XANVALAのライブには、”ざんばら”
と乱れ舞う無数の髪が波打つ景色がと
ても似合う。XANVALA、3周年公演でつ
いに声出し解禁!!
あれから3年…。始動してすぐにコロナ禍により、表立った活動が難しくなった2020年。2021年にはバンドシーンの先鞭を切るようにツアーを実施。2022年には全国ツアーを活動のスタンダードなスタイルにまで引き上げ、時代に則したライブ活動をXANVALAは提示し続けてきた。
ここに至るまでにも数多くの楽曲を生み出してきた。未音源化も含めると、その数は活動3年のバンドとは思えないほど。その3年という活動の日々を集約する意味も含め、XANVALAはこの日の舞台に立っていた。ライブの冒頭を飾ったのは、もちろんこの曲だ。
「ここまでこい!!」と煽る巽に向かって、絶叫と数多くの拳が突き上がる。『デスパレート』で彼らは舞台演出としてレーザーを投影。熱情した景色へ鮮やかな光の数々が彩りを与えることで、互いに熱をぶつけあう関係に、より臨場感を与えていた。凄まじい轟音を打ち放つ『Bamby』でも、意識をぶっ飛ばす衝撃音とシンクロするように、レーザーの光が華やかに瞬いていた。体感的な衝動も嬉しいが、熱狂に彩りを与える視覚的な効果も、間違いなくXANVALAのライブに新しい色を加えていた。ただし、頭を振り乱していた満員の観客たちが、何処までその効果を見ていたか定かではないが…。
曲が進むごとに、激しさと華やかさが増す。『DROID』では、巽とΛたちが真正面から感情をぶつけあうガチンコなライブを見せていた。雄々しい歌声を響かせる巽を、デスボイスで煽る70.。感情の高ぶった70.は、何時しかフロントの最前まで躍り出て観客たちを煽っていた。ここでの彼らは、まさに”己の壊し方”を実戦していた。
『独善』の演奏を合図に、フロア中のΛたちが勢い良く飛び跳ねる。オラオラと煽る姿で、歪む音と、がなる声を突きつけるメンバーたち。荒ぶる音の中でも、明瞭に”思い”を伝える巽。その技量が確かだからこそ、舞台上のメンバーたち同士でガチンコでぶつかりあいながら、熱情した音楽を作りあげる。降り注ぐその音に触れ、狂わないほうがおかしい。高笑いする悪魔の化身と化した巽や轟音の黒い洗礼を与えるメンバーらが叩きつけた『左耳の悪魔』でも、フロア中の人たちが理性を狂わせる音楽を全身に浴びながら、恍惚した表情を浮かべ、熱狂に身を捧げていた。
70.の重低音を次々と突きつける轟音ベースプレイを合図に、楽曲は荒くれるギターのカッティングなフレーズも印象深い『ヒトリ舞台』へ。スリリングな音が爆走する演奏の上で、歌心を持った巽の声が高揚を導く先導師となり、ずっと恍惚の虜にしていった。
踏み切りの音を合図に、鋼の鞭をしならせるように打ちつけたのが、過激さとメロウな表情が交錯する『ケ・セラ・セラ』。1曲の中で、飴と鞭両方の刺激を覚えられるのが嬉しい。「ケ・セラ・セラ」と口ずさみながらも、頭を振らずにいれない。エレクトロな要素も巧みに組み込み、ミドルメロウなグルーヴロックを通して意識を横揺れさせる『ゆらゆら』。でも、フロア中のΛたちが大きく揺れ動いていた。
まわりだす映写機の音。これまでの歪んだ音の衝撃を払拭するように、XANVALAは『眠る秒針』の演奏を通し、その場にいた一人一人の心へ、甘く、優しく忍び込む。音の刃で激しく身体を切り刻むだけが熱情を生み出す手法ではない。甘く陶酔した世界へ酩酊するように浸る音楽も、XANVALAには欠かせない魅力。それは、恋しい思いを感情剥き出しに切々と歌いあげる『Dearest』にも言えること。体感的な衝動を持ちながらも、胸を揺さぶる巽の愛しい歌に心が掻きむしられる。巽の歌に合わせ、フロア中から突き上がった多くの手が色鮮やかな花たちのように揺れていた。
「俺たちにしか作れない、最高の理想郷をここに作りたいんだよ」。覚悟はいいか,死ぬ気でかかってこい!!全部吐き出せ!!」。巽の魂の叫び声を合図に飛び出したのが、『XANADU』だ。場内中にギラギラとした熱情を注ぎ込む。この曲も、XANVALAの存在を大きくヴィジュアルシーンへ知らしめた楽曲だ。後半へと繋いだライブの物語の新たな始まりを告げるに相応しい、ドラマチックな楽曲だ。熱情のダンスは、まだまだ終わらない。
