我儘ラキア、NightOwl、zanka、JINK
S 躍進を続けるQOOLONG全所属アーテ
ィストによる初の祭りがLIQUIDROOを
揺らす

『QOOLONG祭 vol.1』2023.10.26(thu) LIQUIDROOM
QOOLONG所属アーティストである、我儘ラキア、NightOwl、zanka、JINKSの4組が一同に介したイベント『QOOLONG祭 vol.1』が東京・LIQUIDROOMで開催された。開催発表時は出演がシークレットだったJINKSは、10月20日に1st EP『Starting the Party』でデビューしたばかりの福岡を拠点とするアイドルグループ。21日に福岡で行われたデビューライブで初お披露目したばかりなので東京でのライブは初めてで、この4組が集結するのももちろん初めて。出演グループのファンのみならず、QOOLONGのファンや新グループに期待するファンも多く集う中、JINKSの東京初ライブで祭が幕を開ける。
JINKS
JINKS
トッパーで登場したのは、JINKS。SEと手拍子に迎えられ、hono、cocolo、Manaka、SHINAの4人が一人ずつステージに登場。「初めまして、九州から来ましたJINKSです。よろしくお願いします」と丁寧に挨拶すると、ステージ中央でポーズを決め、<Every body Show time!>と1stEPの1曲目でもある「A.O.O.」でライブがスタート。勢いと疾走感ある楽曲を、パワフルなボーカルとバキバキのダンスで魅せる彼女ら。その堂々としたステージングは初めて観る人をしばし呆然とさせるほどで、曲が進むごとに観客が体を揺らして手拍子を合わせ始め、1曲目を歌い終えるとフロアから大きな拍手と歓声が起きる。
Manaka
SHINA
「Wonderland」、「Astro」と続き、キュートにクールにエネルギッシュにと、楽曲ごとに違った表情を見せた彼女ら。まだ何色にも染まっていない潔白さや純朴さを醸しながら、ここからどこへでも行ける可能性を感じさせるステージに観客が惹きつけられ、フロアが熱を帯びていくのがよく分かる。
MCでは、「今回、私たち2回目のライブということで、初の遠征をさせていただいてます。QOOLONG祭ということで、先輩方との共演やQOOLONGを支えて下さったみなさんの前でお披露目出来て、本当に嬉しいです」と初々しく語り、「みなさんをガッカリさせないようにいま私たちの出来る全力のパフォーマンスします。そして、先輩方からたくさん勉強して帰りたいと思います」と意気込みを告げたManaka。「みなさんに良くしてもらった以上、必ず夢をえるという気持ちで大切に歌います」と、cocoloが曲紹介して始まった曲は「Believing」。
cocolo
hono
夢に向かって走り出した彼女らの純粋な想いが込められた、真っ直ぐな歌声とクールなラップに髪を振り乱して踊る激しいダンスパートと、彼女らの魅力がギュッと凝縮されたこの曲に会場が沸くと、ラストは疾走感ある「ASK」を全力でパフォーマンス。その存在をしっかりアピールし、多くの人に興味と期待を抱かせた東京初ライブは、出来すぎなほど良いライブだった。
zanka
zanka
続いての登場はzanka。芹沢 まこ、自見 彩、Miina、eveと、それぞれが過去に別のアイドルとして活躍した過去のある4人から成るこのグループ。今年4月のデビューからわずか半年ながら、このイベントの直後に東京で開催された1stワンマンライブのチケットはすでにソールドアウト。ステージに登場する4人を迎えるファンの熱狂ぶりもものすごくて、すでにQOOLONGの主力グループとなってる感さえある。全ての始まりの曲である「アスター」で明るく派手やかに始まったライブは、突き上げるビートに体を揺らす観客から力強いコールや掛け声が上がり、ど頭からクライマックスさながらの盛り上がり。
芹沢まこ
eve
