ダンス新時代 〜職業「プロダンサー
」として生きる〜 Benefit one MONO
LIZ「Ricoh」

4年目を迎えた日本発のプロダンスリーグ「第一生命 D.LEAGUE」。その中で活躍するDリーガー達の激闘の日々や苦悩、そして思考や価値観に迫る“ダンス新時代 〜職業「プロダンサー」として生きる〜”をDewsが独占取材。D.LEAGUE 23-24シーズンを駆け抜ける全13チーム26名にフォーカスします。今回はキッズ時代から関西で頭角を現し、ディレクターのHAL氏の分身とも評される若手ダンサーRicoh氏に迫る。
まずはじめに、ダンスのキャリアについて教えてください。
ダンス自体は7歳から地元のダンススクールで始めて18年になります。ダンスを始めた当初からBenefit one MONOLIZのディレクターであるHALさんの生徒でした。それから今もずっとHALさんに憧れてHALさんの元でダンスを続けています。ただ、ボーグはあまり経験が無くBenefit one MONOLIZに入ってから本格的に始めました。それまで色々なジャンルの経験はありましたが、ジャズヒップホップやヒールズが自分のメインジャンルでした。
D.LEAGUEでは20-21シーズンから参加されていますが、どのような経緯があったのでしょうか?
師匠であるHALさんにお声え掛けをいただいたことがきっかけです。初めて聞いたときは嬉しくて、即参加のお返事をさせていただきました。それまでは地元のダンススクールでインストラクターとして働く日々だったので、どこかに出向いて踊るということはそんなに無かったので、まず上京ができるということ自体が刺激になり嬉しかったです。HALさんのスタイルを最も表現できるのは私だと自信があるので、なんの迷いもなく飛び込みました。
Dリーガーになり4シーズンを経験される中で、ご自身の成長や心境の変化について教えてください。
コンテストなどで踊る経験は元々あったので、多くの方の前で踊るということは慣れていたのですが、D.LEAGUEに参加するようになり、ここまで“自分たちのことを推して”くださる方々がいることや“感動を与える”という環境がなかったので幸せを感じています。D.LEAGUEのステージは毎回8人で踊るのですが、8人がひとつになり魅せる部分と、ひとり一人が魅せる個の魅力の使い分けなどを改めて考えるようになりました。それと、今まで踊ることは、“自分が満足するかの勝負”だったんだなと気がつきました。私自身のために踊っていたというか。今はファンの方の気持ちも一緒に考えつつ踊るという意識が生まれ“その人達のために踊りたい”と思い、これも成長だなと感じています。
チームのコンディションはいかがでしょうか?
今シーズンはとてもチームが良い雰囲気で戦うことができています。今思うと1stシーズンは、メンバーそれぞれが自分のことで精一杯で、ギクシャクしている部分も多かったと感じています。本気で取り組んでいたからこそ、メンバー同士でぶつかることもよくありました。4年目になってチームの成長を感じたことは、メンバーそれぞれが、自分の事だけではなく、他のメンバーのことも考えられるようになりました。切り替えが上手にできるようになり、リハの雰囲気から全然違うんですよね。とても良くなったと感じているので、それが今のチームの良い勢いに繋がっているのだと思います。
作品づくりにおいて、大切な要素は何だと思いますか?
D.LEAGUEで3シーズンを経験し改めて“気持ち”の大切さを学びました。D.LEAGUEはチーム戦なので、誰かひとりでも気持ちが追いついてないと必ず態度やダンスにボロが出ちゃうんですよね。それが連鎖になりチームが崩れちゃうことを身を持って経験しました。逆に、みんなが上を見て同じものを目指している時は一瞬で良いものができるんですよね。誰かひとりでも気持ちの足並みが揃っていなければ、その人ときちんと話したり、お互いケアをしながらモチベーションを同じレベルに保つ努力をしています。
毎回ヒールズダンスや衣装の華やかさが印象的なBenefit one MONOLIZですが、その一方で物凄い身体技をこなされていると思います。裏話などがあれば教えてください。
ヒールズダンスはそもそも体幹など大変ではありますが、それに加えてBenefit one MONOLIZのスタイルが加味されると一気に難易度が上がるんです(笑)。さらに、D.LEAGUEのステージで評価を得るためには様々な視点で作品をつくらないといけない。例えば、シルエットの美しさ、ジャッジの方々に伝わるダイナミックさ、カメラの視点を気にした精密な動きなどを一度に考えて踊らないといけないので、頭と身体の使い方が毎回大変ですね(笑)。私たちは10cm以上のヒールを履いて踊っているのですが、まずその時点で腰に負担がかかります。それを履きながらの練習では、ヒールで目の上を傷つけてしまいしばらく目が開かなくなったこともあります。他にも、回転技でメンバー同士で肩甲骨や頭に思いっきりヒールを当ててしまったりと、結構リスクがあることをしているんですよね。足技も、普段の可動域で踊ると隣の人に当たってケガさせちゃいます。それって慣れるまでは意外と難しく、見た目の華やかさとは裏腹に結構地味に大変なことをしていたりしますね。
最後にD.LEAGUEを応援してくださる方々に一言お願いします。
今の私があるのは私だけの力ではなくて、Benefit one MONOLIZの関係者の皆さんや、ファンの方々のおかげだと日々感じています。凄く感謝しています。そのおかげで今シーズンは良い波に乗れているのでこのままリズムを崩さずに最後まで戦い抜き、まずはチャンピオンシップに行くということを目指して頑張っていきます。Benefit one MONOLIZはこれまでオーディエンス票を得ることができなかったのですが、今シーズンに入ってから徐々に取らせていただけるようになりました。応援してくださる方々に結果で恩返しをしたいので、それができるように精一杯頑張ります。
Ricohプロフィール

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