【上原れな】希望が感じられるアルバ
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フランス語で“希望”という意味の言葉をタイトルに掲げたニューアルバム『l'espoir』。どんな想いで制作に臨んだのかを語ってもらった。
取材:石田博嗣
14曲中9曲がゲームやアニメの主題歌やエンディングテーマなのですが、それらを一枚にまとめるということで、どんなアルバムにしたいと思っていましたか?
半分以上が『WHITE ALBUM2』と『ToHeart2』関連のものになるし、きっぱり切ない系と明るい系に分かれてしまうから、アルバム用のオリジナル曲はいろんなものを入れたいと思ったんですね。タイトルの“l’espoir”はフランス語で“希望”っていう意味なんですけど、『WHITE ALBUM2』の楽曲って切ないけど、どんなエンディングになっても希望を感じさせるし、『ToHeart2』の楽曲は明るくて前向きなので、アルバム全体から希望が感じられるものにしたいって思ってました。初ワンマンも決まったし、タイトルも“希望”だし、オリジナル曲は盛り上がれる明るい曲に…ほんと、切ない曲が多いので、『ウエディング・ベル』みたいな幸せいっぱいの曲があってもいいかなって。
「君だけのヒーロー」はアイドルソング風だし、「HIGH SPIRITS」は疾走感のあるデジタルサウンドですしね。
『君だけのヒーロー』の作曲家さんは私が学生の頃に全盛期だったモーニング娘。さんとかを聴いて作ってくれたので、ちょっと懐かしい感じもあるんですけど、サウンドは今風という。『HIGH SPIRITS』は今まで見せたことのない一面を見せたいと思って、よりアップで、デジタルっぽいものがあっても面白いかなと思って、リクエストして作っていただきました。
さらに、「泡沫の声」では作詞作曲に初挑戦という。
音楽を続けていく中で、いつかは自分が作詞作曲した作品を残したいと思っていたので、今回初挑戦してみたわけですけど…やっぱり大変な作業でしたね(笑)。私はまったく楽器ができないので、鼻歌で作ったんですけど、ちゃんと曲になっているのか分からないから、スタッフさんに聴いてもらって、いろいろアドバイスしてもらいながら仕上げていったっていう感じです。歌詞は私の歌に対する気持ちを綴ってるんですけど、そういう気持ちをみんなに聴いてもらいたいと思っていたので、自分が歌をやってきた中で感じたことや、これからも希望を見据えて頑張っていきますっていう想いを込めたものになりました。
歌詞はれなさん自身が自問自答しているようで内に向かっているのですが、それは聴く人それぞれにも置き換えられるというか、ある意味メッセージになってますよね。
まさに、そう思ってもらいたかったんです!(笑) 日々暮らしている中で夢を追い続けていると、辛いことがあったり、うまくいかないこともあると思うので、そういうものをリアルに描きたかったから、そう言っていただけてうれしいです。
今回のアルバムで他に挑戦したことは?
デビュー当時とは違ってシックな部分に初挑戦したというか、『WHITE ALBUM2』の世界観がそういう部分を引き出してくれたと思っているので、可愛い部分を残しつつ(笑)、しっとりとした大人の部分も見せれているのかなって思います。
そして、アルバムリリース後には大阪と東京でワンマン公演が控えているわけですが、どんなライヴにしたいですか?
ひとりで十何曲をステージで歌うっていうのが初めてのことなので、期待感はすごくあるけど、どうなるんだろうって。ライヴでの“上原れな”というものを、このライヴから作り上げていくことになると思うので、すごく大事だと思ってるんですよ。きっと手探りになると思うので、お客さんと一緒に作っていく…そういう温かいライヴになるといいなって思ってます(笑)
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