JUNNA

JUNNA

【JUNNA インタビュー】
5年間私が歌ってこられたのは
“親愛”なるみなさんが
いてくださったから

楽曲も私と一緒に成長して、
歌う内容も変わっていく

今作ではJUNNAさんは「あやまち」を作詞作曲、「You + Me = ?」を作詞していて。まず「あやまち」はアコースティック編成のとても切ないラブソングなのですが、以前にラブソングは苦手と言っていましたよね?

苦手と言うより、“作らないようにしていた”という言い方が正しいかもしれません。私自身、自分がラブソングを書いて歌っている姿がイメージできないし、ファンの方も“えっ!?”って、JUNNAがラブソングを書くのは違和感があるんじゃないかと思って。でも、ラブソングを自分で書くことで、JUNNAの人間性がファンの方により伝わるんじゃないかと。恋愛ってその人のより深い部分が見えるものだし。スタッフさんから書いてほしいと以前から言われていて、いつかは書こうと思っていたのですが、書くなら5周年という今回のタイミングしかないだろうと。なので、新しいJUNNAを見せるためにも、“よし書くぞ!”と覚悟を決めて書きました。

並々ならぬ覚悟だったと。失恋の歌詞にしようというのは最初に決めていたのですか?

アコギで先に曲を作ったのですが、その時点で“これはハッピーエンドじゃないな”と思っていました。失恋というか、ハッピーには終わらない歌詞がいいなって。恋愛モノのドラマや映画をたくさん観て書いたんですけど、私が見てきた作品は意外とハッピーエンドや感動で終わるものが多くて。そういう作品を観るのも好きですけど、恋愛って幸せなところばかりじゃないと思うんですよ。だから、そうではない部分を曲にできたらと。どっちも好きだけど、そういうほうが胸を抉られるというか、気持ちを持っていかれる感じがするので、そんな曲が作れたらいいなと。

作詞を手がけた「You + Me = ?」は、昨年1月の『JUNNA ROCK YOU TOUR 2022 ~風の音さえ聞こえない~』で初披露されましたね。

そのライヴのすぐあとにレコーディングしたんです。ライヴでやったイメージのまま、アツアツな状態でレコーディングをしたので、想いが伝わるような音源になったと思います。ライヴって私と来てくださるみんなで作り上げるものなので、“そのふたつが足された時、どうなるんだろう?”というワクワク感を表現したくて、“You + Me = ?”という曲名にしました。答えを“?”にしたのは、みんなが考える答えと私が考える答えは違うかもしれないし、歌詞の中でも決まった答えはないと書いているからで。ただ、足された時に何かが生まれるのは間違いないし、そういう化学反応みたいなものを楽しみたいという気持ちがあって“?”にしました。みんなに歌ってほしいコーラスもあるので、まだどうなるか分かりませんが、ツアーで一緒に歌ってもらって、楽曲を完成させたいです。

ラストに収録されている「星座」は王道のバラードで胸に響きました。作曲の松本俊明さんはMISIAさんの「Everything」を手がけた有名な作曲家さんですよね。

はい。初めての方と楽曲が作りたいと思って、スタッフさんの推薦もあって最初は編曲を手がけてくださった鷺巣詩郎さんにお願いさせていただきました。鷺巣さんとの打ち合わせの時に、1曲は壮大なスケールのバラードが歌いたい…歌っている時の自分はスポットライトを浴びていて、それ以外は真っ暗というシチュエーションが浮かんでいることや、いつかオーケストラを背負って歌えるくらいの壮大な楽曲が歌いたいです。とお伝えしたら、鷺巣さんから“だったら、松本さんがいいと思う”とおっしゃっていただいて、“ぜひお願いさせていただきたいです”とお伝えしました。

最初に聴いてどうでしたか?

