真夏がやって来た! 青い季節をエモ
ーショナルに感じられる5曲

『フジロック』が終わったあとで、ようやく関東も梅雨明け! 例年よりもジメジメ時期が長かったですけど、ここからスカッとした暑さに切り換わるといいなと思います。というわけで、今回は真夏のどデカイ空、ピーカン照り、どこまでも広がる海に合いそうな“青い季節をエモーショナルに感じられる5曲”を選んでみました。熱中症に気を付けて、爽快ハッピーな夏を!

「Blue Period」('16)/KONCOS

3ピースバンドとなって初のアルバム『Colors & Scale』を7月にリリースしたばかりのKONCOS。一枚を通じて夏っぽさが漂う、今めちゃくちゃプッシュしたい新作より、ここでは「Blue Period」をピックアップします。ドラムの連打で始まって、《かけぬける 青の時代》の歌詞そのままに、爽快な疾走が味わえるナンバー。聴いていると、過去と未来の間を生きる自分の存在、これからどこへでも行けるワクワク感が、頭の中で走馬灯のようにあふれるんですよね。夏の楽しくも切ない記憶と少なからずダブるので、この季節にはとりわけグッとくるはず!

「TRAGICOMEDY」('16)/ナードマグネ
ット

続いては、分かりやすく青ジャケから。大阪発の日本語パワーポップバンド、ナードマグネットのニューアルバム『CRAZY, STUPID, LOVE』の収録曲です。キャッチーなリードソング「C.S.L.」もすごく推したいけど、全部笑い飛ばすテンションの「TRAGICOMEDY」のほうが今回のテーマには合うんじゃないかなと。力強いビートとギターサウンドに乗った、繰り返されるこの明るいメロディー。空を見上げて歌っているうちに、うだるような暑さだって楽しくなってきませんか? グリーン・デイ好きのパンクリスナーにもおすすめ!

「Surf Wax America」('94)/Weezer

ナードマグネットに多大な影響を与え、8月には来日公演を行なうウィーザーも、今年の夏のBGMとして外せません! もちろん、通称“ブルー・アルバム”の名盤1st『ウィーザー』から。なぜかあまりスポットが当たらない「Surf Wax America」ですが、真夏に聴くならコレでしょう。キラキラしたアルペジオで幕を開け、海に向かってグングン加速していくこの感じ。《サーフィンに行くんだ あんたの顔がきらいだから》っていう理由が、また最高すぎます。家に閉じ籠っているよりは、青空の下で彼らの美しいメロディーとパワーポップにとことんまみれたい。ドライブにも最適。

「She Makes Me Laugh」('16)/The
Monkees

ウィーザーのリヴァース・クオモが手がけたモンキーズの名曲「シー・メイクス・ミー・ラフ」も紹介しちゃいます。アメリカらしいチャーミングな歌詞を微笑ましく聴いていたら、サビで涙が出そうなほど美しいメロディーが訪れるこの流れ! たまりません。ゆったりとした曲調も夏休みっぽくて、期間限定の淡い恋物語が思い浮かんだり。ビーチ・ボーイズみたいな甘さもあるかも。20年ぶりのアルバム『グッド・タイムズ!』に収録。知らない人へ向けて強引に説明すると、セブンイレブンのCMで流れる忌野清志郎(ザ・タイマーズ)の「デイ・ドリーム・ビリーバー」。あれの原曲を歌っているのがモンキーズです。

「青い車」('94)/スピッツ

ラストは新作『醒めない』が絶賛を浴びているスピッツが、ウィーザーの“ブルー・アルバム”と同じ1994年にリリースしたシングル曲を。もはや説明不要、不朽の名曲ですね。《君の青い車で海へ行こう》なんて、“青”を感じるのに持って来いのフレーズだし、これはやっぱり暑い季節に聴くと深みが増すんじゃないでしょうか。アレンジも歌詞もそこはかとなく神秘的! 潮のにおいがしみこんだ真夏の風を、今すぐ吸いこみに出かけたくなります。「渚」「空も飛べるはず」「夏の魔物」「海を見に行こう」あたりも合わせて押さえれば、モアベター。

著者:田山雄士

OKMusic編集部

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