少し大人な雰囲気や色気の部分が魅力的に映った「アカネ」、クールな中に笑顔やキュートな一面が見えた「レンアイシューティングガール」と続き、壮大で開放感のある「名前のない君へ」で会場を包みこんだ彼女ら。「改めましてzankaです、お願いします」と挨拶すると、「昨日、限定公開された新曲を初披露します」と、新曲「アカトキヤミ」を披露。攻撃的なサウンドとアグレッシブな歌とダンスに奮い立つ観客から拳が上がり、初披露とは思えない反応に4人のパフォーマンスも力強さを増すばかり。
Miina
自見 彩

……だったのだが、ここでアクシデントが勃発。eveが体調不良により、ステージから戦線離脱。それに気付くもライブを止めること無く、「スカーライト」を気丈にパフォーマンスした3人は、1曲歌い終えたところで現状を把握。「eveの分も頑張るしかない」と力強く告げると、「頑張れ頑張れ、eveちゃん!」と声援の上がるフロアに「私たちも頑張る!」と応え、「フラッシュバック」が始まる。力強く拳と掛け声を上げる観客の力も借りながら、気合い十分の歌とダンスで激しく堂々としたステージングで魅せた3人。「最後、音楽が大好きなみんなと力を合わせて楽しんで行きましょう」とMiinaが告げ、会場中の手拍子で始まったラストは「Diamond」。まさに残火を燃やし切るような全力のパフォーマンスで魅せる3人に観客が掛け声で応えると、「もっと! もっと!」と煽るMiinaにフロアがさらなる盛り上がりを見せて、感動的なフィナーレを生み出す。ライブをやり遂げ、「最高でした!」と手を振り去っていく3人の笑顔は達成感と爽快感に溢れていた。
NightOwl
NightOwl
続いては、「さぁ、QOOLONG祭! 盛り上がって行きましょう!!」と、ステージに登場した折原伊桜、百城凛音、雨夜憧、長谷川嘉那の勇姿に風格さえ感じさせたNightOwl。1曲目「ロンリー・ナイトパレード」で華やかに賑やかにライブをスタートすると、「私たちNightOwl4人で、みなさんに夢と幸せを届けに来ました! 忘れられない夜にしましょう」と笑顔と幸福感を振り撒き、1曲目から観客の心をがっつり掴む。
<ソイヤソイヤ>の掛け声も楽しい「ヨルウタゲ」で祭り感を煽ると、熱いコールで始まった「Feel Alive」、会場中が振り付けを合わせた「夜想歌」とライブ定番曲が続き、フロアの盛り上がりが加速度的に増していく。「グッドナイト」の感傷的な歌声で聴く者の胸を絞めつけ、クールでメロウな「melt blue」で色気ある大人な表情を見せてと、短いステージにNightOwlのライブの魅力を詰め込んだ彼女らのステージ。
折原 伊桜
雨夜 憧
ここまで6曲、MCも挟まずノンストップで飛ばしてきたのも、この日のライブの特筆すべき点。派手やかなパレードから始まり、ライブ定番曲で沸かせて、しっかり聴かせる曲へと続く流れをひと息で見せるステージには、どっぷりハマれる物語性とライブ感があったし。それはNightOwlがここまで積み重ねてきたライブキャリアと、観る者の心や感情を揺り動かす高い表現力やスキルがあるからこそ成せる業なのだろうと、改めて感心した。
「改めまして、NightOwlです」と、遅ればせながらの挨拶で始まったMCでは、2024年4月にLIQUIDROOMでワンマンライブの開催が決定してることを告げ、「私たち、今年で5年目なんですけど、ただ続けたいから続けてるわけじゃなくて。どこに行っても目にして耳にして、どこにいても幸せを届けられるような、みんなの自慢になるようなグループになりたくて活動してます」と目標を語った折原。
長谷川 嘉那
百城 凛音
