【SION】『「Kind of Mind」発売記念
Live SION-YAON 2012 with THE MOGA
MI』2012年8月12日 at 日比谷野外大
音楽堂

撮影:TOHRU ASOU/取材:石田博嗣

今年も開催された『SION-YAON』。まだ青さが残る空の下、《眩しすぎる空 どこまでも青い空》という歌い出しが心地良く響いた「青と透明」で幕を開ける。そして、今回はニューアルバム『Kind of Mind』の発売記念ということで、最新作のナンバーを次々と披露。SIONの曲は過去の曲であっても古さを感じさせないように、いい意味で新曲であっても真新しさを感じさせない。アルバムを数回聴いただけで、もう自分自身の歌になっているのだろう。いつも自分に寄り添っている楽曲たちと同じように、新しい曲たちに酔いながらも、《きっと俺はまだ大丈夫》(「ひと笑い」)や《人は超えていく 大切や絶望を》(「気力をぶっかけろ」)などの言葉を噛み締めていたのは、僕だけではなかったはずだ。日が落ち、涼し気な風が吹く中、イントロが流れただけで歓声が沸いた「がんばれがんばれ」。ゆったりとしたサウンドに体を預けながら、やさしい歌声に抱き締められていた観客だったが、終盤に差し掛かった「新宿の片隅から」や「マイナスを脱ぎ捨てる」の頃になると一緒になって歌い、拳を高らかと突き上げ、本編ラスト「Hallelujah」では《ハレルヤ》という声を日比谷の夜空に響かせるのだった。
昨年の野音は震災後ということもあって、怒りだったり、憤りを感じる辛辣な言葉が印象的だったが、深刻化する時代の中で自分を直視するような、自分を奮い立たせるような言葉が残った今年の野音。アンコールのステージでは「小さい天使」や「41」などから今日を越えていく力をもらった。また、何度も胸の奥と目頭が熱くなったライヴの余韻と一緒に《俺の仕事は音楽と人生を楽しむことだ》(「バラ色の夢に浸る」)という言葉を心に刻み込みながら家路についたのも、僕だけではなかったはずだ。

セットリスト

  1. 青と透明
  2. ガラクタ
  3. ひと笑い
  4. 独り善がりのアウトローより
  5. 気力をぶっかけろ
  6. 何処かへ行きたい
  7. 奈落をぶち破れ
  8. まるで誰かの話のようだね
  9. 少々インチキでかまわないから
  10. 鏡雨
  11. Makers Mark
  12. がんばれがんばれ
  13. 夕焼け
  14. お前の空まで曇らせてたまるか
  15. もう一回
  16. 新宿の片隅から
  17. マイナスを脱ぎ捨てる
  18. Hallelujah
  19. 小さい天使
  20. 41
  21. バラ色の夢に浸る
  22. 彼女少々疲れぎみ
  23. お前が好きなんだ!!Bang!
  24. そしてあ・り・が・と・う
  25. このままが
SION プロフィール

シオン:1985年に自主制作アルバム『新宿の片隅で』でデビューし、86年にアルバム『SION』でメジャーデビュー。その独特な声、ビジュアル、楽曲は日本のミュージックシーンにおいて唯一無二の存在で、多くのアーティストから敬愛されるミュージシャンズ・ミュージシャンであり、ワン・アンド・オンリーな存在感で輝き続けている。リスペクトしているミュージシャン、俳優、タレントには枚挙にいとまがない。また、長年培った充実したライヴには定評があり、近年は20~30代を中心とした客層を持つバンドとも積極的に対バン公演を行なっている。そして、毎年恒例の日比谷野外大音楽堂でのワンマンライヴは夏の風物詩として定着している。SION オフィシャルHP

OKMusic編集部

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