【インタビュー】青木玄徳 「人道に
背いた行為を演じるのは相当な覚悟が
必要だった」 『闇金ドッグス』シリ
ーズ最大級に映し出した陰と陽のコン
トラスト

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■予想外にヌルヌル!大先輩に対して相当な覚悟で臨んだシーンとは?

――シリーズ5作目、主演としては『3』以来ということになりますが、今回、須藤司を演じる上で改めて意識したことはありますか?
青木 まず、『3』から『4』になった段階で経過した時間を感じさせたいなという想いがあって、須藤をちょっと落ち着かせました。以前のパニック野郎的なところは薄まったんじゃないかと思います(笑)。落ち着かせたことによって、パニックになった時に振り切ってやれるというのがあって演じやすくなった部分もありますね。

――『3』の時は“映画初主演”ということでしたけれど、そこから多くの作品を重ねてきました。同じ主演でも捉え方は変わってきましたか?
青木 主演の責任感という意味では変わりはないんですけど、『3』はとても大好きな作品で、でも、その中で個人的に納得いかなかいというか、やり残したなという部分もあり、それをこの『5』でしっかり借りを返せるように、という思いは持ちながら撮影に入りました。

――『3』の時のやり残した感というのは?
青木 『3』は、青春の風が吹いてしまったという感じがして。もちろんそれが良かったというところはあったんですけど、個人的には違うアプローチも、と思っていたんです。その意味ではこの『5』で思いっきりヘビーな話に持っていくことができたので、いい意味でお客さんの期待を裏切ることができる作品になったじゃないかと思っています。

――撮影を振り返って印象的な場面は?
青木 菅原(大吉)さん演じる沼岸を水にぶち込んだ場面ですね。撮影とはいえ大先輩に対して、人道に背いた行為を演じるというのは相当な覚悟が必要でしたし、だからといって生半可なことはしてはいけない。さじ加減を間違ってしまったら、おもしろくないものになってしまうので、すごく緊張しました。

――撮影に入る前に菅原さんとはこういう感じでいきましょう、というような話を綿密にされたんですか?
青木 水のない状態で「このタイミングで、こういう感じで」というのは確認したんですけど、本番で予想外だったのは、菅原さんが役作りで顔に塗っていたベビーオイルが水に入るとすごくヌルヌルと滑るんです。でもそれは後から考えるとリアルだったという気もします。

――描かれる世界観でいうと、シリーズでも最大級の重さかなという感じもしました。
青木 そうですね。沼岸の家庭の話は現実にあった出来事がベースになっているので、それは強いですよね。主軸に現実にあった話があるので、そこに「ラストファイナンス」の犬どもがどう噛み付いていったか、っていう話だったので、重み、みたいなものは感じていただけると思います。僕自身、最初現場で菅原さんとご一緒した時に、“これはガチだ”“ただごとじゃない”と感じました。とんでもない世界観だぞ、と。でも、だからこそ、須藤のコミカルな感じは絶対必要だという風にも思ったんです。この作品中に陰と陽があるとしたら、陽の部分をしっかり引き受けないと、と(笑)。

――確かに、そのコントラストは明確ですね。
青木 例えば、コミカルな須藤たちの「針の穴に糸を通すような作戦だ」というあのシーン。ああいう部分と、実際の社会の闇を描いた部分、それが同時平行的に進んでいって、どこかで繋がって最後カオスで終わるという、それがわかりやすく仕上がったんじゃないかと思っています。

――そして、登場する人物のキャラクターが絶妙ですね。
青木 特に五条(荒木宏文)の出方が秀逸だと思うんです。いい人風な男のとんでもなく胆の据わった裏の面。荒木さんの芝居、すごいなと思いました。

――ちなみにこの五条を演じた荒木さんは舞台でも共演されましたよね。
青木 はい。舞台が終わって『闇金』の撮影に入るという流れでした。舞台も映画も相乗効果が出るといいなって話はしていましたね。

――片や齋藤一と土方。
青木 こちらは闇金と貧困ビジネスに手を出す男(笑)。

■2017年は予期せぬ何かをやらかす!20代最後の年に彼が想うこととは?

――そして相棒の安藤忠臣を演じる山田裕貴さんですが、山田さんにお話を伺ったら撮影の合間はあまり話をする機会がなかったそうですね。
青木 たぶん僕たちの中で距離感を保っていた気がするんです。仲良くなりすぎず、かといって嫌いなわけじゃない、素直に話せる関係性。この距離感がこの作品によって生まれたのかなって気もします。

――ただ、そんな中でもビールを一杯だけ飲んだ、と。
青木 そうなんです。バスを待つ本当に短い間に一杯だけビールを飲んで、『闇金ドッグス』のこれからの話をしました。結果「どこまでもやってみようじゃないか」みたいな話になりました(笑)。

――この『闇金ドッグス5』の見どころをお願いします。
青木 『4』から「ラストファイナンス」の場所が広い場所になって映像的な見え方もだいぶ変わったと思うんです。音楽もそれほど使ってないし、静かな雰囲気も流れている。より映画的になったんじゃないかと思います。そこはひとつの見どころですね。

――より映画的になった、というのは実は山田さんもおっしゃっていました。
青木 奇遇ですね。口裏を合わせたわけじゃないんですけど(笑)。

――共通した想いだったんですね。では最後に青木さんご自身の2017年目標をお聞かせください。
青木 何かやらかしてやろうかなと思っています(笑)。

――「やらかす」とは(笑)?
青木 何をするかはわからないですけど、ポンと出てきた予期せぬものを思いっきり(笑)。

――そもそもそういうタイプなんですか?
青木 いえ、そういうタイプではないんです。だからこそ、ちょっとやらかしてやろうかなと。20代最後なんで、やらかします(笑)。ちなみに、正月におみくじを引いたら大吉だったんですよ。その大吉は仕事に充てて、一気に突き進みたいですね。

文/田部井徹

©2016「闇金ドッグス4&5」製作委員会

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