真夏がやって来た! お祭りを彩って
くれる小粋な5曲

いやー、『フジロック』が終わりましたね。このあとは『ロッキンジャパン』、『サマソニ』、『ライジング』なんかに行かれる人もまだまだ多いことでしょう。そして、夏は音楽フェス以外に、御輿を担いだり屋台が並んだりするお祭りもいっぱい! 今回はそうしたいろんなお祭りを彩ってくれそうな5曲を選んでみました。気分がアガるナンバーから、しっとりと哀愁が味わえるものまで、名曲満載でお届け。

1.「長く短い祭」('15)/椎名林檎

今年の『フジロック』にソロ名義で初出演を果たした椎名林檎。そんな彼女が8月5日にリリースする最新シングル曲(先行配信中)で、「コカ・コーラ」の2015年サマーキャンペーンCMソングとしてオンエアされるやいなや、“こんな曲も作れるのか!”と早くも絶賛を呼んでいます。「NIPPON」もそうでしたけど、書き下ろしタイアップとなると、バシバシ新たな引き出しを見せてくれるというか、改めてすごさを感じますね。近頃お好み(?)のオートチューン、浮雲とのデュエット、グルービーで哀愁たっぷりのアレンジに酔いしれませう。

2.「Asobi」('08)/ZAZEN BOYS

椎名林檎とたびたびコラボしていることでも知られるZAZEN BOYS。“MATSURI STUDIOからMATSURI SESSIONを経て”――向井秀徳(Vo&Gu&Key)によるそんな登場文句でお馴染みの彼らが《遊び足りない…》と歌う「Asobi」は、お祭りのあとにお酒を飲みながらしみじみと浸りたいナンバーですね。ライヴでも終盤に名残惜しそうな空気の中で披露されるケースが多く、演奏後の余韻もたまらないものがあります。楽しかった時間をこういう曲で反芻するのもいいもんじゃないでしょうか。

3.「フェス!!最高」('10)/グループ

ZAZEN BOYSの向井秀徳をはじめ、豪華ゲストが多数参加したニューアルバム『20名』も好調なグループ魂のフェス至上ソング。シンプルなビートに乗せたロックチューンで、《フェスっていいぜ! なんかいいぜ!》とさわやかそうに歌っていたのも束の間、よく聴きゃおかしな…いやいや、もうサイテーなことをノリでぶち込んじゃっているのがサイコーなわけです。後半に進むにつれて毒づきがエスカレートするのも、ひとつ笑って許してあげてください。フィクションなので、たぶん。でも、痴漢はダメ絶対!

4.「夏祭り」('00)/Whiteberry

もはや説明不要の鉄板ナンバー。最近では、“あの人は今”的なテレビ番組にヴォーカルの前田由紀が出ているのをちらほら見かけたりしますね。言わずと知れたJITTERIN'JINNのカバーで、大ヒットしました。あれがもう15年も前とは…。お祭りや打ち上げ花火にベストマッチですが、この曲は高校野球でもすっかりお馴染み。華やかで燃えるブラバンソングとして、甲子園のアルプススタンドを賑わせています。夏に大活躍する、何度聴いても色あせない名曲。浴衣を着た時はコレでしょう!

5.「夏祭り」('81)/長渕剛

ラストは、8月22日に富士山麓で10万人オールナイトライヴを行なう長渕兄貴の夏曲で、独特のこだわりにより、ライヴ音源でしかリリースされていません。こっちの「夏祭り」は、初期ならではのフォーキーなアレンジが印象的で、ふたりの恋模様を切なく染みる味わいで描いています。じんわりと響く歌はもちろん、スリーフィンガーピッキングも絶品で、聴きどころが多いなと。線香花火を用いつつ、《燃えて散るのが 恋ならば そのまま消えずに かがやいてくれ》。しみじみと感じられる、なんとも奥深い歌詞です。

著者:田山雄士

OKMusic編集部

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