こうなったのは誰のせい

こうなったのは誰のせい

【こうなったのは誰のせい
インタビュー】
この曲が何かを終わらせて始める
きっかけになったら

配信シングル「春遠」は、春の切なさや儚さをとらえたミディアムバラード。“過去や傷を抱えたまま前に進みたい”と語るカイト(Vo&Gu)の描くメッセージに共感できる人はきっと多いはず。

本誌初登場のため、バンドについて教えてください。2014年8月にバンド名を“こうなったのは誰のせい”に改名をしましたね。

カイト
メンバーの半分が変わったから、ここから再出発したいと思い改名しました。“こうなったのは誰のせい?”という質問は復讐的な意味にとらえることができますが、“こう”の内容が変われば、“こうなったのは誰のおかげ?”という意味にもなるので、不幸のどん底にいても、いつかは救われるかもしれない。そんな意味を込めて、こんな名前にしました。

楽曲の制作は基本的にカイトさんが行なっていますが、カイトさんが音楽を始めたきっかけは?

カイト
僕のお父さんがギターをやっていたので、初めて楽器を触ったのは幼少期の頃です。本格的にバンドを始めたのは高校2年生からですね。FACTのライヴを観てからバンドをやりたいと思いました。当時はハードコアやメロコアが好きで、そういうバンドがやりたくて始めたのですが、高校2年生の後半にある出来事でクラスで孤立し、組んでたバンドメンバーが全員音信不通になったことで人間不信になり…音楽もバイトも学校も、何もかも辞めてしまおうかと思ったのですが、たまたまネットでそれでも世界が続くならの「シーソーと消えない歌」という楽曲を聴いて、自分をそのまま歌ったようなこういう音楽もあることを知って、もう一度やり直すみたいに今のような音楽を始めました。

自分で楽曲を作り始めたのはいつ頃からですか?

カイト
最初に作ったのも高校2年生の頃で、王道ギターロックな曲でした。メロコアの曲を作りたかったのにそんな曲ができてしまって、どうしようって思いましたけど。今のような音楽を初めたばかりの時に弾き語りで演奏したら泣いてくれたお客さんがいて、何だか自分や自分の音楽を受け入れてもらえたような気がして嬉しかったことを覚えています。最初はただ楽しければいいと思っていたんですけど、今はこのメンバーでバンドを続けて、必要としてくれる人に届けばいいなと思っています。

現在はどういった時に楽曲を作るのですか?

カイト
自分が観たり思ったことしか曲にできなくなってしまったので、日常生活で言えなかったことや、ニュースやSNSの情報から曲を作ることが多いですね。冒頭の歌詞がどれだけ絶望的でも、そこからどうにか前を向けるように頑張るようにしてます。なかなか難しいけど楽しいです。

メンバーそれぞれ、バンドでの活動をする上でのインプットはどういったことからすることが多いですか?

カイト
ライヴを観るというのが一番のインプットだと思います。
ハシノ
僕もライヴを観ることですね。自分にできないことやないものをできるだけ多く見つけたり。あとは、自分らのライヴを観返して改善点を探すことです。
フルキ
僕は自分の好きな音楽を聴くのとは別に、音楽好きの友達のお勧めやバンド以外の音楽も聴いて、アレンジやフレーズの引き出しを溜めていくように心掛けてます。
コヤマ
好きな音楽を聴いたりコピーしたりしてフレーズを考えたりしてるんですけど、フルキとは逆で僕自身が好きな音楽を聴いちゃいます。フレーズの幅が広がるかと言われれば否ですが(笑)。

なるほど。では、昨年8月にタワーレコード限定でリリースした1stミニアルバム『さよならノスタルジア』は、これまで以上に多くの人の手に届いた作品になったと思いますが、改めて振り返ってどういった作品になったと思いますか?

カイト
今までの集大成でもあり、現メンバーになって初めて作ったちゃんとした音源でもあるので、新しいスタートを切るような名刺代わりの作品になったと思います。
フルキ
初めてプロデューサーに付いてもらってのリリースだったので、特にサウンド面でめちゃくちゃ勉強になりました。レコーディングをしながら次回作への課題もたくさん見えてきて、バンドとしてもギタリストとしても人間としても学ぶことがたくさんありましたね。
コヤマ
サウンド面でとても勉強になりましたね。全員の音に対してのイメージが変わったのかな。あの頃と今の音作りで大きく異なってるなと思うのはやっぱり音の圧かなと僕は思います。
ハシノ
僕にとっては初めてのCDだったので、めっちゃ緊張してるなーと聴いてて思いますね。でも、あの時の自分の精いっぱいを出せたかなとも思っています。

リリース後のライヴではどのような手応えがありました?

