【INTERVIEW:PassCode】
PassCodeであることや
ライヴをすることが
自分の中で全ての基準になっている
【G-NEXT POWER PUSH ! #6_INTERVIEW:PassCode】
「いろんなことに挑戦してみようって、楽しみだった部分があったと思います。でも、もともとアイドル向きな性格じゃなかったので…。当時は今よりももっとアイドルらしいサウンドだったこともあって、“自分にできるのかなぁ”っていう不安な面が多かったですかね。自分もアイドルが好きで、アイドルに対しての理想像が高かったから、ずっと自分の中に“アイドルは限られた人にしかなれない”っていうのがあって」
「当時、そう思ったことは一切なかったですね。自信というより“どのタイミングで辞めたらいいんだろ?”って。言い方はおかしいですけど(笑)。もともとグループ自体の人数が足りなくなって、私が入らないと解散してしまうっていう状況だったので、“それならやってみようかな。助けになるなら入ってみよう”って思って加入したんです。何だろう…たぶん“辞めたい”っていう気持ちのほうが大きかったかもしれない。その当時はメンバーがふたりだったんですけど、ふたりともどっちが先に“辞めたい”って言い出すかっていうのを探り合ってた気がします。でも、応援してくれる人もいたし、その人たちのことを大切に思っていたので、簡単には辞められないと思いながら活動を続けて、それで1年が経とうとしている時に、新しいメンバーが加入してきて今の体制になったんです」
——その“辞めたい”という気持ちが今は逆転しているわけですよね。そのきっかけは何だったのでしょう?
「変に取り繕わなくてよくなったというか、“アイドルだからこうしなくてはいけない”とか“かわいくしてないといけない”とか思っていたことが、今のラウド系のサウンドになってから、あまり関係なくなったというか。自由にできるようになったから、ライヴでもいろいろ挑戦してみようという考え方になりましたね。今の音楽性になったのが、自分たちの活動への意識が変わった瞬間ですね」
「楽しいです! もともとそんなに興味がなかったであろう人たちが、ライヴの最後になればなるほどノッていたり、楽しんでくれていたりするのを見ると嬉しいし、やり甲斐を感じます。1曲目より最後の曲のほうが、表情だったり楽しみ方が柔らかくなっているのが目に見えて分かるので。初めて知った人にこそライヴを観てほしいなって思います」
——セットリストはメンバー全員で考えているのですか?
「去年くらいまではメンバーで考えることが多かったんですけど、最近はフェスに出させてもらう機会が増えて、その時はメンバーとバンドメンバー、スタッフの全員で“どういうセットリストを組んだら一番良いか?”とか“こういう曲をセットリストに入れたほうが初めて観た人とかには聴きやすいんじゃないか”とか、そのライヴによってセットリスト変えてますね」
——「Club Kids Never Die」(2014年6月発表のインディーズ1stアルバム『ALL is VANITY』収録曲)はフェスで披露される機会が多い印象を受けます。
「去年の『ZENITH TOUR』くらいからかな、「Club Kids Never Die」に頼ることがなくなったというか…前まではこの曲をやらないと盛り上げられないっていう感覚があったんですけど、今はこの曲がセットリストになくても、盛り上げられるし、楽しいライヴができるっていうのがだんだん分かってきたので、この曲だけがどうこうというのは今はないですね」
「去年Fear, and Loathing in Las Vegas主催の『MEGA VEGAS 2017』に出演した頃から、バンド好きな人たちからの見る目が変わった気がします。発表された時には“アイドルなのになんで?”という反応が多くて。でも、そのライヴが終わったあとに“すごく良かった!”っていう反響がたくさんあったんです。そのあたりから“フェスに行って、PassCodeが出てたら観てみようかな”と、そう思ってもらえるようなグループになった気がします。メンバー的にもターニングポイントになったライヴだったと思っています」
——南さんにとってライヴとは何のためにあるものですか?
「ライヴをしていないと、生きている心地がしないというか。家に居る時とか本当に抜け殻みたいになっちゃうんです(笑)。ライヴをしている時が一番人間らしいなって思います。PassCodeであることやライヴをすることが、自分の中で全ての基準になっているので」
——9月には4thシングル「Tonight / Taking you out」の発売も控えていらっしゃいますね。
「1曲目の「Tonight」はどちらかと言うとサウンドが1stアルバム『ZENITH』に寄っているんですけど、メロディーラインのきれいさは「Ray」(2018年5月発表のメジャー3rdシングル)に近いものがあるのかなと。いいとこ取りのような曲で(笑)。『ZENITH』と「Ray」を出したからこそできたのが、今回のシングルですかね。もっとたくさんの人にPassCodeを好きになってもらえる曲になっているんじゃないかと思います」
撮影:村上大地/取材:林 なな、木村圭太
(日本工学院専門学校 蒲田校コンサート・イベント科)
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