L→R 木田健太郎(Gu&Chorus)、佐々木直人(Vo&Ba)、大野宏二朗(Dr)

L→R 木田健太郎(Gu&Chorus)、佐々木直人(Vo&Ba)、大野宏二朗(Dr)

【リアクション ザ ブッタ】バンドが
同じ方向を向いて突き進む決意が固ま
った

2015年11月にリリースしたミニアルバム『Fantastic Chaos』から1年を経て、二部作の後編となる『Wonder Rule』をリリース! それぞれ“光と影”を持ち、2枚を通すことでより幅を広げる今作について訊いた。
取材:高良美咲

リアクション ザ ブッタは佐々木さんと木田さんが高校2年生の2008年に結成されたそうですが、そこから現在までどういった変化がありましたか?

佐々木
音楽を作る上でライヴのことを考えるようになって、音楽性も少しずつ変化していったように思います。活動開始から6年くらいは、いわゆるJ-POPに近い音楽性でした。全国ツアーを回り始めてライヴの大切さを実感してからは、30分という持ち時間の中でもっとお客さんの心に深く刺さるにはどうしたらいいか、またはどういう曲だと印象に残るのかを考えていくようになりましたね。その結果、当初よりサウンドやアレンジがロックに寄っていったと思います。ロックバンドが持っている“真実味”“本音”というところを深く突き詰めることで、言葉や想いが届きやすくなるのではないかと思ったんです。歌詞の面でもできるだけ、本音が届くようにはどうしたらいいかというのは今も考えています。
木田
自分はもともとハードロックやメタルやパンクが好きだったので、正直J-POPというジャンルが苦手だったんです。歌を聴かせるバンドというよりは、ギターがカッコ良い楽曲が好きだったので、最初は自分を上手く出せない葛藤がずっとありました。その中で、ライヴを通してお客さんの顔を見て、歌のメッセージをしっかり届けることの重要性、それが相乗効果を生むことに気付くことができてからは変わることができました。歌を届けるギターアレンジやライヴへの意識を育てながら現在のロックサウンドに寄っていき、今ではJ-POPの要素とギターの持つカッコ良さの両方をバランス良く表現できています。なので、自分にとっても今が一番気持ち良く音楽ができる状態になりました。

2015年11月にリリースしたミニアルバム『Fantastic Chaos』も大きな反響を受けて、バンドに大きな変化を与えた一枚だったと思うのですが。

佐々木
『Fantastic Chaos』は僕らをロックバンドに変えてくれたアルバムです。エンジニアさんと話し合いながら、より個性が強く耳に残るものを目指しました。アレンジ面でも今まで自分たちがトライしてこなかったものが多く、試行錯誤を繰り返してとにかくカッコ良いものを目指して作りました。
木田
大きく自分たちが変わった決意の一枚だと思います。お客さんの心を刺して共感してもらうために真っ向から向き合い、楽曲のアレンジやサウンドをガラっと変えたのもこの一枚ですから。

1年を経た新作『Wonder Rule』は前作『Fantastic Chaos』と二部作となる後編ですが、いつ頃から構想があったのですか?

佐々木
『Fantastic Chaos』を作る前の段階から“Chaos”と“Rule”を題材に二部作にしようと考えていました。のちに各々のタイトルにプラスした、“驚くべき”というニュアンスを持ったふたつの単語を付け加えて今のかたちとなりました。それぞれ“光と影”がありながら、2枚を通して聴くとよりその幅が広がるようになっています。

全6曲が収録されていますが、他にも楽曲がある中での選曲でしょうか?

大野
20曲くらいのデモ音源の中から、歌詞などを読んで“今やるべき音楽、伝えるべき言葉は何か”ということを自分は考えて選曲しました。
佐々木
あとは、前作の6曲とそれぞれを比較しながら、テンポや楽曲の雰囲気などが対になるものを意識して選びました。とはいえ、あまり対にとらわれすぎると難しいので、ある程度の範囲で…という感じです(笑)。

今作のために書いた楽曲もあったのですか?

佐々木
「何度も」は昔から構想がある曲でしたが、今回レコーディングをするにあたってそれこそ何度も歌詞を書き直しました。夢に向かっていく人へ背中を押せるような曲を目指していましたが、なかなかうまく表すことができませんでした。しかし、そうやって自分がこの曲を書こうとトライし失敗を繰り返す中で、気付けいたらその経験そのものが曲になっていきました。この経験は今回が初めてだったかもしれません。結果として、自信を持って送り出せる曲になりました。

「何度も」は寄り添って背中を押してくれるような楽曲ですね。

木田
“明日からまた頑張る勇気をもらった”という方が多かったです。6曲ともアレンジにおいてテーマがあるんですが、「何度も」は3ピースバンドのシンプルな力強さ、歌に呼応して感情が高まっていく関係性を表現したので、そこを聴いてほしいです。
大野
最初のスネアの連打がカッコ良いと言ってもらえて好評でした! サビのハーフのところではお客さんがリズムに合わせて動いているのがドラマーとして最高に気持ち良いです。

ベースのスラップ、ソリッドなギター、ダイナミックなドラムが印象的な「Wonder Rule」は、アグレッシブなとげとげしさがカッコ良くて何度も繰り返し聴きたくなります。