さらに「もしかしたら、私たちにとってはこの場所はちょっと高い目標なんじゃないか?と思われるかも知れへんけど。私たち4人といま見てくれてる一人ひとりを信じて進んで行けば、きっとやり遂げられると思っています」と、ワンマンに向けての決意を表明すると観客から大きな拍手が起き、「自分たちのことを信じて、そして信じてくれる人のことを信じて歌う歌が、一人ひとりに届くように。この4人で歌います」と、「Shooting Star」を披露。<君が信じてくれるから 歩き出せるんだ その光を辿って>と4人がたっぷり気持ちを込めて届けるこの曲は、MCの言葉を裏付ける熱い想いをしっかり感じさせた。ラストは「All Night Long」で会場中の気持ちを繋ぎ、壮大にフィニッシュ。僕はその美しい光景を見て、「大丈夫、NightOwlならやり遂げられる」と確信めいたものを感じていた。
我儘ラキア
我儘ラキア
そして、この祭を締めくくるのはQOOLONGの象徴、我儘ラキア。バックバンドを従えてのフルセットで登場したこの日。「お待たせしました~! ラキアの時間です!!」と明るく挨拶するMIRIの本格ラップで始まった1曲目「IDOl」で、多数のダンサーを引き連れた華やかなステージで魅了すると、フロアから猛烈な拍手と歓声が起きる。「ご挨拶申し遅れました。日本で一番攻めてるアイドル、我儘ラキアです。一緒にブチ上がる準備は出来てますか?」と星熊南巫が挨拶し、ラウドなバンドサウンドで始まったのは「Why?」。圧倒的存在感を放つ星熊のボーカルにMIRIの高速ラップが斬り込み、川﨑怜奈と海羽凜の力強くしなやかなダンスがせめぎ合い高め合う、容赦ない攻めのステージに観客が拳を上げて歌声を合わせて応えると、「素敵な夜になりそうですね」と星熊が不敵な笑みを見せる。
星熊南巫
L
全員がジャンプを合わせた「Bite Off!!!!」から、星熊の煽りに観客の大合唱が起きた「JOKER」とアッパーな曲が続いてフロアを沸かすと、「My life is only once」で一体感を生み、前半戦にして会場を完全掌握したラキア。「今日はQOOLONG祭に遊びに来てくれてありがとうございます」と挨拶で始まったMCでは、「JINKSお披露目、普段こういうのは言わないんですけど、めっちゃカッコ良かったです。だから今日はひと一倍、ま、いつもなんだけど、カマして行かなきゃいけないなって。自分たちの心に火を着けてくれてありがとうございます」と後輩へのエールと、先輩の凄みを見せた星熊。再びダンサーをステージに呼び込み、「最高の景色、新しい世界を見せます」と始まった曲は「New World」。
海羽凜
MIRI
ダンサーと共にエンタメ性の高いステージを魅せた「New World」、スケール感ある曲調に歌やダンスの表現力の高さが光った「Ambivalent」、マイクリレーに4人の個性が際立った「Vertex」と続き、我儘ラキアの多彩な魅力と最新型が見えた中盤戦を経て、「ラスト、マジで死ぬ気で行きます」と星熊が告げて始まったのは新曲「Re:Paint of the [Heart:Hurt]」。a crowd of rebellion提供によるヘヴィな曲調に、ラキアらしい星熊のエモーショナルなハイトーンとMIRIの鋭利なラップが見事に調和したライブ映えするこの曲に、強烈な盛り上がりを見せるフロア。さらに渾身の力で「SURVIVE」を叩きつけると、「自分の人生は自分のためにあって、いつだって自分が主人公だということ。人に大事なものを絶対譲らないで下さい」と「GR4VITY G4ME」をブチカマして最高潮の盛り上がりを生み、ラストは「Melody」で笑顔でフィニッシュ。
我儘ラキア
可愛い後輩たちとの対バンでも大人げないほど真剣なライブを見せ、QOOLONGの総大将としての威厳と貫禄を見せた我儘ラキア。こうして前後も顧みず、全力で突っ走る総大将の勇ましい姿が、後輩たちの大きな刺激になってるだろうし。その刺激に触発された後輩たちが、他のアイドルに無い個性や魅力や成長を見せてくれてることが、ファンがQOOLONGのグループに惹かれる理由のひとつなのだろう。それぞれが目標に向かって邁進して、大きく成長した4組が『QOOLONG祭 vol.2』で再び邂逅する日がいまから楽しみだ。

取材・文=フジジュン

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