CHiCO with HoneyWorks

CHiCO with HoneyWorks

【CHiCO with HoneyWorks
インタビュー】
いろんなチャレンジを
してきた2年間を
一枚に収めることができた

濃い2年間を一緒に過ごしたことを、
この一枚で感じてほしい

もう一曲の新曲「ハートの誓い」は、その隅田くんと一緒に「乙女どもよ。」のMVに登場している加恋と、中学時代の同級生であるアリサの曲ですね。

そのふたりが違う高校に進学して、偶然に街中で遭遇してからの続きの曲になっているんですけど、私は加恋ちゃんサイドにすごく共感できるというか。中学時代にいじめられていたのを助けてもらったのに、その標的がアリサちゃんに移ってからは見て見ぬ振りして、恩を仇で返したような状態になっているから、また仲良くなりたいけど嫌われてもしょうがない…って諦めているんですよね。だけど、またもやアリサちゃんに救いの言葉を投げかけられて涙するっていう、そのふたりの友情の関係値が私はすごく好きなんです。

だから、ラストの歌詞が《ああ、まただ…。》なんですね。加恋視点の曲で、サビでアリサのことを“ヒーロー”って呼んでいるのも、ふたりの関係性が見えていいなと。

はい。リスクを承知で加恋ちゃんを助けたアリサちゃんの、自分を貫き通している姿というのはすごくカッコ良いし、自分に持っていないものを持っている彼女をリスペクトしているんだけど、罪悪感もある加恋ちゃんの心の内が、やっと曝け出された楽曲だなぁっていうのは、サビの《伝えたかった 私のヒーロー》っていう一文から感じますね。私も学生の頃、友達関係ですれ違ったことが過去にあったんですよ。卒業式で“ごめんね”って言い合えたので良かったんですけど、それも向こうがアクションを取らなかったらなかった“ごめんね”だったので、ちょっと過去を思い出しながら歌いました。やっぱり学生の頃っていろんな感情が動く時期だから、一歩踏み出す勇気をこの曲で感じてもらえたら嬉しいですね。

しかも、この「ハートの誓い」を題材にしたライトノベルが初回生産限定盤に付いてくるんですよね。

そうです。みんなが待ち望んでいた! 小説はさらに描写が細かくなるので、私もすごく楽しみですね。MVも出る予定です。

さらに、今回はHoneyWorksがサウンドプロデュースするアイドル・可憐なアイボリーの「ハンコウ予告」もカバーされていますが、すでに本家があるものを歌うのって難しくありません?

“どうやって自分を出そうかな?”っていうのは毎回考えますね。可憐なアイボリーさんの歌い方ってクールで可愛い、ちょっと小悪魔な感じなので、最初はいつもよりさわやかなCHiCOで歌ってたんです。でも、CHiCOと言えばロックな歌い方が好きな人もいるから、そこはCHiCOのカッコ良さ、ロックさを押し出してもいいんじゃないかという話になり、2番頭のラップも含め、最終的には結構ロックめに歌いました。曲の主人公もすごくカッコ良い子なので。

個人的にはBメロ終わりの《見たい》の歌い方にもCHiCOらしさを感じましたね。それにしても「リベンジゲーム」からアッパーな曲が続いて、これがライヴだったら10曲目の「きっと別れるよ」まで一切休めないことになりますよ。

そうですね。演者もお客さんも“ふぅ!”みたいな。その2曲のあとも、あんまり休むところがなく、静かめの曲は終盤に固まっているんですよね。16曲目の「鬼ノ森」もホラー映画の主題歌として起用していただいた映画館のエンドロールで流れる楽曲でもあるので、そういった意味では最後に持ってくるのが相応しいかなぁと。“あっ、このアルバムこの曲で終わりなんだな”みたいに、映画館と同じ雰囲気を味わえそう。

ここまでの15曲で描かれてきた、さまざまな人間模様が最後に浄化されていくような。アツい青春曲の「リベンジゲーム」で始まったアルバムが、まさか「鬼ノ森」のようなダークな世界観で終わるとは予想外でしたし。ヘヴィロックからバラードと音楽ジャンルも幅広く、まさにヴォーカリストとしての力量が発揮されているがゆえの、この16曲というボリュームなのかなとは感じました。