佐々木
アレンジ面ではとても仕掛けが多いものになっています。聴いていて飽きないし、聴くたびに発見があるような曲になりました。歌詞はわりとすっと出てきたものが多くて、響きや耳触りを中心に言葉を選んでいきました。“Wonder Rule”というタイトルは日本語で言うと“驚くべき規則”“笑っちゃう規則”などの意味を込めたんですが、“混沌としたものを整然とすべく規則を設けたのにもかかわらず、自分たちでその規則の網の目をくぐろうとする。一体僕らは何をしたいのだろう、笑っちゃうよね”というような意味も込めています。社会そのものとしても、自分自身にもそのようなことを感じたことはありませんか? 今一度そのグレーゾーンに立ち入るような疑問と皮肉をタイトルにしました。
木田
「Wonder Rule」はイントロがすぐ降りてきたので、“これは絶対に入れたい!”と思っていました。自分の内なる世界を上手く表現できたと思います。いろんな景色、物、感情によって生まれた謎の怪物たちが踊り狂っている…そんなルールに縛られてカオスになってしまった心の中をえぐり取ったような曲です。ライヴではお客さんと一体となって盛り上がれるリズムや、掛け声の要素も盛り込んだので、お客さんに披露するのが楽しみです。
大野
ふたりから“あれやって、これやって!”とかなり無茶振りをされてドラムを叩きました。“ここにシンバル入れようとすると腕があと一本必要だな…”なんてことを思いながら、できるだけふたりのアイデアも活かしつつ、自分らしさも取り入れました。

今作を締め括る「SHOW」は想いを語りかけるように歌う、多幸感にあふれた楽曲ですね。

佐々木
この曲は兄の結婚式に歌うために作った曲なので、誰か他の人に聴かせようとか、多くの人に聴いてもらいたいというような感覚はなく、ただただ兄に向けて書いたんです。もともと兄はバンドをやっていましたが辞めて就職をしていて。ただ、プロのバンドになりたいという想いが強かったので、悔いは残っていたと思います。自分はその夢を託してもらった身として、今自分ができるバンドとしての最高の曲を作って、結婚式でその曲を歌えたらきっと恩返しになるだろうと。結果としてこの曲は兄や家族をはじめ、その場にいた多くの大切な人に届いてくれました。CDを聴いてくださるみなさんにも、気持ちが届くと嬉しいですね。
大野
レコーディングが他の楽曲よりもスムーズに進んだ気がしています。楽曲を贈る相手が明確に見えると、演奏にもちゃんと活きるんだと曲に教えられた気がします。

『Wonder Rule』は前述した通り前作『Fantastic Chaos』から続いた二部作の後編となるわけですが、どういった作品になりましたか?

木田
バンドの成長が見られる一枚になったと思います。フレーズによってアンプを変えて、計6種類くらいアンプを使って臨みました。よりバンドの厚みと世界観の奥行きを作れたと思います。『Fantastic Chaos』を制作する時に構想していた新しいブッタの姿が『Wonder Rule』を出すことで完結したように思います。自分たちのスタンスを固めて世の中に掲示できたので、バンドが同じ方向を向いて突き進む決意が固まったように感じました。
大野
3人各々がカッコ良いと思えるたくさんのアイデアを、じっくり時間をかけて試しました。僕が加入してから初の音源なので、個人的には覚悟のようなものを込めた気合いの入った作品です。

リリース後には全国ツアー『Wonder Rule Release Tour 2016-2017』がありますね。

佐々木
お客さんにクラップをしてもらったり、歌ってもらったり、一緒にライヴを作ってもらう箇所が盛り込まれています。最終的には、お客さんに感動してもらえるようなライヴを目指します!
木田
ひとりひとりに向けて全力でライヴをして、ツアーを通してより多くのお客さんと絆を作って深めたいです。ライヴでお客さんがどう体を動かしノってくれるかというところにも焦点を当ててアレンジをしたので、これからのツアーで反応を見ながら答え合わせをして、また新たな発見が得られるんじゃないかなと思います。
大野
曲が一番育つのはライヴだと思っているので、今回のアルバムの曲がどんなふうに育っていくのかとても楽しみです。地方でのライヴで時間がある時は地元の銭湯に行くようにしてるんですよ。銭湯の中で知らない人とコミュニケーションをとることも楽しみのひとつです。
『Wonder Rule』
    • 『Wonder Rule』
    • HK3E-0001
    • 2016.10.19
    • 1620円
リアクション ザ ブッタ プロフィール

リアクション ザ ブッタ:2008年、佐々木と木田を中心に埼玉にて結成。18年にはミニアルバム『After drama』を携え、全国6カ所のツアーを敢行。さらに『SANUKI ROCK COLOSSEUM』への2年連続出演、『ARABAKI ROCK FEST.18』への初出演を果たすなど徐々に勢いを増す中、『After drama』を題材とした同名のMVが20周年を迎える米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭『ショートショート フィルムフェスティバル&アジア(SSFF & ASIA)2018』のミュージックビデオ部門で入選し大きな話題を呼んだ。リアクション ザ ブッタ オフィシャルHP

OKMusic編集部

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