キャラクターデザイン・大貫健一に聞
く、デザインについてのポイント【「
ルプなな」リレーインタビュー第8回

 シリーズ形式でお届けしている、テレビアニメ「ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する」のリレーインタビュー。第8回はキャラクターデザインを担当した大貫健一さんに、一問一答形式のメールインタビューで話を聞いた。(質問作成・文:揚田カツオ)
――原作小説のイラストを担当の八美☆わんさんや、コミカライズ担当の木乃ひのきさんのデザインをご覧になって印象はいかがでしたでしょうか。
大貫:小説イラストについては、華やかな絵柄と色合いがとてもきれいで、この淡い透明感のある感じをアニメに反映させるのはかなり難しそうだなと思いました。コミカライズについては、かわいい絵柄でアクションもきちんと描かれており、小説イラストだけでは埋められない各キャラクターの表情など参考にさせていただきました。
(c)雨川透子・オーバーラップ/ループ 7 回目製作委員会――アニメーションキャラクターデザインに落とし込むさい、監督や制作側からのオーダーはどのようなものだったのでしょうか。
大貫:人物、装飾品等のディテールは動かしやすくするために線を減らす方向で作業に入りましたが、なるべく省略はせずに華やかにしたいとの監督の意向で小説イラストとコミカライズどちらの絵柄も参考にしてラフをおこし、その都度チェックバックしてもらいながら進めました。
(c)雨川透子・オーバーラップ/ループ 7 回目製作委員会――ご自身として、落としこみのさいに気をつけたポイントはどこでしたか。
大貫:イラストや漫画では線の強弱や画面の濃淡などシーンによってニュアンスを変えることも可能ですが、集団作業のアニメでは臨機応変に対応する匙加減が難しく、とりあえずは大元になる基本の絵をつくることを心がけて作業しました。
――リーシェについて気をつけたポイントをお聞かせください。
大貫:透きとおるような瞳の処理にだいぶ悩みました。もし次があればもう少し工夫したいです。
(c)雨川透子・オーバーラップ/ループ 7 回目製作委員会――アルノルトについて気をつけたポイントをお聞かせください。
大貫:ラフを提出したあとに「ほとんど表情を変えないキャラです」とのチェックバックがあり、どこまでを基本の表情にしてよいのか悩みながら作業しました。
――本作では髪の毛のハイライト(※光が強く当たっている部分)が印象的ですが、その点で意識したことはありますでしょうか。
大貫:髪の毛のハイライトは小説挿絵イラストの感じを表現したいとの監督の意向で今のかたちになりました。髪の毛の流れにそっていれないときれいに見えないのと、ハイライトを太くしすぎると野暮ったい感じになってしまうので、そのあたりは設定の段階でもっと注意書きを入れるべきだったなと反省しています。
――ドレスデザインの長森佳容さん、サブキャラクターデザインの吉田和香子さん、田中穣さん、芝田千紗さんのお仕事ぶりについて、どのようにお感じになったかお聞かせください。
大貫:服装や剣など色々なバリエーションをつくっていただいてキャラ以上に大変だったのではないかと思います。ドレスのボリュームやフリルの華やかさなど自分ではうまく表現できないところを設定にしていただき、自分も参考にさせて頂きました。
――本作制作において他作品にはない特徴的だった点はありましたか。またそれはどんなところですか。
大貫:男性キャラの唇の処理は今までやったことがなかったので新鮮でした。こちらも監督のアイデアです。細部にわたって、いわた(かずや)監督のこだわりが詰まった作品だと思います。
(c)雨川透子・オーバーラップ/ループ 7 回目製作委員会

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