【野田愛実】等身大の私を伝えられる
作品を作りたかった

2015年1月にZIP-FM主催『SPOTMUSIC AUDITON』でグランプリを獲得した現役大学生の野田愛実(のだえみ)が、初の全国流通盤ミニアルバム『ミライ』をリリースする。“等身大”にこだわり抜いて作られた今作は、さまざまな面から彼女を味わえる一枚になった。
取材:高良美咲

音楽活動を始めたきっかけは何だったのでしょうか?

本当に小さい頃から歌っていて、ずっと歌手になるんだと思っていたんです。3歳の頃から『のど自慢』などテレビ番組で歌うこともあり、幼いながらに“テレビの向こうでは何十万、何百万の人が観ているんだな”と思い、人前で歌うことが楽しくなっていました。13歳の時に、3歳から習っていたピアノで初めて曲を作りました。私が通っていた松阪の学校は、中高一貫の全体生徒が2,000人というマンモス校で、学園祭なども合同で行なわれていたので、ギター1本さえあれば弾き語りでオリジナル曲が歌えると思い、14歳でギターでの曲作りを始め、中学生でただひとり、学園祭でライヴをしました。その時、幼い頃にテレビの向こうの人に思いを馳せた時以上に、たくさんの人たちに見つめられて歌う快感を知りました(笑)。

今年2015年のZIP-FM主催『SPOTMUSIC AUDITON』でグランプリを獲得しましたが、ここに至るまでの経緯は?

13歳の終わりに初めてオリジナル曲を作り始め、その後、高校を卒業し、大学進学とともに上京しました。そして、初めて自らライヴハウスを訪ね、渋谷や下北沢でライヴ活動を始めると同時に、オーディションを受け始めたのですが、いつも最終審査で涙を飲んでいて。それで、“これを最後のオーディションにしよう!”と臨んだ『SPOTMUSIC AUDITION』でグランプリをいただいたんです。

そんなライヴ活動を開始した当初と変わったところはありますか?

活動を始めた当初は、自分の歌を聴いてもらえるのがとにかく嬉しかったんです。ライヴをたくさんやっていくうちに、“どうしたらもっとお客さんに楽しんでもらえるだろう? 一緒に盛り上がってもらえるだろう?”と、歌だけでなく観せ方や魅せ方にも目を向けるようになりました。もちろん、これらのことで楽曲にも変化はありました。もともと私の作る曲はバラードが多めだったのですが、最近は元気なアップテンポの曲をたくさん作っています。ライヴはお客さんの生の反応を見ることができるので、それが曲作りのヒントになったりして、とても楽しいですね。

初の全国流通盤ミニアルバム『ミライ』に収録された6曲は、自身で作詞作曲した100曲以上の中から選曲されたということですが、この6曲を選んだポイントは?

“今”の野田愛実を見てほしい! 聴いてほしい!という思いからこの6曲を選びました。歌詞とメロディーで等身大の私を伝えられる作品を作りたかったというか。収録された6曲のうち4曲は、今年に入ってからこのミニアルバム『ミライ』のために作った新しい曲です(「100%片想いでしょ」「全力ガール」「うらがえし」「ミライ」)。他の2曲(「コトノハ」「An episode」)はライヴ活動を始めた当初から大事に歌ってきた曲で、「コトノハ」は高校生になった時、「An episode」は大学生になった時に作りました。この節目節目で作った曲は、今の私を知ってもらう上でどうしても聴いてほしいと思ったんです。

今作を作る上で、キーになった曲はありましたか?

「うらがえし」です。この曲は、ミニアルバムを作ると決まって一番最初に選曲しました。これは、『SPOTMUSIC AUDITION』の最終審査で歌った曲で、すべてはこの曲から始まったんです!

「うらがえし」の素直になりきれない歌詞には、女子らしさが出ていますね。

この曲はシンプルに“とびっきりキュンとする恋愛ソングを作ろう!”と思って書きました。「全力ガール」みたいな、素直に大好き〜って走っていける女の子も可愛いけど、「うらがえし」の本当はすごくすごく大好きだけど恥ずかしくて、でも気付いてほしくて上から目線になっちゃう、そんな女の子も可愛いな〜なんてデレデレしながら作ってました(笑)。サビの《君が どうしても好きなら 考えてあげてもいいよ》という部分を聴いた友達から“なんかこの感じ、愛実ちゃんっぽいね〜”と言われて赤面でした。

手拍子などが入った「全力ガール」は、ライヴでも盛り上がりそうな一曲ですね。

MVや配信サイト、ラジオでも流していただき、たくさんの方が聴いてくれて本当に幸せです。この夏、いろんな場所で歌ってきました。この曲を歌い始めると、みなさんが自然と手拍子をしてくれて、めちゃくちゃ盛り上がりましたね。最近は、いろんなところで“よ! 全力ガール!”と声をかけてもらえたり、サビの最後の《しないでね》の部分をよくモノマネされて、嬉しくも恥ずかしくもありますね(笑)。流行ってくれると嬉しいです!

