【INTERVIEW:ヤユヨ】
目でも楽しんでるアピールを
捉えてほしい
ちょっとした楽しみが増えた方が
キュン!とする
リコ:あまり大変には感じていないです。確かに、夕方まで授業がある日にライブがあったら結構タフな1日だと感じたりはするけど、ライブハウスの方にお願いしてリハーサルの時間を遅くしてもらったり、いろんな人に助けてもらいながら、忙しいなぁと思いやっています。でも逆に大学生をやっていなかったら曲を作れないっていうか。大学生として友達とかバイトの人とかと関わっているからこそ思うこともあって曲が作れるのかな。この忙しさが結構好きで気に入っています。
――今回コロナウイルスの影響で、先行配信(6月10日)となり、CD発売は延期(8月5日)となりましたが、そう決めた時の率直な思いはどういったものでしたか?
はな:やっぱり楽しみにしてもらっていたので、届けるまでの時間が長くなってしまってもどかしい気持ちにはなりました。でも先行配信が決まって、ちょっと早くみなさんに届けられることになったので、CDはもっと楽しみにして待っててもらいたいなっていう気持ちが強くなりました。
――CDの発売延期に伴い、アコースティックバージョンの楽曲を追加されましたが、楽曲追加に至った経緯を教えてください。
リコ:楽しみにしてくださる方々は、発売が“6月10日”と思って待ってくれていたのに、2か月も延期って結構長いなってことになると思うんですよね。私が待つ側だったら、そこにちょっとした楽しみが増えたほうがキュン!とすると思うので、アコースティックバージョンの曲はキーを変えたり、テンポをゆっくりにしてみたり、自分たちなりに工夫してレコーディングしました。だからバンドのイメージとは違った私たちも見てもらいたいです。
――楽曲のサブスク解禁やラジオでの放送など、動きづらい環境でも活動に幅が出てきていますが、地元の方や周りの方からの反響などはありましたか?
リコ:あんまり友達おらんなぁ…。でも、地元の子とか大学で仲良くしてくれている子からメッセージをいただきました。あとは遠くに住んでる親戚とか。
ぺっぺ:サポートメンバー含めみんな同じ高校だったので、その当時の友達が、頑張ってる?みたいな。あとは“曲聞いたよー!”ってストーリー(Instagram)をアップしてくれたりしましたね。
はな:やっぱり、高校の友達かなぁ。InstagramとかTwitterとかで広めてくれて。
リコ:うれしいよなぁ。
はな:ありがたいなぁって思いました。
――では楽曲について伺いたいのですが、リコさんとぺっぺさんのおふたりがソングライティングとしてクレジットされていますが、どういう流れで歌詞やメロディーを作っているんでしょうか?
リコ:私は歌詞から考えます。でも、使いたいメロディーがパッと思いついたらメロディーからコードを当てて考えるっていうパターンもあります。基本的には、歌詞を一通り考えてのメロディー、メロディーにあったコード付けという感じです。
ぺっぺ:私も全部の曲を歌詞から書いています。その歌詞を見ながら暗い曲か明るい曲か、ポップな曲かなどイメージを膨らませます。そのイメージしたものをコードにそのまま反映させたいと思うんです。そしてコードを組み立てた後に、その曲を聴き手により伝わるようにするにはどうしたらいいんだろう?って考えます。バラードにしようとか、ロックにしようとか、速めに作ってテンポ良くしようとか、そうやって歌詞中心でイメージをどんどん膨らませていきますね。なので、ヤユヨは歌詞とコードに重点を置いているバンドだと思います。作る流れとしては、それぞれが作ってスタジオ練習の時にそれを一緒に聞いて、そこからみんなで作るという流れです。
――「いい日になりそう」なんですが、リコさんが作詞、ぺっぺさんが作曲されて共作となっていますね。この曲はどのように進めたのでしょうか?
リコ:「いい日になりそう」は、初めて応援ソングをテーマにして作りました。“朝の準備をする女性の応援ソング”を作るのは初めてで。まず歌詞の組み立てからメロディー、コードと一通り組み立ててみたんですけど、あまりしっくりこなくて。なので、ぺっぺに助けてもらいました。そこからふたりで最初の土台を元に組み立てたという感じです。
ぺっぺ:この曲はレコーディングの日程が始めから決まっていたんです。初めてのタイアップということもあって、自分たちの音楽性をどこまで出して良いのか、どこまで企業さんの思いを汲み取るかなどの割合も分からなくて。いろんなタイアップソングを聞いてきたけど、自分たちで作るとなったらどうしたらいいんだろうって。自分たちはこうしたいけど、でもそうしたら企業さんのこういう思いがちょっと削られてしまうかな、とか。レコーディング当日ギリギリまでふたりで悩んで難航した。
リコ:ずっと、な。
ぺっぺ:レコーディングは一緒にいたので、隣でずっと話していました。「いい日になりそう」は、そうやってふたりで詰めて出来上がった曲です。
――そうなんですね。 <私の好きな私を身に纏おう>という歌詞に因んで、自分自身の好きなところを挙げるなら、どんなところですか?
はな:私自身そんなに全然いいやつとかじゃないんですけど、いい人と友達になれる能力を持ってます。周りに恵まれています。
ぺっぺ:私は、いい意味でも悪い意味でも思ったことを何でも言えるところですかね。
リコ:待って、難しい!長所って一番難しいんよ。えーっと…早起きが得意なところ!…おもしろくない。 ちょっとなんか言ってや! リコの好きなところ言って!
ぺっぺ:(笑)。やさしいところちゃうん?
リ子:やったあ! やさしいって!
――難しい質問をしてしまいすみません(笑)。このアルバム『ヤユヨ』は、全体的に失恋ソングが多いように感じたのですが、実体験がもとになってたりしますか?
リコ:そうですね、ちょこちょこ入っているというか。それぞれの歌で伝えたいことは、私が日常的に恋に限らず対人関係で思ってることですかね。例えば、1曲目の「kimi_no_egao」だったら、最初は仮タイトルが「Instagram」でした。Instagramって直接会っていなくても写真とか見れるじゃないですか。“自分が関わってた時のほうが、いい表情してたのに”みたいな、複雑な気持ちになったことがあって書きました。
――その「kimi_no_egao」についてですが、この曲はタイトルがローマ字表記になっているのがとても斬新だなと感じました。最初に決めたタイトルは「Instagram」だったとのことですが、ローマ字表記の関係性はありますか?
リコ:みんなから「Instagram」ってタイトルは嫌だって言われたので、意地でもInstagramっぽさを残してやるって気持ちで。
ぺっぺ:ダサかった(笑)。
リコ:ダサいけどどうしても残したかったんよ! Instagramっぽさを意地でも残すとすれば、タイトルをユーザーネームっぽくしたらいいかなって思って、こうしました。
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