『Asian Art Award 2018』大賞が決定
! 気鋭のアーティスト4名による『
ファイナリスト展』も開催中

3月8日に開催された「アートフェア東京2018」プレスビューにて、『Asian Art Award 2018 supported by Warehouse TERRADA』の大賞決定記者発表が行われた。
『Asian Art Award supported by Warehouse TERRADA』は、日本からアジア、アジアから世界へと、今後ますます国際的な活躍が期待されるアーティストの支援を目的に創設された現代アートのアワードだ。
2段階の選定を経てファイナリストとなったアーティストは、AKI INOMATA、小金沢健人、冨井大裕、和田昌宏の4名。今回の選定基準について、本アワードのディレクターで選考委員を務めた小澤慶介は以下のように語った。
「(選定基準としては)まず、作品に同時代性があること。つまり、自己表現をするだけではなく、今の時代性や環境に対してどう反応し、作品を作っていくかを考えていることです。また、芸術表現の拡張性を追求していること。オーソドックスなペインティングだけではなく、様々なメディアを取り入れて表現しているかどうか。それから、広い展示室をきちんと構成できるかを踏まえながら、4人のファイナリストを選びました」
(左から)AKI INOMATA、長谷川祐子
そんなファイナリストの中から、まず特別賞に選ばれたのは、今回唯一の女性アーティスト・AKI INOMATA。都市をかたどったヤドカリの殻を作って実際に引っ越しをさせる作品や、飼い犬の毛と自身の髪でケープを作って互いに着用する作品など、生きものとの協働作業によって制作をおこなってきた。審査員の長谷川祐子(東京都現代美術館 参事/東京藝術大学 大学院国際芸術創造研究科 教授)は、「この中では一番キャリアも若いということで、これから色々な試行錯誤があると思います」と語りつつ、「ミクロ」である生物を非常に細かく観察した上でのプロジェクトが、「マクロ」な人間社会のメタファーとしても機能している点を高く評価した。
(左から)小金沢健人、秋元雄史
そして、みごと大賞を受賞したのは、小金沢健人。18年間をドイツ・ベルリンで過ごした小金沢は、“意識の変容”に関心を持ち、映像やドローイング、パフォーマンス、立体制作やインスタレーションと、制作のメディアを拡張している。今回のファイナリスト展でも、方向性の異なる3作品を展示。審査員の秋元雄史(東京藝術大学大学美術館 館長・教授/金沢21世紀美術館 特任館長)は、「(本展では)欲張りなテーマの取り方をされているんですが、それをうまくひとつの空間の中にまとめていて、作品としての完成度もパンチ力もある」と語った。
小金沢には賞金として100万円が贈られ、作品は11月に上海にて展示後、2019年3月のアートフェア東京でも展示される。審査員の秋元が「(アーティストは)みなさん新人ではなく、中堅としてバリバリ活躍されているので、それぞれ見どころがあって楽しい」と語るファイナリスト展は、3月18日(日)までTERRADA ART COMPLEX 4Fにて開催中だ。
『Asian Art Award 2018』大賞決定記者発表

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