轟音の洗礼を浴びせるように、XANVALAは『C.D.S』を演奏。荒ぶる感情と感情をガチンコでぶつけあい、熱狂という景色を作りあげる闘いが生まれだす。Λたちはもちろん、メンバーらも頭を振りまわし、轟音の嵐を巻き起こした『悪辣が君を襲う』でも、彼らは限界を越える戦いを挑んでいた。それは、Λたちも同じ。轟音と絶叫がぶつかりあい、さらにカオスな空間をそこに作り上げてゆく。 ヒリヒリとした衝撃と艶かしい高揚が重なりあう『joke』でも、フロア中の人たちが飛び跳ね、祭り上がる。そして…。
きっと『アーティスト』という楽曲は、いろんな境界線を越え、たくさんの人たちをヴィジュアルロックの虜にしてゆく曲に成長してゆく。そんな期待を覚えたくなる歌だ。XANVALAがいくつも手に持つ、羽ばたくための武器。その一つとして、『アーティスト』も、ライブの場を重ねるたびにあるべき姿に成長し続けている。立て続けに披露したのが、タイトルへΛの文字を記したように、メンバーとΛたちを強く結び合う高揚シンガロングナンバーの『ΛLIVE』。互いの絆をきつく結び合うその声は、しっかりと心に届いていた。
最後にXANVALAは、3月から新たに始めるツアーのタイトルにも刻んだ『NIX』を演奏。巽の歌からスタート。楽曲は派手で華やかな演奏をぶち噛まし、この空間に、魂を奮わせる音を振りまいていった。スケール大きく、熱を抱いた楽曲だ。この曲でふたたびレーザーの演出も登場。雄大なスタジアムロックナンバーを、さらに懐の深い曲として見る人たちに印象づけていった。
「生きていくことが,わたしの聖なる戦争だ」。メンバーとΛたちが、互いに感情を剥き出しにぶつけあう。『聖戰』を通し、絶頂へ向かって互いに交わしあった、熱情と興奮という名の拳のバトル。『誰が為の幸福論』では、「ガタガタガタガタうるせぇな!!」と歌い叫ぶ巽の声に合わせ、我を忘れて夢中になれる最強で最高の幸福を、くしゃくしゃの笑顔で分かち合っていた。最後にXANVALAは『SCALA』を叩きつけ、これが4年目を駆け抜けるXANVALAだという姿を示していった。その逞しい姿へ、また頭を振り乱し、ついていきたい。フロア中から突き上がった多くの拳と、フロアに舞った多くのざんばら髪やしゃがれた絶叫が、それを物語っていた。
でも、何か忘れてないか。XANVALAを始めたときから、ずっとライブに暴れ乱れる景色を作りあげてきた『CREEPER』を二度目のアンコール曲として演奏。この日は、フロア中から沸き立つ凄まじい絶叫も、『CREEPER』を激しく彩る嬉しい要素として加わっている。巽のシャウト声とシンクロするように騒ぎ祭るΛたち。やはりXANVALAのライブには、ざんばらと乱れ舞う無数の髪の毛の波打つ景色がとても似合う。この日のような景色は、きっと3月から始まる新たな全国ツアー「XANVALA ONEMAN TOUR「ANS」#2 “NIX”」でも体感できるはずだ。熱狂のこの続きのベルが鳴るのは、間もなくだ。
セットリスト
XANVALA ONEMAN TOUR 「ANS」#2 “NIX”
3月3日(金)心斎橋soma
3月4日(土)HOLIDAY NEXT NAGOYA
3月6日(月)浜松FORCE
4月6日(木)福岡graf
4月9日(日)松山サロンキティ
4月11日(火)岡山IMAGE
4月21日(金)仙台spaceZero
4月22日(土)郡山CLUB #9
5月13日(土)金沢gateBlack
5月14日(日)長野LIVE HOUSE J
5月16日(火)新潟CLUB RIVERST
5月20日(土)札幌CrazyMonkey
5月21日(日)札幌CrazyMonkey
《#2 TOUR FINAL》
■3/3~3/6
■4/5~4/22
■5/13~5/21
■TOUR FINAL
※声出し等の可否は開催時の会場のガイドラインに準拠します。
ライブ日程は、こちら。
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