CHIYU/SLAPSLY

CHIYU/SLAPSLY

【CHIYU/SLAPSLY インタビュー】
視覚的にも聴覚的にも
新しい自分を見せたい

ソロ活動の節目を機にSLAPSLY名義での活動をスタートさせたCHIYUが、そのソロ活動5周年記念のコンセプトアルバム『OUTBURST 〜The best of the CHIYU〜』を完成させた。ヴォーカリストとして、ベーシストとして、挑戦を続けてきた5周年を振り返りつつ、意識を新たにセンターに立つ覚悟と新曲に込めた想いを語ってもらった。

プロジェクト名の意味は
“ズルいほどカッコ良い”

ソロ5周年、音楽以外に俳優などさまざまなことにチャレンジした日々だったと思いますが、振り返って感じることは?

バンド(SuG)を解散してからはお話をいただいたものには何でも挑戦していましたね。ひとりになったので失敗したら自分のせいだし、可能性を広げようという気持ちでスタートしました。

サポートベーシストとしてもPENICILLIN、KIRITO、The THIRTEEN、gremlinsと多くのバンドに参加されていますが一番の挑戦は?

サポートはベースなので経験値を活かせるけれど、演技に関してはまったく経験がなかったのでドラマと舞台(『御茶ノ水ロック』)に出たことですね。

演技は最たる挑戦ですが、全曲歌うことだったり、歌詞を書いたり、いろいろ初めてのことから始まったんですよね。

そうですね。作詞は初めてだし、最初はどう書いていいか分からなかったです。ライヴは3ピース編成なので、最初は下手で弾きながら歌っていたんですけど、“ソロなんだし、これじゃダメだな”と思ってセンターに立ったり、また下手に戻ったりと、いろいろ試行錯誤してきました。必死だったというか、とにかく挑戦、挑戦の日々でしたね。

5 周年を機に個人名の“CHIYU”からソロプロジェクトの“SLAPSLY”に名義を変更するのは心境の変化があったからですか?

5年やってきた中、コロナ禍で思うようなライヴ活動ができない時期もあったし、ソロなので曲が増えるペースもそれほど早くないんですよ。いろいろなことが重なって“このままやり続けても擦り減って終わるだけだな”と感じていたんです。そんな中、決意表明じゃないけど、このタイミングでリニューアルして心機一転したいと思ったのがきっかけですね。半年ぐらい考えて決めた名前が“SLAPSLY”で。“SLAP”には“最高”とか“イケてる”という意味があって、“SLY”は“ズルい”。そのふたつをかけ合わせたスラングで、“ズルいほどカッコ良い”という意味でつけたんです。と同時にFCの名前も“SLAPSTAN”に変えたんですが、これもスラングで“最高にイケてる熱狂的なファン”っていう意味です。

SuG(バンド名はスラングの“thug”に由来)時代からそこは継承されてますね。

それは絶対にありますね。今まで培ってきたものがあるから、今の自分があるし、今後の自分を背負っていくものなので、そこは妥協せずに納得いく名前をつけたかったんです。

そんな中、リリースされる今作は新しい一歩なのか、集大成なのか、どんな位置づけになるのでしょうか?

もちろんこの5年の集大成ではあるんですが、新たな一歩も見せたかったのでSEを含めて新曲を5曲入れているんです。アルバムでまずお披露目をして、この先どんどん進化させていきたくて。限定盤は5年間のCHIYUが全部わかる内容にしたくて、過去のMVが全部入っているんですよ。今までのものを全部、吐き出したので今は空っぽなんですけどね(笑)。

過去の曲をセレクトした基準はライヴだったそうですが。

はい。周年のタイミングでしかやらないような曲は省いた“ザ・定番曲”です。2マンライヴをやる時でも絶対にセットリストに入ってくる曲を軸にしました。個人的に歌詞を含めて思い入れのある曲も入ってます。

ヘヴィな曲かと思いきや、ジャズを取り入れていたり、ダンスミュージックの要素があったり、ストレートなバンドサウンドの曲もあったりとバリエーション豊かですが、メロディーはキャッチーでもサウンドは重低音が効いていてブラックミュージックの影響を感じます。

CHIYUとしての主軸は毎回リード曲で出しているので、限定盤にMVとしてパッケージされているんですよ。ソロになって一番最初にリリースした「無限の風」は今までの葛藤も盛り込んだシリアス寄りの曲だったので、ギターのカッティングを強調したポップでお洒落な曲が欲しいと思って作ったのが「Egoistic GAME」、2曲の中間が「Keep it real」で、その3曲である程度は固まったから、あとは自由でいいかなと。

ベーシストとしての考え方にも変化が生まれましたか?

曲によってはプリプロでは生のベースを弾いていてもレコーディングでは思いきってシンセベースに変えたりとか、だんだんライヴをイメージして作ることが増えてきましたね。“この部分は弾きながら歌えないな”と思ったら同期を流してワイアレスマイクで前に出て歌ったり、臨機応変にやってます。今、ステージにマイクを3本立てているんですよ。

3本も!?

はい(笑)。センターマイク以外に下手にもマイクスタンド置いて移動して歌ったり、センターの台の上にワイアレスマイクを置いて、ベースを弾かない箇所でパッと掴んで歌ったり。ソロのライヴはかなり脳みそ使いますね。パフォーマンスありきで考えているので、次はソロセクションだけベースを弾くような歌うだけの曲もあってもいいのかなって考えています。
CHIYU/SLAPSLY
アルバム『OUTBURST 〜The best of the CHIYU〜』【限定盤】(CD+DVD)
アルバム『OUTBURST 〜The best of the CHIYU〜』【通常盤】(CD)

OKMusic編集部

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