ショーン・ホームズ(演出)と段田安
則(主演)が再びタッグを組み、シェ
イクスピア4大悲劇のひとつ『リア王
』に挑む

2024年3月より東京芸術劇場 プレイハウスにて(新潟・愛知・大阪・福岡と巡演あり)、PARCO PRODUCE 2024『リア王』が上演されることが決定した。
2022年に段田安則主演『セールスマンの死』で、高度経済成長期の資本主義の歪みを重ね合わせた斬新な演出により、日本の演劇ファンを唸らせたショーン・ホームズ。その『セールスマンの死』で、第30回読売演劇大賞 最優秀男優賞、令和4年度(第73回)芸術選奨文部科学大臣賞に輝いた日本演劇界の至宝・段田安則。
2022年『セールスマンの死』舞台写真    撮影:細野晋司
長年親しまれる名作を、従来の解釈に捉われず、本来戯曲が語り掛けていることを丁寧に紐解き、現代に蘇らせるショーン・ホームズと段田安則が、再びタッグを組んで新たに挑戦するのあ、シェイクスピア4大悲劇のひとつ『リア王』。
舞台のみならずテレビ・映画の世界でも変幻自在に活躍、押しも押されもせぬ日本を代表する俳優である段田安則が、エポックメイキングとなった『セールスマンの死』に続いて、生来の気性の荒さと老いからくる耄碌から、娘たちの腹の底を見抜けず、悲嘆と狂乱の内に哀れな最期を遂げる、世界中の名優たちが演じてきたリア王に、果敢に挑む。
2022年『セールスマンの死』舞台写真    撮影:細野晋司
演出のショーン・ホームズは、サイモン・スティーヴンスの新作戯曲『FORTUNE』(20)のワールド・プレミアで日本にデビュー。アーサー・ミラー不朽の名作『セールスマンの死』(22)に続いて、現在上演中のチェーホフ最後の戯曲『桜の園』(23)でも、現代に引き付けた演出で高い評価を得ている中、注目の次回作の発表となった。アソシエイト・アーティスティック・ディレクターとして、ロンドンのグローブ座でも抜群の手腕を発揮するショーン・ホームズが、満を持してのシェイクスピア作品をここ日本で手掛ける。
美術・衣裳デザインは、これまでにも数々の作品でクリエイションを共にし、イアン・マッケラン主演の『リア王』でも高い評価を得たイギリス気鋭のデザイナー、ポール・ウィルスを招聘する他、かみむら周平(音楽)、小野寺修二(ステージング)などお馴染みの日本のクリエイターと組むのはもちろん、シェイクスピア全作品翻訳を達成した日本が誇る翻訳家松岡和子の翻訳により、2024年版の新たな『リア王』を創り上げる。
演出:ショーン・ホームズ コメント
ショーン・ホームズ
日本で『リア王』の演出ができること、そしてPARCOプロデュースとの充実したクリエイティブな関係を継続できることに喜びと興奮を覚えています。今回が4回目のコラボレーションであり、そして比類なき名優・段田さんとは2作目となります。
『セールスマンの死』での素晴らしいコラボレーションを経て、シェイクスピアの名作に取り組むこと、段田さんのリア王に出会うことが楽しみでなりません! また、シェイクスピアへの燃えるような情熱、一緒にいるとこちらまで熱くなるお気持ちを持った和子さんとご一緒できることもこの上ない喜びです。劇場で観客の皆さまと私たちの作品が出会うことを楽しみにしています。『セールスマンの死』や『桜の園』でそうしたように、暗闇、不条理、そして驚きを作品にもたらしたいと思っています。
I am thrilled to be directing King Lear in Japan and delighted to be able to continue my fulfilling and creative relationship with PARCO.
This will be our fourth production together and the second time I’ ve worked with the incomparable Danta san.
After collaborating together so successfully on A Death of a Salesman, I can’ t wait to get started on Shakespeare’ s master work and to meet Danta san’ s King Lear! It’ s also going to be a great pleasure working with Kazuko san whose burning enthusiasm for Shakespeare is so infectious. I look forward to audiences meeting our production and hope we can bring the same mixture of darkness, absurdity and surprise to this show as we did to Salesman and Cherry Orchard.
翻訳:松岡和子 コメント
松岡和子
古代ブリテンの王を主人公として400年以上前に書かれた『リア王』。現代の私たちとは無関係に思える遠い時空を背景とし、王侯貴族が引き起こすこの劇は、私たちの日常とはかけ離れた壮大この上ないものでありながら、万人共通の問題を突きつけてきます。人は誰でも歳をとる。子をもうけずに一生を終える人はいても、親から生まれなかった人はいない。老い、親子兄弟姉妹のあり方——万人共通の問題です。リアをめぐる人々が繰り出すのは、愛と憎悪、呪詛と祝福、残酷と優しさ、暴力といたわり。そこには笑いや歓びさえある。『リア王』は演劇の極北です。
主演:段田安則 コメント
段田安則
『セールスマンの死』でご一緒した演出のショーン・ホームズさんから「シェイクスピアでやりたいものはありますか?」と訊かれて「ロミオかな」と冗談で返したら、「ジュリエットも良いですよ」と言われましたが、今回お話をいただいたのは「キング リア」でした。
『リア王』への出演は1991年、蜷川幸雄さんの演出でエドガー役を演じました。三十数年の年月を経て、タイトルロールという大役を務めるにあたり、「本当に私で大丈夫?」という不安と楽しみが入り混じっています。
ショーンさんはとても頭が良く、且つ、ユーモアのある方。稽古は楽しく、作品に対する彼の視点や発想から多くを学び、私は相性の良さを感じました。『セールスマンの死』は時代を少し現代に近づけての上演でしたが、今回の『リア王』の演出でもそのような構想を練っているそうですので、私自身も楽しみです。シェイクスピアの本場、イギリス出身のショーンさんですから、きっと面白くしてくださるはず。この悲劇の名作、ご覧になったことのある方はもちろん、初めてご覧になる方にも楽しんでいただける演出をされると思いますので、ぜひご期待ください。私もお客さまのご期待にお応えできるよう努めます。

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