ジャンルにこだわれば洋楽…「Jポッ
プ」の今後は

そんなニュースはあるものの、近年のJ-POP不況は如何ともしがたい状態だ。6500億円の市場規模を誇った日本音楽業界も、現在では3500億円程度と最盛期の半分近くまで縮小…アーティストやプロデューサーが育たない負のスパイラルに陥っている。
そんななかNewsCafeのアリナシコーナーでは「Jポップより洋楽…アリかナシか?」という調査が実施されたようだ。結果とともにさまざまな意見をご紹介しよう。

【アリ…45.4%】
■両方好きだけど古い洋楽は若い人には是非聴いてほしいな(笑)。
■もちろん70年代と80年代がイイネ!!
■どっちも好きだが洋楽は何も考えないで音として聴けるから好きだ。
■だって日本人って、歌下手なんだもん。
■オールディーズ一筋です。
■親の影響で洋楽派。今の10代、20代はあまり洋楽を聴かないらしい。
■70~80年代の洋楽HR/HMにどっぷりハマっていたので…。
■JAZZとかBOSSAにどっぷりつかってる。
■洋楽よく聴くよ。ベートーベンとか。
■洋楽しか聴いていません。だから今のJポップは分かりません。

【ナシ…54.6%】
■どっちも良い。
■何処の国だろうが良いもんは良い! 悪いもんは悪い! それだけの話。
■音楽をあまり聴かなくなった。
■好きな物を聞くので拘りがない。
■Jポップしか聴かない。
■英語は分からん…。
■洋楽を経由して歌謡曲に落ち着いた。
■音楽なら何でも好きなので。
■邦楽の好きな歌は歌詞が共感できて心に残るから。
■洋楽の方が上手いと思うケド言葉の意味わかんなくて…。

やや【ナシ派】優勢だが大きな差はつかず、両派ともに「どちらも好き」というコメントがあり、またそれぞれ「インストに近い感覚で聴けるから洋楽がいい」「歌詞がわかるからJポップがいい」という意見があった。つまり、この数字はかなり現実的だと受け取っていいのだろう。
【アリ派】に多く特徴的だったのは、楽曲のジャンルを細かく挙げるコメントだ。かつては「Jポップ」と言えばフォークソングや歌謡曲を含める懐の広さを感じさせたが、近年のJポップには、そこまでの幅がないように思われる。ましてやコメントにあるようなハードロック・ヘヴィーメタル、ジャズ、ボサノヴァともなれば、充実した邦人アーティストは非常に稀だ。皆無だとは思わないが少なすぎる。
この時流から「日本人による、日本らしい、日本人ならではのポップスやロック」を巻き返すのは難しいのかもしれないが、果たして…。

[文・能井丸鴻]

【関連記事】

アーティスト

新着