取材:高良美咲

宇宙まおらしいポップがたくさん詰まった前作『ワンダーポップ』をリリースしてから1年が経ちましたね。改めて、どのような作品になったと思いますか?

随分と背伸びをして脱皮に向けて奮闘して作ったつもりだったんですが、改めて聴き返してみると宇宙まお以外の何者でもないなと感じます。良い意味でも悪い意味でも。歌そのもののキャッチーさや音の中での浮遊感といった表現の理想が1stミニアルバムからこの2nd、そして現在まで、自然な流れで追求できていると今は感じています。

そんな『ワンダーポップ』を出したあとはどのような活動を行なってきたのでしょうか? リリースしての変化などはありましたか?

昨年に引き続き、ライヴをたくさんしました。良い曲を作るということに比重を置きがちな、私の中のソングライターの部分が強く出ていた状態からシンガーとしての意識にどう傾いていくかということは常に考えました。ライヴハウスだけでなく野外の会場などでも歌わせてもらう機会があり、聴いてくれる人と音楽を共有することの楽しさを頭ではなく体で実感できるようになりました。

今回、12月4日リリースとなった両A面シングル「つま先/哀しみの帆」ですが、1曲目を飾る「つま先」は、“トトトトトン”というリズミカルなサビがとても印象的で、耳に残りますね。

ギターを弾きながらメロディーを考えている時に、“ラララ〜”の要領で“トトトトトン”が出てきたので自分でも笑いました。“トトトトトン”から連想するものが私の中でつま先しかなかったので、つま先がトントン言うストーリーにしよう、とわりとすぐアイデアは固まりました。昭和歌謡の雰囲気が最初からイメージにあったのですが、それと見事にハマるパンクテイストにアレンジしてもらったので奇妙でカッコ良い曲になったと思います。

“わたし”と“あんた”という少し皮肉ったシチュエーションから始まるところも面白いですね。

“わたし”“ぼく”と“あなた”“きみ”が登場する場合は、それぞれの人間をはっきり思い描きます。“わたし”と“あなた”の関係の中からしかストーリーは生まれないと思います。そういう最小の世界から想像の外の世界へ広がっていく展開を一編の詞で描けたら最高です。

ひとりになる寂しさを描いた「哀しみの帆」はすでにライヴではお披露目されていますが、ファンからの反響などは? レコーディングをするにあたってどのようなアレンジをされたのでしょうか?

ライヴでは夏前からやり始めていて、セットリストに加えてライヴで演奏したら好評だったのでそれから毎回やっています。レコーディングをするにあたって、曲の壮大なイメージを表現してもらうためにストリングスを入れてもらいました。目の前で演奏を聴けて感動しました…。

「つま先」「哀しみの帆」の2曲は亀田誠治さんのプロデュースということですが、何か新しい発見などはありましたか?

今回、亀田さんと作る機会をいただいたことで自分の中の意識がだいぶ変わりました。“より多くの人に説得力を持つ言葉はどんなだろう?”ということを考え、「哀しみの帆」は大きく詞を変えました。「つま先」では宇宙まおの声の新しい魅力を引き出してもらい、本当に素晴らしい経験ができました。

「あの子がすき(lovely version)」は、「あの子がすき」のリアレンジで、ポップな原曲と比べると、ピアノとギターの柔らかさを感じました。

もともと全ての曲のデモは、アコギの弾き語りで作っているので、できるだけそのオリジナルに近いものを聴いてもらおうというところから始まりました。打ち込みでリズムを入れてみたり、もっと楽器を激しく演奏してみたり、試行錯誤の末、あのかたちになりました。シンプルになった分、可愛さから滲み出る狂気みたいなものがより伝わるといいなと思ってます。

たくさん新しい挑戦をして出来上がった今作はどのような作品になったと思いますか?

“こんな歌、どこにもないだろう”と思います。“聴いたことないものができちゃった”って自分でも思いますので、まだ判断ができないでいます。トゲトゲのボールを投げてみた感じです。みんなをびっくりさせたい。

聴きどころはずばりどこでしょう?

つま先の“トトトトトン”という異様なサビのリフレインは、ぜひ覚えてもらいたいです。「哀しみの帆」では、詞の主人公と一緒に壮大な旅に出てほしい。そして、ちゃんと戻ってきてほしい。強烈なメッセージのある2曲だと思いますので、それを受け取ってもらえたらとても嬉しいです。

リリース後の活動予定は?

現在、フルアルバムのリリースを予定して制作を行なっています。それをたくさんの人に聴いてもらえるように、ライヴもたくさんやっていきたいと思います。ワンマンライヴもできるようになることが目標です!

リスナーに伝えたいこと、メッセージがあればひとこと!

音楽活動でのいろいろな悩みに答えをくれるのはいつだって、聴いてくれるみなさんです。私の問いかけや呼びかけに応えてくれる人をいつでも私は待っています! ぜひ一度、宇宙まおの音楽を聴いてみてください!
「つま先/哀しみの帆」
    • 「つま先/哀しみの帆」
    • RDV-0016
    • 2013.12.04
    • 500円
宇宙まお プロフィール

ウチュウマオ:1989年5月8日、東京生まれ。大学一年の時、The宇宙人sのメンバーとして活動を始めると同時にソロで弾き語りも開始。The宇宙人sの解散を受け、“宇宙まお”を名乗り、ソロデビューを決意。14年3月に1stフルアルバムをリリース。オフィシャルHP
YouTube

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • the Homeground
  • Key Person
  • 気になるワードでディグる! 〇〇なMV
  • PunkyFineのそれでいきましょう!~V-MUSICジェネシス日記~

ギャラリー

  • Tsubasa Shimada(PRIZMAX) / 「Wet Crate」
  • SUPER★DRAGON / 「楽楽★PAINT」
  • Yun*chi / 「Yun*chiのモヤモヤモヤ」
  • OLDCODEX / 「WHY I PAINT ~なぜボクがえをかくのか~」
  • 魔法少女になり隊 / 「魔法少女になり隊明治のあったりなかったり」
  • みねこ美根 / 「映画の指輪のつくり方」
  • 嘘とカメレオン / 「猫を抱いて蝶と泳ぐ」
  • エドガー・サリヴァン / 「東京文化びと探訪」