガーソングライターの竹内アンナ。「Love Your Love」は4th EP『at FOUR』の収録曲で、コロナ疲れの重たいムードをふわりと晴らせちゃいそうな清々しいナンバーです。“自分なんて…”みたいに落ち込んでしまったら、《信じた「好き」はちゃんと本物だから 大丈夫》《あなたの「好き」をあなたは嫌いになんてならないでね》と歌ってくれるこの曲でリフレッシュしてみては? 軽快なギタープレイと切れ味鋭いラップパートも絶品。テンション上がります!

「光あれ」('20)/フジファブリック

「光あれ」収録アルバム『I Love You』/フジファブリック

「光あれ」収録アルバム『I Love You』/フジファブリック

フジファブリックのニューアルバム『I Love You』も、まさに愛がテーマ。「光あれ」はそのラストに収められた小林武史プロデュース曲で、ストリングスの音色とソウル/ファンクの気持ちいいグルーブが、《光あれ! 歩き出すあなたに》というやさしく清涼感たっぷりの歌詞と相まって、聴き手の心をスーッと癒してくれます。次世代を担うアーティストやクリエイターたちの生きざまを紡いだリリックビデオも美しい。JUJU、幾田りら、秦 基博とのコラボ曲を含むアルバムが本当に素敵な仕上がりなので、ぜひチェックを。

「アイラヴユー」('21)
/SUPER BEAVER

「アイラヴユー」収録アルバム『アイラヴユー』/SUPER BEAVER

「アイラヴユー」収録アルバム『アイラヴユー』/SUPER BEAVER

メジャー再契約第一弾アルバム『アイラヴユー』の表題曲は、《今僕らに 必要なのは 想う気持ち 想像力》《今あなたに 必要なのは 想われてる その実感》と、のっけから現状と見事にマッチした言葉が最高! ガツンと響くストレートなバンドサウンドも強みのエネルギッシュなコーラスも冴える中、忘れてしまいがちな当たり前のことを大きな声で歌って思い出させてくれるのが彼ららしい愛ですね。ついつい謙遜しちゃう人、感情をオープンにするのが得意じゃない人に届きますように。できれば大音量で聴いてください。

TEXT:田山雄士

田山雄士 プロフィール:フリーのライター。元『CDジャーナル』編集部所属。同誌の他、『okmusic UP's』『ナタリー』『bounce』など、雑誌/WEBを中心にお仕事をしています。日本のロックバンド以外に、シンガーソングライターとか洋楽とか映画とかも好きです。

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

新着