【風花】
取材:土内 昇
この曲でみんなの背中が押せたらと思う
「花咲く日まで」はMySpaceを使って、ファンと一緒に作り上げたそうですね。
MySpaceにアップしたデモ段階のものを聴いてもらって、みんなからの感想や意見を踏まえつつ曲を完成させたんですよ。むちゃくちゃ刺激になりましたね。自分では気付かないようなことを教えてもらったというか。歌詞とかだとひとりひとり感じ取り方が違うってのはもちろんなんですけど、その思っていることの差みたいなものが分かったし、自分の好みが結構マニアックだったんだってのも分かりました(笑)
では、完成形は結構変わった?
変わりましたね。プロデューサーの十川知司さんにピアノを入れてもらったりしたし、歌詞も2番ができたし。
大胆に同期ものが入ったアレンジは印象的でした。
アコースティックギターは絶対に真ん中にあって、そこに同期…メカですね(笑)。メカとアコギの共存が今回の聴きどころかなと思います。デジタルの中でアコギが浮いてくる感じって面白いなって。お互いを引き立て合ってて、スイカと塩みたいな関係になってますね(笑)
デジタルをここまで入れることに抵抗はなかったのですか?
“嫌だ”ってのはなかったですね。だから、その音の中で、それぞれが“俺、いますよ!”みたいな(笑)、今まで以上に自分をアピールする気持ちもあったし、デジタルが入っている中でバンドの力強さを出す…やっぱり普通に演奏して録るレコーディングとは違いましたね。デジタルに勝負を挑んだっていうか、すごいチャレンジでした。ドラムの音をサンプリングしたものも入ってて、それプラス、生のドラムも入っているんで、ヒロキは大変だったと思いますね。今までやったことのないことだったから。
そもそも、第二弾シングルは「花咲く日まで」でいくことは決めていたのですか?
レコード会社さんに何曲か聴いてもらった中から選んでもらったんですけど、僕個人としては、この時期に出したかったんですよ。最近、世の中が不景気とかで暗いじゃないですか。明日のことが不安になってる人が多いと思うんですけど、そこで他人や世の中のせいにしてたら、一歩も前に進めないと思うんですね。悩んでても明日はくるんで、前に進むしかないんですよ。この曲は結成当時に書いたもので、僕らも音楽をやってて、やっぱり社会との対決というか…友達とかに“まだやってるの?”とか言われるし、結婚して家庭を持っているヤツもいるんで、やっぱり葛藤もあったんですよ。でも、悩んでてもしょうがないから、“音楽をやる!”と思って進んできた…そういう思いが、この曲には詰まってるんですね。だから、今、この曲をみんなに聴いてもらいたいんですよ。で、みんなの背中が押せたらと思ってます。
確かに、力強く前に進んでいく感じはありますね。
強くなくてもいいんですよ。弱くても進めるんですよ。だから、後ばかり見ずに、止まらずに進んで行ってほしいなって思いますね。自分で勝手に終わりを作らないでほしいっていう気持ちが歌詞の中にあるし、そういう気持ちを込めて目いっぱいに歌いました。Aメロとかスピードが速いんですけど、ひとつひとつの言葉の滑舌とかをすごく意識して、しっかりと届くように…最初から最後まで言葉が全部届くように、一生懸命に歌ってますからね。もちろん、他のメンバーも全力で演奏してるし…ほんま、パワ-の塊みたいな曲なんですよ。
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