『フジロック』参戦に向けて、予習し
ておきたい洋楽ど定番5曲

夏本番! 夏と言えば、フェス! フェスと言えば、『FUJI ROCK FESTIVAL』(以下、『フジロック』)。1997年に富士山の麓にある富士天神山スキー場で産声をあげた日本の音楽フェスティバルの元祖とも言え、今年で20周年を迎えます。そこで今回は、「普段洋楽を聴かないけれど今年『フジロック』へ行くんだよね」という人がよりを楽しむためにおさえておきたい、今年の苗場でもプレイされる可能性の高い洋楽・ど定番5曲をお届けします。

1.「Give It Away」('91)/Red Hot
Chili Peppers

3日目のヘッドライナー、通称「レッチリ」ことRed Hot Chili Peppers。彼らがショーの最後を飾りそうな曲ナンバー1がこの「Give It Away」です。1991年に9枚目のシングルとして発表されたこの曲は、レッチリ史上最も演奏されていて、過去の『フジロック』出演時にも再三披露されてきた彼らの代表曲。嵐の初年度でも初日のヘッドライナーだったレッチリでしたが、開始後わずか30分で中止となった伝説のステージでもこの曲が演奏されました。先月には約5年振りに通算11枚目となるアルバム『GET AWAY』をリリース。来日も5年振りとなる今回、アメリカのやんちゃな大人たちがどんなステージで『フジロック』20回目のバースデーを祝うのか楽しみですね。

2.「Loser」('94)/BECK

1994年に発売されたシングル2作目でBECKがブレイクするきっかけとなったこの曲は、同年発売となったデビューアルバム『MELLOW GOLD』にも収録されています。たった6時間半で作られたこと、そしてタイトルである「Loser」とは、レコーディング中にあまりに酷いラッパーだと自分自身を自虐的に言ったものとして有名です。台風キャンセルで幻となった初年度『フジロック』でしたが、翌98年にリベンジ出演。そして2005年の出演以来、3度目の出演となる今年は2日目のヘッドライナーとして堂々の登場となります。注意したいのが、BECKの出演時間。前代未聞のヘッドライナー開始時間となるようなので、タイムテーブルのチェックをお忘れなく。

3.「Hoppipolla」('05)/SIGUR RÓS

"Hopp í polla"は水たまりを次から次へと跳んで移動することを意味するアイスランド語で、その歌詞もまたメンバーの母国語であるアイスランド語で書かれています。この曲は2005年に発表され、翌2006年にはBBC『Planet Earth』で起用されたことで彼らの魅力が一般層へと広まりました。2012年には映画『宇宙兄弟』の挿入歌として起用されたこともあるのでご存知の方も多いはず。神秘的で壮大なサウンドは世界中から絶賛され、商業的な成功を音楽の力だけで成し遂げた稀有な存在として、リスナーからはもちろん、アーティストからも絶大な支持を得ている彼らは、初日、GREEN STAGEのヘッドライナーとして出演します。

4.「More...」/('15)WILCO

ちょうど1年前にリリースされたデビュー20周年記念作となる9枚目のアルバム「Star Wars」の収録曲。このアルバムはフリーダウンロードで発表され、大きな話題になりました。さらに、グラミー賞の「ベスト・オルタナティブ・ミュージック・アルバム」にもノミネートされ、米ローリング・ストーン誌には「少なくてもここ10年間のウィルコ作品の中で、もっとも簡潔でキャッチー、かつナチュラルに美しい旋律が詰まった作品」と称される人気の楽曲です。伝統的なアメリカ音楽とギターロックをベースに、各メンバーの超絶テクニックから生み出される、圧倒的な音楽性と存在感を誇るアメリカの国民的バンドは2日目GREEN STAGEに登場します。

5.「lambic 9 Poerty」('04)/SQUAR
EPUSHER

エレクトロニック・ミュージックを語る上では欠かせないスクエアプッシャーの革新的な作品群においては挑戦的なドラムンベースのスタイルがメインストリームと語られることが多いものの、鬼才が創造するジャンルレスで刺激的な世界の中で煌めく「光」のような存在感を放つのがこの曲です。2015年に恵比寿ガーデンホールで11年振りに開催された単独公演でも披露され、名曲と謳われる美しい旋律は必聴。ライヴでは大幅にアレンジされることも多く、原型以上、期待以上のものをオーディエンスへ提供する音楽家としても名高く、LED映像と完全同期させるプロジェクションマッピングなど、デジタルとヒューマン・スクエアプッシャーが織り成す異次元空間は必見のライヴパフォーマンスです。2日目、WHITE STAGEのヘッドライナーを飾ります。

著者:早乙女‘dorami’ゆうこ

OKMusic編集部

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