【RSP】自分から出て来る言葉を大切
にしていきたい
2年振り、ふたりになったRSPで作った2枚目のアルバム『ii』(にゃん)。取り巻く環境の変化に刺激を受けたこの2年間で得たものすべてを注ぎ込んだ大作だ。
取材:ジャガー
本作が出来上がるまでにRSPの形態の変化、上京、といろいろなことがありましたよね。
Ai
もともと6人で活動してきたRSPがヴォーカルとダンサーとに分かれて、それと同時に私たちは上京して、これまで以上に歌を資本としてやっていく時の“やったんで!”って言葉は自分への言い聞かせでしかなくて…いろいろ不安で戸惑いましたね。まさに「東京メッセージ」のまま、ものすごいスピードで繰り返す毎日に着いて行くのが必死でした。で、やっと気持ちの整理ができたところで、アルバムを出すことができたんでタイミング的にはすごく良かったですね。アルバムって名刺の役割を果たしてくれると思うんですよ。6人の時は6人の名刺になったと思うし、今回はAiとSaki のふたりにとっての名刺になったと思うし、タイトルもそれに合わせて、2年振り、ふたりの2ndアルバムってことで“ii”(にゃん)にしました。通過点であり、出発点であり、みたいな感じです。
読み方にインパクトがありますよね。
Saki
RSPのポーズみたいなので、お客さんと写真を撮る時とかに猫のポーズをして“にゃん”っていうのがあるんですよ。なので、“にゃん”は私たちにとって、お客さんにとって馴染み深い言葉なんです。そういう近い距離感の作品になったので、“にゃん”がピッタリだなって。
Ai
でも、ふたりとも猫アレルギーです(笑)。
(笑)。Sakiさんの言葉通り、おふたりの経験がストレートに歌詞、曲、歌に反映されているように感じました。転んでもただは起きないふたりだからこそ、リスナーとしては勇気付けられますし、共感しやすいんだと思います。
Saki
Aiをモチーフにした楽曲が多いからかもしれません。「アイコトバ」は彼氏に対して《掃除洗濯料理はできないけど》って言ってるんですけど、共通してる気持ちはあるから、同じシチュエーションじゃなくても共感できました。私とAiが正反対な性格なだけに、同じ歌が歌えるっていうのは、より多くの人にそう思ってもらえるんじゃないかなって自信もあって。「アンマー ~母唄~」だったら、生まれも育ちも全然違うんですけど、お母さんに対する気持ちは変わらないですし。ライヴとかでAiのお母さんが遠くで観てるだけで泣けちゃうんですよ、“ううう”って(笑)。
Ai
娘は恥ずかしくてそれどころじゃないのにね(笑)。全体的に上京してきてからの歌が多いので、「アンマー ~母唄~」を歌えたのも母親のもとを離れてみて、有り難みを感じれたからで。東京に出てきて上手くいかなかったこともいっぱいあって、全部東京のせいにしてたけど、結局は東京に自分は強くしてもらってるし、成長させてもらってる。
特に歌詞は飾らない言葉使いが友達と会話しているような感覚で聴けました。
Ai
きれいにすればするほど、書けなくなるんですよね。私とか特に、最初関西弁でうわーっと書いて音にはめていくんですね、自分から出て来る言葉を大切にしていきたいので。“君を愛してる”より、“あんたが好きや”って言ったほうが自分らしいので、そのストレートさは意識していたように思います。
サンプリングによって、世界観が広がっていくのもいいですね。シングル曲も多く、今のベストな状態が詰まった内容で。
Ai
だから、余計に“らしさ”っていうのは大事にしました。すごく等身大のメッセージを含んだ曲が多いなっていうのを見栄を張らずにできたんで、自分たちらしいアルバムだと思います。
アーティスト