12人の出演者が描く濃密な100分間、
ブロードウェイミュージカル『カム
フロム アウェイ』が開幕 舞台写真
&コメント公開

数々の演劇賞を受賞したブロードウェイミュージカル『カム フロム アウェイ』が本日2024年3月7日(木)より日生劇場にて開幕する。演出家・出演者よりコメントが届いたので紹介する。
日生劇場60周年イヤーの締めくくりを飾る本作は、2001年の同時多発テロの裏で起きた心温まる奇跡の実話を基にしており、12人の出演者のみで100人近くの役を次々に演じドラマが交錯する。開演と同時に一気に展開されていく濃密な100分間。
カムフロムアウェイズと住民たち         撮影:田中亜紀
トニー賞、ローレンス・オリヴィエ賞、ニューヨーク・タイムズ紙の批評家賞をはじめ、数々の演劇賞を受賞した本作は、2001年9月11日の同時多発テロの裏で、カナダにある小さな町・ニューファンドランドで起きた驚くべき実話を基にしている。
オープニングナンバー         撮影:田中亜紀
        撮影:田中亜紀
ガンダー国際空港に急遽降り立つことになる38機の飛行機を受け入れることになった島の人々。約7,000人の小さな町は一夜にして人口が倍増する。
驚きと不安に満ち溢れていた乗客たちは島の人々の温かさに触れ、文化も言葉も違う者同士でお互いを認め合う努力をし、困難な状況での助け合いを通じて、人の”真の絆”が生まれ始める。他者を受け入れることの大切さ、そして難しさ。
アメリカ領空に入れなくなった飛行機         撮影:田中亜紀
音楽と共にスピーディーに伝えられるこの5日間の物語は、小さな町の物語で終わることのない、人種、国、宗教、言語を越えて生まれる希望の光となる。
悲劇の裏で生まれたこの物語は、人間の絆と勇気を称え、共感と理解の大切さをたかりかけてくれる、”人の心”を感じることができる特別な作品だ。
        撮影:田中亜紀
カムフロムアウェイズが去った後のガンダー住民たち         撮影:田中亜紀
なお、東京公演は2024年3月7日(木)~29日(金)日生劇場にて上演、その後、4月4日(木)~14日(日)大阪・SkyシアターMBS、4月19日(金)~21日(日)愛知・愛知県芸術劇場 大ホール、4月26日(金)~28日(日)福岡・久留米シティプラザ ザ・グランドホール、5月3日(金祝)~4日(土)熊本・熊本城ホール メインホール、5月11日(土)~12日(日)群馬・高崎芸術劇場 大劇場にて上演。上演時間は100分間(休憩なし)予定。
初日前会見時コメント
■Christopher Ashley/演出家
この9年間、この作品を作ってから世界では大きな分断やたくさんの紛争が起こっています。その中で、優しさであったり他人に対して寛容な思いを持つ作品を手がけることができて本当に幸せな思いです。
僕はこの作品については何もかも知り尽くしたつもりでいましたが、ここにいる素晴らしいキャストの皆さんから、この作品そして登場人物たちについてたくさんのことを学んでいます。
ここにいる皆さんが好きすぎて、今後のキャリアではこの人たち以外とお仕事したくないと心に決めたところです(笑)。
ぜひこの美しい劇場で、この素晴らしいキャストをご覧にいらしてください。この作品は優しさ、そして寛大さについての物語です。日本の皆さんに穏やかな風をお届けできれば幸いに感じます。
安蘭けい         撮影:田中亜紀
足掛け約6ヶ月準備してきたのですが、今振り返ってもあっという間すぎて明日が初日なんて信じられないです。でも、すごく密度の高いお稽古をさせてもらってきたのできっと素晴らしい初日になるだろうなと思っています。
日本キャストにしかできない味を皆様にお届けできたらなと思っています。
■ 石川 禅
石川 禅         撮影:田中亜紀
半年間、私たちは本当に高いハードルをみんなでいくつも一緒に乗り越えてやってきました。
私たちは実在していた人物を演じることはたくさんありますが今現在も実在していらっしゃる方たちを演じることはほとんどないので、嘘をつかないで、その方たちの気持ちに成り代わって演技をするということが私たちの最後の高いハードルだと思っています。そのハードルをなんとか飛び越えていこうと思っているのですが、あまりにも楽しいキャストの皆さんが揃っていて、毎日毎日爆笑しながらやっています。どうぞ劇場までお越しください。楽しいです!
浦井健治         撮影:田中亜紀
昨日稽古中に舞台袖で安蘭さんが「始まるってことは終わっちゃうんだよね、寂しいね」とお話されていたのですが、そのぐらい6ヶ月間ずっと皆一緒に毎日8時間くらい一緒にいたんです。舞台稽古に入ると4人のスタンバイキャストの皆さんも舞台上を見守ってくれているんですけれども、その4人も少し寂しい表情をしていて、改めてこの16人で千穐楽の5月まで完走出来ることを目標にやっていくんだなと思うと同時に、これまでやってこれたことも幸せなんだなと感じました。この作品の現場から、人と人って温かいんだな、というものを感じさせていただいているので大切にやっていきたいと思います。ぜひお越しください。
加藤和樹         撮影:田中亜紀
稽古が始まる前からミュージカル界のアベンジャーズたちと共演するということで結構ドキドキしていましたが、稽古を重ねていく中で本当にみんなが同じ時間を共有して失敗も笑いに変えながら前に進んでいく感覚が、ひとつのカンパニーというよりファミリーな感じがしています。
もちろん不安もありますが、長い稽古期間で自分たちが培ってきたものを舞台上で発揮して、日比谷界隈で一番エネルギーのある作品に仕上がったと感じています。ぜひ劇場に観に来ていただければと思います。
■咲妃みゆ
咲妃みゆ         撮影:田中亜紀
稽古場を振り返ると本当に壮絶だったんですが、本当に愛おしい日々でした。一人の人間として今後の人生で心にずっと持っておきたい大切な考え方などを私自身この作品からたくさん学ばせて頂いていることにとても感謝しています。早くお客様にお届けしたいですし、モデルとなった方々への敬意を胸に一回一回大切にお届けしたいと思いますのでよろしくお願いします。そして見所は美しい舞台セット! 必見です!
