L→R クララ、カレン

L→R クララ、カレン

【ClariS インタビュー】
ClariSは全部の好きを
かたちにしてくれる存在

大人気TVアニメの楽曲はもちろん、ソロ楽曲やファンへのメッセージを込めた新曲などを収録した、デビュー10周年記念のベストアルバム2作『ClariS 10th Anniversary BEST - Pink Moon - & - Green Star -』。これまでの思い出を交えながら、本作についてふたりに語ってもらった。

いろんな歌い方ができるようになった
さまざまな曲を歌っていきたい

10周年おめでとうございます! まずクララさんにはデビュー当時の忘れられない思い出やその時の心境を、カレンさんは以前からClariSのファンだったということなので、2014年の加入時の思い出と心境を教えてください。

クララ
デビュー当時は中学生ということもあって何も分からず、全てのことが新鮮で常にドキドキした日々を過ごしていたなぁと。その中でも一番記憶に残っているのは初めてのレコーディングです! kzさんに書き下ろしていただいた楽曲で、レコーディングスタジオでの収録も初めてだったので、ブースに入って歌うことにとても緊張した記憶がありますね。kzさんにはディレクションをしていただいて、歌のニュアンスや技術的な面で学ぶことが多く、緊張もありましたがとても楽しくて。より歌を好きになったレコーディングだったと感じています。
カレン
ずっとClariSの曲が好きで、同世代の中でももっとも刺激を受けていたアーティストだったので、加入時は純粋に驚きと感動がありました。何も分からないまま活動を始めて、初めからクララにいっぱい引っ張ってもらっていましたし、期待と不安が入り混じっていました。でも、ClariSファンのみなさんが温かく迎えてくださって、しかも隣には大好きなクララがいて、“私にはこんなにも支えてくれる人がいるんだ!”って。そこからはファンのみなさんに会えるまでの日々が、待ち遠しさとワクワクでいっぱいだった記憶があります!

今回の『10th Anniversary BEST』の2作にはTVアニメ『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』やTVアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』、TVアニメ『エロマンガ先生』などアニメのタイアップ曲が数多く収録されていますが、中でも特に思い入れが強い曲やターニングポイントになった曲を挙げるとすれば?

クララ
やはり、『魔法少女まどか☆マギカ』でタイアップさせていただいた「コネクト」が一番のターニングポイントかなと思います。アニメの人気もすごかったので、そんな作品のオープニングを歌うことができてとても光栄でした。そして、歌詞がアニメとぴったりとリンクしていたのが、私自身アニメを観ていてびっくりしました。自分の歌なのですが、あまりにもリンクしていたから、ついつい涙を流してしまったのを覚えています。
カレン
私は「CheerS」です。それまでもいろいろな曲調を歌わせていただいて、それぞれに思い入れがあるのですが、「CheerS」のような可愛さ全開の応援ソングは初めてだったので、レコーディングまですごく試行錯誤しました。誰でも口ずさめるような親しみやすい曲にしたかったのと、TVアニメ『はたらく細胞』のイメージに近づけるためにはどう歌ったらいいのかを考えて、経験したことがない歌のジャンルだったし、レコーディングを終えた時には、ひとつ表現の仕方の幅が広がった気がしました。

それぞれにアニメとつながる思い出があるんですね。そんな中でも楽曲がタイアップになっているアニメで特に印象深い作品はありますか?

クララ
選ぶとしたら『魔法少女まどか☆マギカ』かな…? “魔法少女”と聞くと可愛らしくてキラキラしたイメージがありますが、このアニメはそれぞれの少女が抱く葛藤などが深い部分まで描かれていて、いい意味で真理を考えさせられるアニメでしたし、作品の世界観に引き込まれました。
カレン
「border」がエンディングテーマのTVアニメ『憑物語』です。「border」は私がClariSに加入して初めてのタイアップ曲だったということもあり、当時はテレビから自分たちの声が聴こえてくることに不思議な気持ちでいっぱいでした。もともとアニメが好きなので嬉しい気持ちと、まだ信じられない気持ちが行き来していたのを今でも覚えています。Twitterなどでファンの方からメッセージをいただいて、少しずつ実感することができました。

そんな思い出深いタイアップソングもたくさん収録された2枚のベストアルバムですが、『Pink Moon』にはデビューシングル「irony」や「nexus」「STEP」などが“-season02-”として収録されていますが、改めて歌うことで歌詞の感じ方や昔と今で心境の変化はありましたか?