カイト
曲を知って聴いてもらえることが増えたので、歌いながら聴いてくれる人を見かけるようになりました。それがすごく嬉しかったですね。
フルキ
カイトと被る部分がありますが、ライヴ後に“〇〇が聴けて良かったです!”という感想をもらえるようになって、これまでバンドの中で完結していた楽曲が誰かの大事な曲になっているのがすごく嬉しかった。
コヤマ
“聴けて良かった”って言ってくれた時は、“知られてるのか、おぉ!”って気持ちになりましたね。
ハシノ
あとは、“この曲のこの部分が好きです!”とかも言ってもらえて、“ちゃんと聴いてくれてるんだな”とか、よりお客さんの反応が分かるようになりました。

今回4月25日にiTunes限定でリリースするデジタルシングル「春遠」は、いつ頃作った楽曲ですか?

カイト
去年の冬にできた曲なんですけど、タイトルが“春遠”ということもあって春にリリースしたいと思いました。嫌なことがあった日の帰り道にサビのワンフレーズを思い付いたのがきっかけです。過去や傷を抱えたまま前に進みたくて作った曲です。

失意のような気持ちを歌っているのに、繊細なメロディーでドラマチックさもありますね。

カイト
きれいで切ない雰囲気にしたいけど、きれいにしすぎないようなアレンジにしたいと考えてましたね。
フルキ
春の儚い感じを表現したくて、ギターのアレンジ面ではライトハンド奏法で、音が詰まりすぎないようにスライドを多く取り入れました。カイトはきれいにしすぎないようにと言いましたが、リードギターに関してはきれいさや繊細さを意識してフレーズを考えましたね。
コヤマ
いつもなら“歪みガンガンに使ってやるぜ! ビッグマフ!(歪系のエフェクター) うおー!”って感じなんですけど(笑)、さすがに空気を読んできれいだけど消えないようなイメージでフレーズを考えたつもりです。結局最後にビッグマフ踏んじゃいましたけど…(笑)。ここはカイトのきれいにしすぎないに合ってるのかなと勝手に思いました。
ハシノ
僕も春をイメージしていて、最初は桜が咲いていくような感じで、後半につれて桜が散っていく…そんなドラムを意識しました。
カイト
あとは、初めてベースのたっくん(コヤマの愛称)のコーラスパートがあるので聴いてみてほしいです。きれいな声で歌えることを知ったので、今後も歌ってもらいたいと思います。
コヤマ
音痴な僕がなぜかコーラスをすることに…完全に勢いでした。挑戦しすぎました(苦笑)。

普段口にしないだけで、きっと共感できる人も多いフレーズもあって、聴く人に問いかけるような楽曲になっていますね。

カイト
“終わりは始まり”と言いますか、この曲が何かを終わらせて始めるきっかけになったらと思います。
フルキ
初めてこの曲を聴いたのは冬だったんですが、弾き語りデモを聴いた時、卒業や入学、出会いや別れとか、春の切なくて儚いイメージに結び付きました。新生活が始まる人やこの季節にどことなく憂鬱な気持ちになる人は共感できる部分があるんじゃないかなって思います。
ハシノ
カイトが書く歌詞に共感できるところは毎回必ずあると思うんですよ。僕自身がそうなので。なので、誰のせいのことを知ってる人にも知らない人にも聴いてもらって、共感してほしいですね。

最後にリリース後の展望について教えてください。

カイト
次回作についても現在相談中なので、その作品につなげることができたらと思います。このリリースが今年初めてのリリースでもあるので、僕らとしてもいいスタートが切れたら嬉しいです。

取材:高良美咲

配信シングル「春遠」2018年4月25日配信開始 Low-Fi Records
    • ¥250(税込)
    • ※iTunes限定配信
こうなったのは誰のせい プロフィール

コウナッタノハダレノセイ:カイト(Vo&Gu)、フルキリョウタ(Gu)、コヤマタクヤ(Ba)、ハシノヨシテル(Dr)の4人からなるバンド。2014年8月に前身バンドから改名。16年8月、ベースにコヤマタクヤ、ドラムにハシノヨシテルが加入し現メンバーになる。17年8月にそれでも世界が続くならの篠塚将行がプロデュースを手掛けた1stミニアルバム『さよならノスタルジア』をタワーレコード限定でリリースした。こうなったのは誰のせい オフィシャルHP

こうなったのは誰のせい
配信シングル「春遠」

OKMusic編集部

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