コレサワ

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【コレサワ インタビュー】
私にとっての音楽は
“衣食住音”って感じ

夏は解放感もあって
すごく自由な感じがする

今作を制作しようとなった時に、どんなものを作ろうと考えたのでしょうか?

今作は8月の自分のデビュー日にリリースをすることだけが決まっていたんです。それに、前に『失恋スクラップ』(2020年1月発表)というEPを作った時にコンセプト作品の面白さに気づいたので、今回は夏をコンセプトに作ろうと思いました。

人によって夏っぽい感覚っていろいろあると思うのですが、コレサワさんにとっての夏はどんなものですか?

朝日の色がピンクっぽいんですよね。朝の4時くらいには朝焼けが見えるんですが、その色がすごく好きなんです。さらに、半袖とサンダルというラフな格好で外に出られるので、解放感もあってすごく自由な感じがするんです。世界に自分だけしかいない気持ちになるんですよ。そのちょっと寂しい感じも好きですね。

想像力を掻き立てる季節なのかもしれないですね。

夏休みもありますしね。今は社会人なのでないですが、夏休みに学校がないことが嬉しいようで寂しくて。好きな人がいたら会えなくなるのは寂しいけど、冒険しているような気持ちになるんです。それにすごく夏っぽさを感じますね。

そういった想いをひとつひとつ曲にしていったのでしょうか?

そうやって作った新曲もありますが、前に夏に作っていて温めていた曲もあったり、“これは完成させてみよう”と思う曲もあったりしていて、やっと世に出すことができて良かったと思う曲も多いんです。

ちなみに温めていた曲というのは?

一番前に制作していたのは「BGMにならない夜」ですね。この曲は5年くらい前、考えなくちゃいけない問題があるけれど、どうしていいか分からないっていう時に、どんな音楽も気持ちと合わなかったんです。なので、最初はもっと歌詞がディープだったんですが、ちょっと整えて曲を完成させました。

どんなふうにディープだったのでしょうか?

あまりにもリアルで、今歌うことが恥ずかしく思っちゃって(笑)。でも、書き直していいものができたと思っています。それに、「君の住む街の天気が都合のいい空でありますように」の元ネタもだいぶ前からあったんです。でも、自分の言いたい気持ちと、サビがマッチしなくてずっと温めていたので、奇跡的に中途半端だった曲を完成されることができてすごく良かったです。

「きっと夏」もすごくライヴで輝きそうな曲ですね。

そうですね。アレンジはいつもライヴでギターを弾いてくれる、ひぐちけいちゃんに初めてお願いしたんです。けいちゃんの家に行って、意見を言い合いながら作れたのは楽しかったですね。今からライヴでやるのがすごく楽しみです!

「ゆびきりげんまん」は泣いちゃいました。

え~!(笑) この曲は拓殖大学さんからコラボムービーを作りたいということでオファーをいただいて作った曲なんです。新しいことに挑戦することや大学を見学して思ったことを書いた曲なんですが、6月ってちょうど新生活に慣れてきたり、逆に合わないと思うような時期だと思うんです。そういう人たちの背中を押しつつ、“自分の好きなことをしよう”と思えるようなサウンドにしたいと思いながら作りました。

そういったコラボのお話が出てくるのは嬉しいですよね。

そうですね。自分では考えない観点や、お題をいただけることは楽しいんです。

この曲のMVもすごく印象的ですよね。

私のライヴにもいろんな人が来てほしいという気持ちを込めたり、さらにデビュー5周年にもなるので、今までのれ子ちゃんをたくさん出してもらって、振り返るような映像になっているんです。ファンの人たちがジーンとしたって言ってくれたのが嬉しかったですね。

いろんなことを挑戦できることが増えて、より音楽が楽しくなってきたのではないでしょうか?

それが…楽しさはそこまで変わっていないんですよ。私にとっての音楽は“楽しい”というよりも、“衣食住音”って感じなんです。ただ、ライヴやみんなとリハーサルをしている瞬間は、“楽しい〜”って思えるんですよね。きっと私は音楽を聴くよりも、作ったり、歌うほうが好きなので、今は早くツアーに行きたい気持ちでいっぱいです。

「ぷんぷん」も可愛い曲ですね。

可愛いですよね! この曲はずっとしっくりこなくて完成させないままだったんですが、“アイス”というフレーズがあるので“これは夏の曲だ!”と思ったんです(笑)。やっとこの曲も報われて、すごくホッとしています。

そして、リード曲である「SPARK!!」にはメッセージがギュッと入っていますね。

はい。この曲は夏というわけではないんですが、早くライヴで歌いたいので入れちゃいました(笑)。でも、海に行くドライブで流れていても似合うと思ったんですよ。

いろんな時に聴いてもらいたいですね。さて、今作を作る中で気づいたことはどんなことでしたか?

コロナ禍になったことでやりたいことができなくなったり、ツアーもなくなってしまい、どこか止まってしまった気がしたんです。さらに、ひとりの時間が多くなりすぎて、“自分は果たして必要なんだろうか?”と考えてしまう時もあったし、そう考えてしまった人も多いと思うんですよ。でも、そういうできないことを数えるよりも、周りにいてくれる人を大事にしようって思える生き方がしたいと思ったんですよね。それに最近ではSNSでの誹謗中傷やいじめがあったりするけれど、そんな言葉よりも自分を大事にしてくれる人の言葉をちゃんと大事にできるような心と耳を持っていたいと思ったんです。もちろん、とやかく言う人の言葉は傷つくけど、あまり傷ついてほしくなくて。前向きになってもらいたいという気持ちを込めて作りました。

本当にそうですよね。そして、これらの曲がまとめてライヴで聴けるのがすごく楽しみです。

まだみんなで歌えないのがとっても寂しいですが、早くみんなで歌えるような状況になってほしいと思っています。

さて、最近はプライベートでどんなことをしていますか?

習い事をふたつ増やしたんですよ。ひとつはキックボクシングで、あとはバイオリンを始めたんです。できない楽器ができるようになるのってすごく楽しいんですよ! アコギは弾けちゃうから違う楽器に挑戦したかったんです。今、「メリーさんの羊」を弾いているんですけど、めっちゃ下手くそなんです!(笑) でも、それが本当に楽しくて。

とってもいいですね!

この前、メロウをお客さんにして弾いたら、ものすごく嫌がられました(笑)。そのストレスが原因なのか、膀胱炎になってしまって。今は違う部屋で聴いていても明らかに嫌がっている“ニャー!”が聴こえてきて、もう家で練習ができないんです…。なので、今は練習できる場所を探しています(笑)。

取材:吉田可奈

配信ミニアルバム『サマラブ』2022年8月9日配信 日本コロムビア
    • ※詳細はオフィシャルHPをチェック

ライヴ情報

『コレサワ LIVE 2022 サマーエンドツアー』
10/14(金) 大阪・心斎橋BIGCAT
10/27(木) 愛知・THE BOTTOM LINE
11/04(金) 東京・EX THEATER ROPPONNGI

コレサワ プロフィール

コレサワ:大阪府出身のシンガーソングライター。中毒性のある声、POPなメロディー、日常の風景を独自の視点で切り取った歌詞が話題に。メディアには顔出しはせず、“れ子ちゃん”と言われるクマのキャラクターがビジュアルを担当する。コレサワ オフィシャルHP

「SPARK!!」MV

「ゆびきりげんまん」MV

「君の住む街の天気が
都合のいい空でありますように」
MV

OKMusic編集部

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