クララ
デビュー当時の曲は年齢的にも全て歌詞の意味を理解しきれていなかった部分もあったのですが、年齢を重ねて、より深く理解した上で歌えるようになったと感じています。声質や歌い方も変わってきたので、再録したものと聴き比べてそれぞれの良さを感じていただけたら嬉しいですね。

ライヴのみで披露され、音源化が待ち望まれていた「仮面ジュブナイル」が『Pink Moon』のラストに収録されましたね。ジャズテイストな曲調で、歌詞にはおふたりのキャラクターが盛り込まれていますが、楽曲についてどんな印象をお持ちですか?

クララ
ずっと“自己紹介ソングを歌いたいね”とカレンと話していたんです。この曲は可愛くて気になっていて“いつか歌えたらいいね”と話していて、歌詞は私たちのキャラクターを作家さんに伝えて書いてもらいました。ふたりとも本当にお気に入りの楽曲です。
カレン
今まで遊びを加えたような曲がなかったのでとても新鮮でした。“仮面”というワードにぴったり合う曲調だし、初めて聴いた時からインパクトも強い楽曲で。1番はクララの紹介、2番はカレンの紹介に分けられているので、よりふたりの個性がはっきり感じられて、私たち自身も楽しんで歌っています。

なるほど。ファンからしてもふたりのことがもっと知れて嬉しい一曲になっているんですね。そんな歌詞でお気に入りのフレーズはありますか?

クララ
一番最後の《みんなでどこにでも行こうね》です。これから先もみなさんと一緒にいろんな景色が見たいという想いがこもっているので、いつもワクワクしながら歌っています。最後のサビはファンのみなさんのことを歌った歌詞になっているので、そこにも注目していただきたいです。
カレン
サビに出てくる《くるくる廻るこのほしで 出会えたことは奇跡だよね》です。すごくキャッチーな部分でもありますが、ここまでパートナーとしても、人としても好きだと思える人に出会えたことは本当に奇跡だと思うんです。性格も得意不得意も真逆なふたりだけど、考え方の根本や物事の捉え方とかは似ているからこそ、ここまでの仲になれたのかなと。だからこそ、これからもこの出会いを大切にしていきたいです。

そして、『Green Star』には最近の曲が多く収録されています。歌詞の世界観やサウンドなど、改めて変化を感じた部分はありますか?

クララ
「ヒトリゴト」のようなスカ調の楽曲や、ひさしぶりにkzさんに作っていただいた「PRIMLove」も今までのkzさんの曲とは雰囲気が違いますし、最近の曲はClariSとしての幅がだんだんと広がっていると感じています。それに合わせて私たちもいろんな歌い方ができるようになってきているのではないかと思っていますし、これからもさまざまな曲を歌っていきたいです。
カレン
『Green Star』に限らず、同シリーズでタイアップさせていただいた作品は一枚にまとめて収録させてもらったので、アニメとのつながりも感じながら聴いていただけると思いますし、さまざまな曲調の楽曲も収録されているので、ベストを通じていろんなClariSを感じていただけると思います。

『Green Star』の最後には書き下ろしの新曲「PRECIOUS」が収録されていますが、“弱い自分も好きになれた”“大切なつながりをありがとう”と歌うアニバーサリーソングにおふたりはどんな想いを込めましたか?

クララ
この曲はこれまでの10年間や、カレンとのエピソードだったりをいつもお世話になっている丸山真由子さんと話しながら作っていきました。デモを聴いた時は、今までのことやカレンのこと、みなさんのことが思い出され、涙が出てきました。“おめでとう”や“ありがとう”って言葉が入っていて、とても分かりやすいアニバーサリーソングになっていますし、私たちも歌っていてちゃんと言葉で伝えられていると感じています。レコーディングでも想いを込めて歌ったので、その気持ちが届いていたら嬉しいです。
カレン
顔を出さずに活動を始めて…ワンマンライヴで仮面を外して素顔で会えるようになるまで、少しずつではありましたが確実にファンのみなさんとの距離が縮まっていったのを実感しています。ファンのみなさんがずっと私たちを見守り続けてくれて、待っていてくれたからこそ、ここまで一緒に歩んでこれたので、“私たちと出会ってくれてありがとう”という想いを改めて伝えたいと思い、このアニバーサリーソングを作っていただきました。実際に作家さんとお話をして私たちの想いをそのまま歌詞にしていただいたので、どのフレーズを切り取ってもファンのみなさんやクララに伝えたい言葉になっています。
L→R クララ、カレン
『ClariS 10th Anniversary BEST - Pink Moon -』【通常盤】(CD)
『ClariS 10th Anniversary BEST - Green Star -』【通常盤】(CD)
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OKMusic編集部

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