「臼井孝のヒット曲探検隊
~アーティスト別 ベストヒット20」
地元を愛し、地元に愛された
いきものがかりのヒットを探る
総合1位は、
全部門制覇の「ありがとう」、
水谷千重子バージョンもCD化希望!
また、音楽配信でも年間のレコチョクランキングで、2010年15位、2011年14位(前年よりもアップしているのは、紅白歌合戦をはじめとする年末年始効果も大きかった証拠)、2012年74位と3年にわたってヒットしており、まさにお化けヒットと言える。
ちなみに、芸人の友近に酷似(?)しているベテラン演歌歌手・水谷千重子のレパートリーとしても、この「ありがとう」は有名。ドヤ顔でコブシを利かせまくっても、その名曲ぶりがわかるので、今後CD化されることを願う。
総合2位は「YELL」!
カップリングの「じょいふる」も
TOP10入り
CDシングルの大ヒットはないが
週間TOP10ヒットは26作あり
但し、シングルの大ヒットは少ない彼らだが、オリコンTOP10シングルはなんと26作もある。つまり、アイドルではないけれど、コレクター的に買い揃えたいというファンは少なくないのだ。これは各作品の初回プレスに封入されている「いきものカード」も後押ししていそうだ。トレーディングカードのような仕様で各作品のメッセージを要約し、ジャケットの別バージョンなど関連する写真が印刷されている。こうした手間暇が施されている点も、彼らの親しみやすさを自然にアピールしてきたのだろう。
ちなみに、2018年3月15日に発売されたLPレコード14枚組『レコー丼~超七色大盛り~』は活動休止中かつ税抜3万円という高額セットにもかかわらず、千セット以上を売り上げ、オリコン週間46位にランクインした。これも、彼らが愛され続けている証だ。当然、こちらにも「いきものカード」は封入されている。
総合3位はアニメ『NARUTO』から
ヒットした「ブルーバード」
そう言えば、この歌も「ありがとう」もサビ頭から始まるのが特長的。通常、バンドの楽曲はサビ頭のものが少ない気がするが、そういう歌謡曲っぽい構成も気負いなく出来るのも彼らの魅力。ちなみに、シングル曲の多くはリーダーの水野良樹が担当。稀代のヒットメーカーでありながら、決して成り上がらずに「NHKでは警備員に一般人と間違えられて呼び止められる」など自虐的なエピソードも欠かさない点に、彼の俯瞰できる視点を感じさせる。
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