■シルビア・グラブ
シルビア・グラブ         撮影:田中亜紀
先ほど初めて舞台上で照明やセットを全部合わせて通させていただきました。最後のナンバーで飛行機の乗客みんなで一列になって上を向いて窓の外を見るシーンがあるんですが、その瞬間にすごく涙が出てきました。あのセットの中でやるのがとても感動して、最後のピースとして客席にお客様が入った時にどれだけ冷静にいられるか分からないぐらい最高でした。劇場へぜひお越しください。
■田代万里生
田代万里生         撮影:田中亜紀
今回衣裳はご覧の通り普段着なのか衣裳なのか分からないくらい自然ですし、男性キャストはほぼメイクをしていません。僕も帽子をかぶるので整髪料すらつけていません。9.11のガンダーで起きた突然の出来事の中なので、こんなに日常と非日常というカテゴライズがない作品は初めてです。
この素敵な日生劇場で開幕いたしますが、千秋楽まで50公演以上あります。全一幕約100分ですので、100分✕50公演、約5000分をこれからこのキャストと一緒に歩んでいくということで、ぜひ沢山の方に届けていきたいなと思っております。劇場でお待ちしております。
■橋本さとし
橋本さとし         撮影:田中亜紀
僕の役者キャリアの中で最も過酷な稽古だったような気がします。普段はそんなにミスしませんが、めちゃくちゃミスしました。(一同笑い)ミスしてもみんなが笑い飛ばしながらやってくれるので、稽古は恥のかき捨てと言いますか、いっぱい稽古でミスしながらやっとここにたどり着いたなという思いです。もうすっかり北米の北東の果てのニューファンドランド人になりました。なってますよね?(笑)
皆さんと一緒に稽古を経て劇場に入り、明日初日を迎えられるというのは本当に嬉しい限りです。観に来てください、お待ちしています。
■濱田めぐみ
濱田めぐみ         撮影:田中亜紀
稽古場にいる時からこのメンバーみんなと1m以上は離れずにピタッと1日8時間ずっと一緒にいたので、本当に他人じゃなくファミリーというか、親族の寄り集まりのような感じです。舞台上でちょっと不安かなと思って見回すと、家族がいるような感覚の中、我々が稽古場で過ごしてきた半年間、その長さの中で積み上げてきたチームワークというのが垣間見れると思いますし、そのチームワークの中に来てくださった観客の皆様も毎回毎回一員になってくださるんだと思うとすごく楽しみで仕方ないです。明日から開幕しますが、最後まで怪我なく全員で走り抜けたいと思います。よろしくお願いします。
■森 公美子
森 公美子         撮影:田中亜紀
メガネをかけているときはハンナ、取った時は島民ということで、これで皆さん今私が誰なのかがわかると思います。本当に楽しい稽古場なんですが同時にもうすごいハードで、なんと7キロ痩せました。『カム フロム アウェイ』ダイエットです!
本当にたくさんの幸せをこのファミリーから頂き、私たちも色々と勉強もさせていただきました。ドキュメントや資料を見ている中で、私が一番ニューファンドランド島にいる方に近い体型だということもよくわかりました(笑)。ハンナの役の方にも体型だけは似ております。というわけで私、頑張ってますので、ぜひ観に来てください。
柚希礼音         撮影:田中亜紀
このミュージカルは「全く演じずにやる」ということがテーマで、稽古中から何度も何度もそれをご指摘いただき、それが本当に難しかったです。ですが、その度にこのすごいキャストの皆さんが本当に家族のように、「こうしたらいいんじゃない?ああたらいいんじゃない?」と自分のように教えてくれました。『カム フロム アウェイ』の作品自体はもちろん、このキャストの皆さんがなにより温かくて、温かさでどうにかなるんじゃないかというくらい心がポカポカとしております。お客様にこの温かい物語を、心から届けたいと思っております。ぜひ5月の千秋楽まで沢山の方に観ていただきたいです。
■吉原光夫
吉原光夫         撮影:田中亜紀
僕は人の言うことを聞きたくなくて役者になったのですが、この稽古期間中は番号とか位置とか、なんでも言うことを聞かなくちゃいけなかったので、地獄すぎて稽古が早く終わればいいのにと思いました(笑)。
でもこのすごく穏やかで誇り高い作品をどう日本のお客さんに届けるのか、そしてこの作品をこのミュージカル界のポンコツスターたちがどう穏やかに優しく、人に対して思いを寄せて、手と手を取ってこの作品をお客さんに届けるかっていうのは、まだ始まってないのでその日までは緊張を緩めずに、人の言うことを聞いて頑張りたいなと思っています。
日本でもまだ地震が起きたりとか不安な状態だったり、そして人が人を傷つけ合う時代に、この作品というのは穏やかな風を吹かせてくれると思いますので、心して劇場に来て、楽しんでください。

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