16曲というのは、私も“うわっ、めっちゃ多いですね!”ってびっくりしました。前回のアルバム『瞬く世界にiを揺らせ』(2020年9月発表)以降たくさん曲も増えて、タイアップ楽曲もやらせてもらい、気づいたら16曲になったっていう。他にもライヴ音源だったり、MV集や初のオンラインライヴの映像も初回生産限定盤にはついてきて、いつにも増して贅沢なんですよ。コロナ禍で今までできていたものができなくなり、縛られている中でも歩みを止めず、いろんなチャレンジをしてきた2年間を一枚に収めることができたのはすごく嬉しいです。そこには私たちだけでなく、ライヴ音源の中にはもちろんお客さんもいるので、濃い2年間を一緒に過ごしたっていうのを、この一枚で感じてほしいです。

チャレンジと言えば、なんと初回生産限定盤Bは初の撮りおろしジャケットという。

そうなんです! CHiCO with HoneyWorksとしては初めての実写で、私も最初は驚いたんですけど、撮り下ろしをするならヤマコさんが描き下ろしたジャケットに寄せたいと思ったんですね。どちらもCHiCOであることに変わりはないので、衣装も近しいものを探してもらいました。髪型も髪色と長さが違うだけ(笑)。

同じ三つ編みですよね。来年2月からはアルバムツアーも始まりますが、こちらはどんなライヴになりそう?

久しぶりのZeppツアーなので、ライヴハウスだからこそできる楽しみ方をいろいろと考えたいですね。ただ、新たなジャンルの楽曲も増えたので、またセットリストに頭を抱えそう! もちろん新曲はファンのみんなも聴きたいだろうし、私たちもやりたいけど、やっぱり歴代の楽曲を聴きたいファンもいるので、果たして20曲とかに収まるのだろうかっていう悩みはありますね。もうどれを抜いたらいいか分からない!

その前に、まずは11月5日の日比谷野外大音楽堂で新曲が聴けそうですよね。

そうですね。リリースタイミングでもあるので数曲を織り込んでます。11月の野音は私も初めてなので、ちょっと肌寒い…いや、しっかり寒い中、何人を半袖にできるか楽しみですね。“汗かけ、みんな!”みたいな(笑)。

取材:清水素子

アルバム『iは自由で、縛れない。』2022年10月26日発売 MusicRay’n
    • 【初回生産限定盤A】(2CD+Blu-ray+ライトノベル小説+豪華特典)
    • SMCL-790〜3
    • ¥4,840(税込)
    •  
    • ■CD販売リンク
    • https://cwhw.lnk.to/24GS2E
    • 【初回生産限定盤B】(2CD+Blu-ray+ライトノベル小説+豪華特典)
    • SMCL-794〜7
    • ¥4,840(税込)
    •  
    • ■CD販売リンク
    • https://cwhw.lnk.to/24GS2E
    • 【通常盤】(CD+豪華特典(初回仕様のみ))
    • SMCL-798
    • ¥3,080(税込)
    •  
    • ■CD販売リンク
    • https://cwhw.lnk.to/24GS2E

ライヴ情報

『LAWSON presents CHiCO with HoneyWorks
summer hall tour 2022 「Bee with U ~11月のミツバチ~」』
11/05(土) 東京・日比谷野外大音楽堂
ゲスト(敬称略):亜咲花、konoco、三月のパンタシア 

『LAWSON presents CHiCO with HoneyWorks
Zepp tour 2023 「iは自由で、縛れない。」』
2/18(土) 大阪・Zepp OsakaBayside
2/26(日) 福岡・Zepp Fukuoka
3/18(土) 東京・Zepp Haneda(TOKYO)
4/08(土) 愛知・Zepp Nagoya

CHiCO with HoneyWorks プロフィール

チコ・ウィズ・ハニーワークス:ソニーミュージック主催にて実施されたボカロとアニソン特化型の全国区オーディション『ウタカツ!』で第一回グランプリに輝いた”CHiCO”と、ネットでの動画総再生回数が8億回を超え、話題沸騰中のクリエイターチーム”HoneyWorks”とのコラボユニット。2014年8月にシングル「世界は恋に落ちている」でデビュー。以降、ライヴ以外での顔出しはNG、メディアへの露出は声のみとしてきたが、20年9月18日にデビュー曲「世界は恋に落ちている」のスペシャルなピアノアレンジをYouTubeチャンネル『THE FIRST TAKE』にて披露。歌唱姿を初めてメディアに露出したということもあり、ネット上で大きな話題を呼び、世界中からコメントが殺到している。CHiCO with HoneyWorks オフィシャルHP

「ハートの誓い」MV

「ハンコウ予告」MV

「ヒミツ恋ゴコロ」MV

「ビビっとラブ」MV

「LOVE FIGHT」MV

「我武者羅」MV

「鬼ノ森」MV

【クロスフェード】
「iは自由で、縛れない。」

【特典映像ダイジェスト】
「iは自由で、縛れない。」
Music Clip集ダイジェスト

OKMusic編集部

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