11・26 さゆがいなくなる日 ~新生モ
ーニング娘。は紅白カムバックなるか

 同期である6期メンバーの盟友・亀井絵里と同じステージにて、道重さゆみはモーニング娘。’14とハロー!プロジェクトから羽ばたくことになったのだ。

 吉澤ひとみ卒業公演で新垣里沙が発した、「吉澤さんが卒業すると、私の中での"モーニング娘。"がいなくなっちゃうんです。」という言葉はファンの中であまりにも有名だが、今回の道重さゆみの卒業こそが世間一般での「"モーニング娘。"(から自分が認識しているメンバー)がいなくなっちゃう」という状態になるであろう。

 福田明日香の卒業以降からモーニング娘。はメンバーの卒業・追加ありきのプロジェクトであったが、一般的に広く名前と顔が認知されている最後のメンバーである道重さゆみの卒業。残されたメンバーにとっては、ここからが真の勝負となる。

 10月15日に発売されるトリプルA面シングル『TIKI BUN / シャバダバ ドゥ~ / 見返り美人』が卒業シングルになること発表され、道重さゆみ卒業公演特設サイトも公開された。『シャバダバ ドゥ~』はなんと道重のソロ曲になることも判明した。

「私、今まで11年間シングルでソロパートがほぼなかったのに、最後にしてシングルで全部を歌えるだなんて奇跡みたいなものなんですよ!」と本人もコメントを寄せている通り、彼女が歌パートで脚光を浴びることはなかなか無かった。アルバム『13カラフルキャラクター』では待望のソロ楽曲『ラララのピピピ』が与えられたかと思いきや、まさかの全編ボカロ風の音声加工済みであった。

(以前、コンサートのMCの中で道重本人も、「いつだって さゆみの声は 加工済み」と自虐めいた川柳を発表している)

 道重さゆみは非実力派であり、努力の人だ。オーディション加入当初から歌もダンスもだめ。キャリアを重ねる上で歌割りが増える訳でも無く、同期である田中れいな・亀井絵里より後列にいた。それが名古屋でのラジオ・パーソナリティーへの抜擢を機にトークを磨き上げ、独自の"ナルシストキャラ"を爆発させてバラエティ・タレントとしての存在を築き上げた。

 自らをきっかけに興味を持ったファンをモーニング娘。の現場に持ち帰るべく、疾走していた。彼女の努力は一歩一歩着実にグループを牽引し、モーニング娘。の再ブレイクを導いた。

 今年はオリコン連続首位獲得・NHKでの特番放送など、追い風が吹いていた。年末の紅白歌合戦へのカムバックが期待されていた最中、なんと紅白直前の11月にさゆはグループを旅立ってしまうのだ。

 一部ファンの間では、「自分抜きの"新生"モーニング娘。’14として紅白のステージに立って欲しい、という後輩への叱咤激励ではないか?」という推測もある。残されたメンバーは道重さゆみの意思を継ぎ、夢の紅白のステージに立てるだろうか。私達は、応援し続けるしかない。


achico 寝ても覚めてもアイドルポップ!なOL / フリーライター。東京生まれH!P POP育ち。日々、アイドルに踊らされています。

新着