幕張メッセを舞台に繰り広げられる2
023年最大の謎と大脱出! リアル脱出
ゲーム『終わらない夏祭りからの脱出
』体験レポート

2007年のスタート以来、魅力的なストーリーと幾重にも入り組んだハイレベルな謎解きで多くのファンを魅了してきたSCRAPの「リアル脱出ゲーム」。その動員数1000万人突破を記念して、5回目となる幕張メッセでの大規模公演が5年ぶりに開催! 1公演最大4000人の参加者が、広い幕張メッセを飛び回りながら挑んだ謎解きの全貌をレポートしよう。

■謎解きは開会前から始まっている? ヒント満載のオープニングセレモニー
幕張メッセという会場の広さをフルに活用したアトラクション性の高い謎解きで参加者を唸らせてきたSCRAP「リアル脱出ゲーム」✕幕張メッセ公演。2013年「巨大神殿からの脱出」、2016年「竜王迷宮からの脱出」、2017年「ある大戦場からの脱出」、2018年「大魔王ゾーマからの脱出」と過去4回開催されたが、「リアル脱出ゲーム」動員数1000万人突破を記念して、2023年8月26~27日に5年ぶりの開催!
今回の公演のテーマは「夏祭り」。幕張メッセ展示ホール1~3をフルに使った広大な会場では、中央に建てられた盆踊りのやぐらを中心に様々な夜店が立ち並び、はっぴ(法被)姿のスタッフが元気な声を上げながら参加者を迎え入れる。さらにゲーム開始までの時間を楽しむための物販ブースやアトラクションも用意され、参加者は買い物やゲームを楽しんだり、これから始まる謎解きのヒントが隠されているかも!と屋台などをチェックしたりと、これから始まるゲームに向けてテンションを上げていった。
そしてSCRAP代表取締役・加藤隆生氏の挨拶と共にゲームのオープニングセレモニーがスタート。筆者が参加した公演は屋内夜にもかかわらず場内に響くセミの声や、トーク中のダジャレに対してスタッフから厳しいヤジが飛んだり、何故かそば屋の出前持ちがステージ上にもりそばをもってきたりと何やら怪しげないアクシデントも……。
そして、ウォーミングアップで始まった全員参加の〇✕クイズでは、単純な問題からモールス信号を使うような頭を悩ませるった高難易度の問題も飛び出し、最後は 今この公演のために作られた新曲「恋の脱出音頭」を全員で踊って、これから始まる謎解きのヒントが散りばめられたセレモニーは終了。
そしていよいよ発表された今回の脱出成功条件は「伝説のアタリくじ」を手に入れること。そのためには事前に配られた封筒の中のツールを駆使して謎を解き、制限時間90分以内に「伝説のアタリくじ」を手に入れなくてはならない。広い会場だけに移動にも時間が掛かり、会場に設置された、たこ焼き、おめん、射的といった、いくつもの屋台の謎を解き明かさないといけないなど、時間が重要なリアル脱出ゲームにとっては手強い障害も待ち受ける中、いよいよゲームスタート!
■「リアル脱出ゲーム」シリーズの集大成のような驚きの謎が続々と!
スマホで専用サイトにアクセスしながらゲームは進んでいく。特定の情報を調べる際には「検索システム」で特定のワードを入力すればヒントに辿り着けることも?
最初に待ち受ける謎・STEP1はクロスワードパズル。メインステージのスクリーンに打ち上げ花火と共に映し出されるヒントを参考にしながらキーワードを導き出していく。
各ステップの謎を解くと、くじ引きにチャレンジできて、アタリくじを引けば次の謎へと進むことができる。STEP2は7つの屋台に隠された謎の中から4つを解き明かすというもの。自分の得意そうな謎解きを見極める能力を試されつつ、実際の夏祭りのように、自由に屋台を選ぶことができる、楽しいSTEPだ。
懐かしい縁日遊びの「カタ抜き」にチャレンジ。出来映えが荒かったり、割れてしまっていてもクリアできたのだが、凝り性の人も多かったようでついキレイに仕上げようと時間を掛けてしまう人も。

