ゴヤ、ドラクロワ、マネなどの版画作
品からスペインのイメージを探る展覧
会 国立西洋美術館にて開催決定

『スペインのイメージ:版画を通じて写し伝わるすがた』展が、2023年7月4日(火)から9月3日(日)まで、国立西洋美術館にて開催されることが決定した。
本展は、17世紀からゴヤ、ピカソ、ミロ、タピエスと受け継がれるスペイン版画の史的展開、及びドラクロワやマネら19世紀イギリスやフランスの画家によるスペイン趣味の版画作品を中心に構成。作品約240点を展示する。
ラモン・カザス《「アニス・デル・モノ」のポスター》 1898年 カラー・リトグラフ 国立西洋美術館
フランシスコ・ホセ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス《バルタサール・カルロス王太子騎馬像(ベラスケスに基づく)》1778年 エッチング、ドライポイント 国立西洋美術館
フラメンコ、闘牛、ドン・キホーテ、アルハンブラ……などといったスペインの「イメージ」の多くは、19世紀にこの国を訪れた旅行者たちによって作られたものである。そうしたイメージをかたちづくり、流通させた重要な媒体が、複数刷られ簡単に持ち運びができた「版画」である。本展では、スペインの文化や美術に関する「イメージ」がどのように作られ、伝えられていったのかを探っていく。
書籍や写真、ポスターなどを含む出品作は国立西洋美術館所蔵作品を核に全国約40箇所から借用し、国内各地に所蔵されるスペイン版画の傑作が一堂に会する、史上初の機会となりそうだ。
ウジェーヌ・ドラクロワ《ゴヤ〈ロス・カプリーチョス〉に基づく習作》 インク/紙 横浜美術館 坂田武雄氏寄贈
エドゥアール・マネ《ロラ・ド・ヴァランス》 1863年 エッチング、アクアティント 国立西洋美術館
また、2022年度に国立西洋美術館にて新規収蔵した作品《水飲み壺》(1904年)も本展にて初公開。本作は、スペインのバレンシアに生まれ、地中海の光彩に輝く祖国の風土と人々を描いて当時内外に絶大なる名声を得た、スペインの誇る国民的画家ホアキン・ソローリャ(1863-1923)による油彩。バレンシアの海岸で描かれたもので、浜辺の掘立小屋で少女が小さな子供に水を飲ませる愛らしい場面が描かれている。
ホアキン・ソローリャ《水飲み壺》1904年 油彩/カンヴァス 国立西洋美術館
『スペインのイメージ:版画を通じて写し伝わるすがた』展は、2023年7月4日(火)から9月3日(日)まで、国立西洋美術館にて開催。

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