劇団☆新感線、中村倫也・吉岡里帆・
向井理らと共に安倍晴明伝説を描く
王道にして正統な、いのうえ歌舞伎『
狐晴明九尾狩』の上演が決定
ときは平安時代の中頃。貴族たちが雅な宮廷生活を送る京の都。
そこで宮廷陰陽師として仕える安倍晴明(あべのせいめい)(中村倫也)。
人並み外れた陰陽道の才能ゆえに「人と狐の間に生まれた」と噂され、“狐晴明”と呼ばれている。
ある夜、九つの尾を持つ凶星が流れるのを見た彼は急いで参内する。
それは唐の滅亡以降、大陸を戦乱に陥れた九尾の妖狐が日の本に渡ってきた印であった。
しかし、宮廷からうとましく思われている彼は退けられ、九尾の妖狐退治は、
大陸で学問を修めて戻った陰陽師宗家の跡取り、賀茂利風(かものとしかぜ)(向井 理)に命じられる。
だが、すでに九尾の妖狐は利風を倒し、その身体を乗っ取り内裏に侵入していた。
それを見抜いた晴明は、九尾の妖狐を倒さんと動き出す。
しかし妖狐も利風の記憶や術を利用して、晴明の息の根を止めようとする。
晴明には大陸から妖狐を追ってきた狐霊のタオ(吉岡里帆)たちが加勢。
だが、タオとの因縁を逆手に取った妖狐の策略に翻弄されてしまう。
混沌とする戦いは逆転、また逆転の連続に……!
狩られるのは妖狐か、それとも晴明か。
術と頭脳、そして陰陽師の誇りを懸けた死闘が今、幕を開ける――!
作:中島かずき コメント
今回、「次のいのうえ歌舞伎の新作を中村倫也くんが主演で」というオファーを受けて、彼なら晴明がやれるんじゃないかと思いつきました。倫也くんには謎めいたアルカイックスマイルがよく似合う。晴明伝説をちょっとひねって、人間なのにわざと狐の子だと騙る晴明でいこう。
だったら相手役は九尾の狐。しかも人間の陰陽師に化けた狐が日の本支配を企てる。これは向井 理くんがいい。理知的で、一見優しく、でも悪い役を思いっきり演じて欲しい。第一、烏帽子がよく似合う。
そして吉岡里帆さん。九尾の狐に対抗して晴明とコンビを組む霊狐です。多分、尻尾と耳がつきます。すみません、あれです。他にも色々考えたんですが、妖狐がモチーフで彼女が出演するとなると、結局あのイメージから逃げられない。だったらむしろ真っ向から挑もう。その気概で書きました。
というわけで、狐を騙る陰陽師と陰陽師に化けた狐の虚々実々の頭脳戦。ちょっと毛色の変わったいのうえ歌舞伎。みなさん、楽しく化かされに来てもらえればと思います。
今回は、久しぶりのフルスペックで魅せる、劇団☆新感線の伝奇ファンタジーの真骨頂になります。巨悪・裏切り・物語の闇が渦巻く“ザ・中島節”満載です。僕自身もワクワクしていますし、皆さんのご期待に沿えるように頑張りたいと思います。
久しぶりの演劇、久しぶりの新感線、久しぶりにご一緒する方達。あの頃と今じゃきっと重さが違くて。舞台上から見える景色は特別だろう。兎にも角にもフルスロットルで陰陽しまくろうと思います。まずは部活以来の走り込みから始めようかな。乞うご期待!
カンパニーの規模も大きく、チームワークが大切だと思うので、キャスト、スタッフの皆さんと息を合わせて面白い作品をお届けできたらなと思います。また、お越しくださる観客の皆さまには、ライブならではの臨場感を楽しんでいただけるよう、精一杯頑張ります。
『髑髏城の七人』Season風の時は、まさに部活のような稽古でした。自分の不甲斐無さに何度も心が折れそうになりながら、スタッフ、演者の皆様に助けられ、鍛えられ、初日を迎えたことを昨日のことのように覚えています。
それだけにカンパニーの結束は強く、またその空間に戻れると思うととても楽しみです。
今回、まず、この大変な時期に舞台に立てることの喜び。そしてそんな中でもご来場下さるお客様へ、最高のエンターテインメントを感じていただきたいです。そのためには、まず安全第一! 自分の出来得る限り暴れたいと思います。
さぁ劇団☆新感線の新作です。
こんな時代だからこそパワフルなエンターテインメントを存分にご堪能ください。
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