色とりどりの金魚が宙を舞う「金魚すくい」。20匹の金魚それぞれに名前があり、問題で指定された4匹の金魚を探し出し、その名前から暗号の答えを導き出すのだ。金魚たちの泳ぐ高さや見る際の角度にも謎を解く手掛かりが!
「射的」では付属の割り箸をうまく差し込むことで謎の答えが見えてくる立体的なギミックや、輪ゴム鉄砲をその場で作って的に当てるとクリアというアトラクション要素も。

様々なお面が並ぶ「おめん」では、おめんそれぞれの視線や色々な方向から見続けていると浮かび上がる謎が仕込まれている。さらにシールを使ってあるお面の再現をするなどのパズル要素も。
そしていよいよ最後の謎のへと繋がるSTEP3&4へ。用紙を折り曲げるパズル要素や、これまでの謎の解答に使ってきた用紙や透明シートなどのアイテムとの組み合わせ、さらに自分が書き込んだ以前の解答自体が新たな問題を解く鍵になっているなど、リアル脱出ゲームシリーズの醍醐味を総動員したような驚きの謎が続々登場! 自分を含めて7割近い人が残念ながらタイムアップに。
■そして解答編へ…「史上最大の謎」の意味がついに明かされる!
90分の制限時間を終えてゲームは終了し、いよいよ答え合わせがスタート。脱出条件となる伝説のくじ引き箱のヒントは、各STEPをクリアすると手に入るアタリくじに示されていた。
このヒントが指し示していた伝説のくじ引き箱はステージ上の大きな提灯になるのだが、そう考えて進めていくと答えがループする謎へと迷い込んでしまう。オープニングで指示された「終わらない謎」の罠だ。その罠の起点がどこにあるのか? もう一度アタリくじを調べてみると、最初の二枚にあった「A」「B」のマークが三枚目には存在しない…いや、「C」のマークが左隅にあったためにヒントの分と混じってしまっていたのだ。つまり伝説のくじ引き箱の大きさは「135㎝」ではなく「135m」が正解なのだ。
全長135メートルの巨大なくじ引き箱が会場に存在するのか…そこでスマホの専用ページ内の検索システムで「幕張メッセ」の「地図」か「施設」で検索すると、そこにはまるで巨大な提灯のような形の「幕張イベントホール」が!
そう、伝説のくじ引き箱の正体は幕張メッセの施設の一つである全長135メートルの「幕張イベントホ-ル」そのものだったのだ!
開催準備中に幕張メッセから届いた「イベントホールが空いたので使いませんか」というメールから生まれたという今回の最後の謎…まさに「史上最大の謎」だったわけだ。
この謎に辿り着けたのは開催前日の体験会では約3割ほどだったが、二日間の公演でははたしてどれくらいの参加者が謎を解き明かせたのだろうか。イベント公式サイトでは今回の脱出成功者も発表されているので、気になる人はチェックしてもらいたい。
最後は10月19日より開催の「リアル脱出ゲーム✕ストーンオーシャン ジョジョの奇妙な冒険 ジョジョの奇妙な悪夢からの脱出」などの新たな公演や企画の発表が。

そして最後は夏祭りの終わりらしく、参加者・スタッフ全員で「脱出音頭」を踊ってのエンディング! さらに来年8月に再び幕張メッセでの大規模公演「リアル脱出ゲームフェスティバル」開催決定のサプライズ発表で「終わらない夏祭りからの脱出」は大団円にて終了となった。

ますます謎のクオリティもアップし、手強さと楽しさを増していく「リアル脱出ゲーム」。今回の「終わらない夏祭りからの脱出」はその未来を確信させてくれるような、参加者にとって最高の夏の締めくくりとなったはずだ。
レポート・撮影=斉藤直樹

SPICE

SPICE(スパイス)は、音楽、クラシック、舞台、アニメ・ゲーム、イベント・レジャー、映画、アートのニュースやレポート、インタビューやコラム、動画などHOTなコンテンツをお届けするエンターテイメント特化型情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着