夏休みシーズンも終わりですねー。今年の夏は猛暑日の連続で、みなさんしんどかったんじゃないでしょうか? だけど、気温がスーッと下がってくると、それはそれでなんだか寂しくなったりするもので。今回はそんな気分にぴったりの“センチメンタル夏ソング”を取り上げてみました。それぞれの思い出を振り返りながら、浸ってみてください~!
1.「フラッシュバック、夏。」('11)
/RHYMESTER
夏の曲がいくつかある
RHYMESTERですが、今回のテーマだとやっぱり直球タイトルのコレ。さわやかなトラックの中、夏を一歩引いて見た目線で綴られていくノスタルジックなリリックが、この季節にぴったりじゃないかと思います。“いい夏”とは、振り返った時にこそ感じるもの。ロマンティックな真夏の残像、その美しさを彼らならではのパンチラインとともに反芻してみては? ちなみにこの曲、“Acapella”などさまざまなバージョンが存在するので、聴き比べるのも楽しいですよ。
2.「スーパーサマーライン~消えたはず
のセレブのあいつ~」('14)/アカシ
ック
今年メジャーデビューを果たした5人組ロックバンド、
アカシック。彼女たちの代表作で浮かぶのは「プリチー」「CGギャル」「ツイニーヨコハマ」といった攻撃的、またはデカダンなナンバーですが、初期からのライヴ定番曲でもある「スーパーサマーライン」は異なるアプローチのメロウなサマーチューンになっています。ミニマルなイントロで始まり、気付けば踊れるビートとギターのカッティングが映える中、《夏の彼氏超好き》と歌うコケティッシュな理姫のヴォーカルが夏の情景に溶けていく感じ。たまりません。
3.「とまどい」('00)/GLAY
言わずと知れた
GLAYの名曲。今の季節に自然と聴きたくなるのって、楽曲の内容的にはもちろん、当時のリリースが8月終わりだったことも大きいのかもしれません。ノスタルジーをそそるギターの美しいメロディー、何より全編で冴えわたるTERUの伸びやかなヴォーカルが素晴らしいです。《& Your way》の声に乗せて、フラッシュバックする夏の記憶。そして、極め付きの《このせつなさになんて名付ければいいのだろう?》を経て、最後に気持ちを切り替えたくなるような展開は、夏から秋のBGMとして合うと思います。
4.「All Summer Long」('64)/The B
each Boys
映画『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』を観たばかりなので、ビーチ・ボーイズのオールディーズからセレクト。劇中で出てくる、マネージャーだったウィルソン兄弟の父親を解雇した時期の楽曲ですが、シロフォンを使ったチャーミングなアレンジも、息の合ったコーラスのハーモニーも、そんなことを一切感じさせない夢見心地なムードに満ちています。《僕らにとっての夏は一年中なんだから》と歌う陽気さに触れれば、クヨクヨするなんてバカらしくなるはず!
5.「Forever」('97)/反町隆史
ラストは、ビーチ・ボーイズの流れでこちら。フジテレビ月9ドラマ『ビーチボーイズ』(懐かしい!)の主題歌で、
反町隆史が“with Richie Sambora名義”で発表したデビュー曲です。ドラマのストーリーも最後は夏の終わりを描いていましたから、《変わらずに流れて行く 時は止められない》と叫ぶ彼の熱い歌声とともに、この季節を感じるのも一興ではないかと。作曲は都志見隆、編曲は武部聡志とあって、何気に味わい深いナンバーに仕上がっているのも納得ですね。
著者:田山雄士