また新しい挑戦というか、すごく難しい楽曲だと思いました。今までの私の表現力では表しきれないような壮大さがあって、歌詞もみんなに向けてしっかり訴えかけるメッセージがあって。それを表現するにはどうやったらいいのか、すごく考えてレコーディングしました。孤独を感じることは誰でもあると思いますが、“一緒なら大丈夫だよ”と語りかけているというか。人は決してひとりで生きているわけじゃなく、みんなと手を取り合って歩んできた。誰かがいないと自分は輝けない。…といった、自分自身が5周年というタイミングで身に染みて感じていることが歌詞になっていて。みんなにもそういう気持ちが伝わったらいいなと思います。

他にも新曲として、すいそうぐらしのs-numさんが作詞作曲を手がけた「振レバ、雨傘。」や鷺巣さんが作曲編曲を手がけた「THE END」なども収録されていて。

s-numさんはスタッフさんから一緒にやってみたらどうかと提案していただいたんです。「振レバ、雨傘。」はラブソングなんですけど、未練のある女の子の歌で。楽曲的には今まで挑戦したことのなかったジャンルで、一本調子にならないように、いろいろなニュアンスを試しながら録っていきました。すごく大変だったんですけど、大変な時ほど“よし、やってやるぞ!”という気持ちになる性格で(笑)。いろいろ試しながら“これだ!”というものを、みんなで見つけていく作業がクリエイティブでとても楽しかったです。

「THE END」は「星座」の時に?

はい。打ち合わせで提案させていただいたもう1曲です。ステージに立っている時の照明は紫やピンクで、ちょっとジャジーな感じで、今から何かのショーが始まるようなエッセンスが入っている楽曲プラス、私がちょっと踊れるくらいのテンポ感のものをお願いして作っていただきました。

「THE END」は色っぽい感じがあるし、新曲は全体的にちょっと大人の感じがありますね。

そうですね。大人っぽい楽曲を歌いたいと意識していたわけではないのですが、ありのままの自分を伝えるのがアルバムだと思うので、22歳という年相応のものになっていると思います。楽曲も私と一緒に成長して、歌う内容も変わっていくのが自然だと思うので、無意識的にこういう楽曲や歌詞ができていきました。

アルバムタイトルに“22”という数字は入っていないけど、1st、2ndと同じように、その時の年齢の等身大が表現されたということですね。

そうだと思います。実は2年前くらいから作っていたアルバムで、ようやくみんなに届けられる楽曲もたくさん収録しているので、このタイミングでお届けできるのが本当に嬉しいです。早くみんなに聴いてほしいです。

最後に、7月に開催される『JUNNA ROCK YOU TOUR 2023 〜Dear...〜』に向けての気持ちをお願いします。

具体的なことはまだ決まっていませんが、デビュー5周年記念3rdフルアルバム『Dear』を引っ提げたツアーになるので、全12曲と初回盤のボーナストラック2曲、とても色濃い曲たちだし、ぜひライヴで聴いてほしいです。私も歌うのが楽しみですし、難しい曲ばかりなのでその分パフォーマンスできる楽しみもありつつ、ツアーが終わった時にどれだけ自分が成長できているのか想像しただけでワクワクが止まりません。ぜひ観に来てください!

取材:榑林史章

アルバム『Dear』2023年4月12日(水)発売 FlyingDog
    • 【初回限定盤】(CD+Blu-ray)
    • VTZL-224
    • ¥6,930(税込)
    • 【通常盤】(CD)
    • VTCL-60570
    • ¥3,300(税込)

『JUNNA ROCK YOU TOUR 2023 ~Dear...~』

7/06(木) 愛知・Zepp Nagoya
7/07(金) 大阪・Zepp Namba(OSAKA)
7/15(土) 宮城・仙台Rensa
7/19(水) 東京・Zepp DiverCity(TOKYO)

JUNNA プロフィール

ジュンナ:2000年11月2日生まれ。『ガンダム』『ヱヴァンゲリヲン』と並んで“日本三大ロボットアニメ”のひとつに数えられる作品『マクロス』シリーズ最新作TVアニメ『マクロスΔ』の戦術音楽ユニット“ワルキューレ”のエースヴォーカルとして最年少デビューを果たす。ソロとしては17年6月に1stミニアルバム『Vai! Ya! Vai!』でデビュー。同年11月に発表した1stシングル「Here」は発売初日、10の主要配信サイトで1位を独占。また、日本レコード協会のゴールドディスクに認定された。JUNNA オフィシャルHP

「Dear」MV(Short ver.)

アルバム『Dear』トレーラー

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着