【上月せれな インタビュー】
みんなを元気に支える
アイドルでありたい
長野県出身、21歳のソロアイドル・上月せれなが目指すのは、ひと目見たら元気の出るアイドル。そんな彼女の想いが体現されたさわやかで力強い2曲と、コロナ禍での心境の変化について話してもらった。
どんな時でも笑顔でいるのが
アイドルとしての私のプライド
シングル「NEVER END」はとても元気の出る曲ですね。
ありがとうございます! 最初に聴いた時はとてもさわやかな曲だと思いました。私がこれまで歌ってきた曲は、太陽を感じさせるような元気なものが多かったんです。でも、この曲は今までとは違って涼しい風を感じるので、新しい自分が見せられるような気がしてワクワクしました。
曲の雰囲気が違えば、歌い方も変わってくると思うのですが。
そうですね。レコーディングの時も、これまでは太陽や真夏の空をイメージしていたんですが、今回は海や風をイメージして歌ったんです。キーが高くて難しかったんですけど、だからこそ歌えた時はすごく充実感でいっぱいになりました。歌詞もタイトルにあるように“NEVER END”という諦めない気持ちを歌っていて、私自身もすごく負けず嫌いなので共感できました。
子供の頃から負けず嫌いなんですか?
はい。ミニゲームをして負けた時とか、相当悔しがってましたね(笑)。今でもライヴが終わったあとは、“ここが良かった”と思う前に“もっとああすればよかった”って思うんですよ。
そこでの反省点はどうやって解消していくのでしょうか?
私は悩んだり、考えていることを周りにはあまり話さないんです。自分が悩んでいる姿を見せたくないんですよね。だからこそ、思ったことだったり、何に悩んでいるのかを紙に綴って整理するようにしてます。それでも解決できないような時は、一度離れて、別のことを考えてますね。そうやって考えたことや悩んだことも全てステージの上での感情表現に変わっていくので、ステージにいる時は喜怒哀楽が本当によく出てきて、泣いてしまうことも多いんです。
上月さんにとってのライヴは気持ちが高まるものなんですね。
そうだと思います。「NEVER END」も“私の心が読まれている!?”って思うくらい共感しましたし、歌いながら自分に言い聞かせている部分もあったので、すごく感情的になりました。
「NEVER END」の他にも、より感情が入ってしまう曲はありますか?
「Giant Killing」(2020年5月発表のシングル)という曲は、今でも歌うたびに涙が出そうになります。“この先続く長い道のりを、今いるみんなと進んでいきたい”というような歌詞なんですが、本当にファンのみなさんとそうありたいと思うから泣いちゃうんですよ。でも、みんなには気づかれたことがないんです。
涙は見せたくないんですね。
はい。垂れそうになったすぐに拭くのでばれていません! …きっと!(笑)
涙を見せるのも観ている側としては“頑張って!”という気持ちになるのでいいと思うのですが…。
私の中にあるアイドル像は、ひと目見たら元気になる人なんです。支えてもらうのではなく、私が支えていきたいと思うからこそ、どんなに感情があふれたとしても絶対に涙は見せたくないんです。どんな時でも明るくいることが、私のアイドルとしてのプライドです。
大事にしなくちゃいけないところですね。「NEVER END」のMVはもう撮影されました?
はい! 海で撮影したんですが、ドローンを使ったんですよ。私の近くをビューンとドローンが飛んでいくのはすごく新鮮で楽しかったですね。ただ、岩で歌うシーンではフナ虫がたくさんいて本当に怖かったんです。
それは怖い!
でも、なんとかその怖さを堪えて、すごくいい映像が撮れたのでぜひ観てほしいですね。
そんな裏話があったとは(笑)。2曲目の「DAN!GAN!ドリーマー」を最初に聴いた時はどんな印象がありましたか?
“ザ・太陽”だと思いました(笑)。これまで歌ってきたような曲ではあるんですが。またちょっと違うんですよ。ここまで盛り上がるのは久々な感覚だと思いました。今は難しいかもしれないけど、ライヴでみなさんと盛り上がりたいです。
歌詞は特にどこが心に響きましたか?
サビに《キミとボク繋いでく世界》とあるんですよ。私だけの物語ではなくて、“みんなと一緒に”という曲になっているので、初めて聴いた時から絶対にいい曲になると思いました。
メッセージを伝えるのはもちろん、ファンのみなさんと楽しむことが本当に大好きなんですね。
そうですね。私のライヴは私だけが作っているのではないんです。ステージに立っているのは私ですが、観てくれる人やスタッフさんがいないと成り立たないですし、会場にいる全員と一緒に作り上げるものなんですよね。ライヴをしている姿を観た方から“ライヴモンスターだね”とよく言われるので、その場の一体感はどこのアイドルさんにも負けないと思っています。