祝・『水曜どうでしょう』20周年!
番組内で大泉洋が歌っていたあんな曲
こんな曲

あの大泉洋のセンスを引き出した人気バラエティー番組『水曜どうでしょう』が、間もなく20周年! そんなアニバーサリームードの盛り上がりに併せて、音楽面からも振り返ってみようと思います。“アメリカ横断”での小坂一也「ワゴン・マスター」、“ユーコン”のIn the Soup「川」、“西表島”の轟一郎(安田顕)「やっちゃうよ。」とか本当は入れたかったけど、このコラムがiTunes配信曲ありきのため、エリート寄りはカット。番組内での大泉さんの鼻歌を切り口に、ほぼカラオケにある曲でまとめました。

1.「1/6の夢旅人 テレビバージョン」(
'97)/樋口了一

まずは、鼻歌以前に番組のシンボルと言えるお馴染みのナンバーから。樋口さんがまさに『どうでしょう』のために応援歌として制作し、藩士のみなさまにも長年愛されている名曲です。原付バイクで激走する旅=“カブ”シリーズでは、海が見えた時やここぞの場面で大泉さんがたびたび口ずさんでいますね。“カブをやるとなぜか…「1/6の夢旅人」を歌いたくなるねぇ”というセリフも印象深い! 同曲は“原付ベトナム縦断”の際に作られた「1/6の夢旅人2002」、ラテン風の「1/6の夢旅人2002~Saicorne ver./featuring 大泉洋~」など複数のバージョンがあって楽しいので、聴き比べてみてください。

2.「自動車ショー歌」('64)/小林旭

雰囲気変わって、次はアキラ先生のヒット曲。甘いもの早食いバトルを延々繰り広げながら日本を縦断する旅“対決列島”の道中、大泉さんがサービスエリアで買ったカセットテープに入っていて、謎の盛り上がりを生み、企画のテーマソングにまでなってしまいました(笑)。自動車の車種、メーカー名を連呼していく陽気な歌詞で、ダジャレ要素満載なのも藤村Dのツボだったのかなと。番組では瀬戸内海の風景をバックに、ミスター(鈴井貴之)の淀みない曲紹介から、大泉さんがビシッと歌っております。同じくいろいろバージョンあり。「アキラのジーンときちゃうぜ」「シベリア鉄道」も押さえれば、立派な“どうバカ”です!

3.「Man In the Mirror」('87)/Mic
hael Jackson

今度は洋楽。説明不要の“キング・オブ・ポップ”ことマイケル・ジャクソンの「マン・イン・ザ・ミラー」です。これは完全に大泉さんの鼻歌主導! というか、モノマネと言ったほうがいいかも。受験生の合格を祈願するお遍路の旅“四国八十八ヵ所II”において、ディレクター陣の士気を高める応援歌として、半ば乱暴に独自のアレンジで披露し、藤村・嬉野Dの大爆笑を誘いました。後々の“四国III”“初めてのアフリカ”などでも登場。“ホゥー”のみならず、ブレスや声の特徴を全体的に掴んでいるのが素晴らしいと思います。ちなみに、この曲の直前に口ずさんでいたのは米米CLUBの「浪漫飛行」でしたね。

4.「Gimme! Gimme! Gimme!(A Man Aft
er Midnight)」('99)/A★Teens

こちらも洋楽です。スウェーデンのポップグループであるA★Teensがカバーした、言わずと知れたアバのヒット曲で、“俺もいつかスマスマ(『SMAP×SMAP』)あたり出られないかなぁ”という大泉さんのボヤキもあった“ヨーロッパ・リベンジ”企画に登場。ノルウェーで何気なく買ったCD(『アバ・ジェネレーション』)に入っていた「ギミー!ギミー!ギミー!」は中毒性満点で、大自然の旅に疲れて壊れちゃった大泉さんが膝を叩きながら歌う名シーンを呼ぶことに! 「ダンシング・クイーン」「スーパー・トゥルーパー」含め、アルバム収録曲が番組でガンガン使われたのも滑稽。ドライブのBGMにどうぞ♪

5.「恋人よ」('80)/五輪真弓

ラストは“原付ベトナム縦断”で大プッシュとなった、五輪真弓の代表曲。カブを運転中、旅行ガイドであるニャンさんのリクエストを受け、この曲を気持ち良く鼻歌披露した大泉さんでしたが、結局ニャンさんにデュエットされておいしいところを逃すハメに(笑)。そんな流れからベトナムの有名曲「ホーチミン師」が飛び出し、企画を感動的に彩っていったのも良かったです。ベトナム中部の都市フエにおいて宮廷料理を食べるシーンで、「恋人よ」は再登場。お酒に酔った大泉さんが“王様”として現地の演奏者たちを指揮し、グダグダながらなんとか歌ってみせた一幕も、『どうでしょう』らしいバカバカしさ全開で忘れられません!

著者:田山雄士

OKMusic編集部

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