「100%片想いでしょ」は、タイトルと同じサビのインパクトがありました。

大学の課題に追われている時に、ふと《100%片想いでしょ》というフレーズがメロディーとともに降ってきたんです。そこからは、課題もほったらかして一気に書き上げました。一番のサビの歌詞に《恋活 就活 カツカツの毎日を越えて》とあるのですが、恋だって就活だって、最初は片想いじゃないですか。私も私の周りの子も、そんな毎日に追われていて、時には怖くて逃げ出したくなることもあるけど、“とりあえずやってみようよ!! それから泣いたり笑ったりすればいいじゃん!!”という思いで書きました。

ピアノとアコギのシンプルなサウンドによる「コトノハ」は、伸びやかな歌声でじっくりと聴かせる曲ですね。

この曲は失恋の歌ですが、実際に自分も体験したことなんです。好きな人に好きと言えないまま恋が終わってしまった…きっと、こんな経験をした人は多いのではないかと思います。他の曲がバンドサウンドだったりいろんな音が入っているのに対し、この曲はあえてピアノとアコギの音だけで勝負しよう!とプロデューサーの方と決めました。音がシンプルな分、歌い方はすごく考えましたね。失恋の歌だけど、暗い気持ちになったり悲しみに浸ったりするのは違うなと思って、明るくやさしく歌うことで、好きな人を愛しく想う気持ちを表現しました。

“君”を歌った楽曲たちの中で、今ミニアルバムのタイトル曲「ミライ」は自らの背中を押すような曲ですね。

今、私は大学4年生で、人生の分岐点に立っていると感じていて、見えない自分の未来に不安になって悩んだりすることがたくさんあったり…。周りも就職活動や進路のことでとても悩んでいて、それを見てまた不安になったりうじうじ悩んでる自分が嫌になって、心にあるモヤモヤを取っ払いたい!という想いで、この曲を書きました。なので、《今日から明日へ飛び出した》という言葉を歌の最初に持ってきたんです。

“ミライ”は今作のタイトルでもありますね。

“ミライ”をミニアルバムのタイトルとして用いたのは、もちろんこの曲に込められた想いにもつながるのですが…野田愛実としてのミライを見守ってほしい! そして、この先訪れるミライをみんなと一緒に歩いていきたい!という想いから付けました。

最後を締め括る「An episode」は切ない気持ちを書いた曲ですが、どのような楽曲になったと思いますか?

私が大学1年生の時に作った曲ですが、かなり背伸びをして書いてます。今はだいぶ年齢が曲に追い付いて(笑)、自分の曲ですが、作った当時よりも今のほうがこの曲の主人公の気持ちを理解できるようになりました。曲の序盤は歌い方をかなり抑え、エンディングに向けて盛り上げていくように歌い、相手を想う気持ちがどんどん大きくなっていて、切なくて胸が締め付けられる…そんな感情を表現しました。この曲は私の音楽活動の大半をともにしてきた曲で、ライヴはもちろん、いろんなオーディションでこの曲を歌ってきたんです。楽しいことや嬉しいこともあったけど、悔しい思いや苦しいこと、ともに戦った熱い思い…たくさんの思い出が詰まっています。この曲を聴くと、そんなことを思い出して涙が出てくることもあります(笑)。

今作では、シンガーソングライターという枠にとらわれず、各楽曲の随所でさまざまな音を入れた、多彩で広がりのある華やかなサウンドも印象的でした。

もともとアコギやピアノ1本の弾き語りで曲作りやライヴをしてきたので、バンドのサウンドは想像の世界にしかなかったのですが、プロデューサーの方と相談しながら、一曲一曲イメージを伝えて構築していきました。実際にアレンジをしていただき、そのサウンドを聴いた時は、どんどん自分の世界が広がっていく気がしてとてもワクワクしましたね。

ミニアルバム『ミライ』は、出来上がってみてどのような一枚になったと思いますか?

制作には本当にたくさんの時間がかかって驚いたのですが、じっくり考えながら制作していく中で、この作品が私を応援してくれる大切な人たちやまだ出会ってない誰かに届くんだ!と思うと、言葉にできないほどの喜びがありました。私の中の夢への葛藤や、未来への希望や不安、たくさんの想いが詰まっています。夢への第一歩を踏み出した私を知ってほしい…そんな想いで作りました。元気なアップテンポのナンバーからしっとりとしたバラードまで、いろんな野田愛実が味わえる一枚になっています! まるごと味わってください!!

リリース後はどのようなことをしたいですか?

たくさんライヴも決まっているので、みなさんに会えるのがとても楽しみです。いつかワンマンライヴもやりたい!! これからもっともっと私のことを知ってもらって、もっともっと歌を届けられるように頑張っていきたいと思います。
『ミライ』
    • 『ミライ』
    • ZINE-1010
    • 2015.09.30
    • 1800円
野田愛実 プロフィール

ノダエミ:1993年生まれの現役女子大生シンガーソングライター。幼い頃から歌を歌い、13歳から作曲を始める。2015年1月、ZIP-FM主催『SPOTMUSIC AUDITON』でグランプリを獲得し、9月30日に待望の全国流通盤『ミライ』をリリースする。野田愛実 オフィシャルHP

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • the Homeground
  • Key Person
  • 気になるワードでディグる! 〇〇なMV
  • PunkyFineのそれでいきましょう!~V-MUSICジェネシス日記~

ギャラリー

  • Tsubasa Shimada(PRIZMAX) / 「Wet Crate」
  • SUPER★DRAGON / 「楽楽★PAINT」
  • Yun*chi / 「Yun*chiのモヤモヤモヤ」
  • OLDCODEX / 「WHY I PAINT ~なぜボクがえをかくのか~」
  • 魔法少女になり隊 / 「魔法少女になり隊明治のあったりなかったり」
  • みねこ美根 / 「映画の指輪のつくり方」
  • 嘘とカメレオン / 「猫を抱いて蝶と泳ぐ」
  • エドガー・サリヴァン / 「東京文化びと探訪」

新着