しまさか(志麻&あほの坂田。) “
DeePrison”(Deep×Prison)の世界
観で魅せた、7度目のバースデーライ
ブツアー・東京国際フォーラム ホー
ルA公演をレポート

【速報】しまさかでバースデーイベントやるってよwww >>7 DeePrison

2023.12.1 東京国際フォーラム ホールA
4人組ボーカルユニット・浦島坂田船のメンバーで、12月に誕生日を迎えた志麻とあほの坂田。によるユニット・しまさかが、『【速報】しまさかでバースデーイベントやるってよwww >>7 DeePrison』と題し、7度目となるバースデーライブツアーを全国5都市で開催。盛りだくさんな内容には、2人の豊富なアイデアとエンターテイメント精神がこれでもかと詰まっていたように思う。ここでは、志麻の誕生日である12月1日に東京国際フォーラム ホールAにて行われた初日公演の模様をお伝えする。
志麻、あほの坂田。
“DeePrison”というライブタイトルに相応しく、セキュリティフェンスや鉄格子などが目を引くステージ。不穏なオープニングがあけると、キービジュアルそのままの看守衣装に身を包んだ志麻とあほの坂田。が登場し、手にした警棒で鉄格子を叩きながら「地獄へようこそ」「生まれてきたことを後悔させてやる」「俺たちに従え」「ここでは俺たちがルールだ」といきなりたたみかけ、「My Sweet Prisoner」へ。オレンジの囚人服を着たバンドメンバーにがっちり支えられ、「ほら声出せ!」と煽り、眼光鋭く<ここじゃ俺がルール>とがなり声も交えて歌う2人。ドSが極まっているではないか。
志麻
あほの坂田。
「おいおまえら、今のが精一杯か?」「だったらがっかりだ!」「ルールを追加する。俺たちが警棒を上げたら声出せ!」と命じた「罰ゲーム」では、志麻リス(志麻ファンの呼称)、坂田家(あほの坂田。ファンの呼称)が全力でコール。「PLATONIC GIRL」では<Stop!><Sit Down!>が大きく響いて、ドSモードな志麻とあほの坂田。も思わず「いいね!」と笑顔を見せる。「レクイエム」ではマントを翻し向き合って美声を重ねた2人、相変わらず好相性すぎる。
志麻
あほの坂田。
「この監獄には慣れたか?」と志麻が切り出し、観客に与えられた囚人番号をランダムに呼んでいく2人。あほの坂田。が志麻リスに「志麻の前で俺の好きなところを言ってみろ」、志麻が志麻リスに「俺の前でセンラの好きなところを言ってみろ。俺の相棒だから変なこと言うなよ?(笑)」と迫ったり、坂田家が志麻の好きなところを明かすとあほの坂田。が「なんか妬けるな」と漏らしたり。いつもと異なる監獄シチュエーションなMCもまた楽しい。
あほの坂田。、志麻
「ここから先はどんなことがあっても声を出すな」と無茶な要求をすると、「え?あぁ、そう。」では囚人用ベッドに腰かけたり、上に乗ったり、寝そべったり。浦島坂田船の「ワナビークインビー」では、志麻の<君が悪いんだよ?>、あほの坂田。の<よそ見すんな>が高まらせたり。声を出せない志麻リス&坂田家を何度も焚きつけるしまさかの2人、なかなか容赦がない。
「さすがはDeePrison、よくルールを守れたな」「ご褒美に今から声出しを解禁する」と告げた浦島坂田船の「レッドホットクレイジーナイト」「生き証人」では、当然みんなで大合唱。今回のツアー、どうしたって飴と鞭で飼い慣らされてしまう。
あほの坂田。、志麻
一転、赤いライトが飛び交い緊急事態発生のサイレンが鳴り響くと、「おまえは逃げないのか?」「自由になりたかったんだろ?」「逃げるかここで一生俺たちに飼われるか選べ」と選択肢が与えられ、2023年11月29日に動画公開されたばかりの「脱獄 -Rock Arrange ver.-」へ。生で聴くロックアレンジ、それに映える2人のパワフルな歌声、「よくついてきたな」「一生俺たちがかわいがってやるよ」というトドメの言葉。やっぱり、一生2人に飼われるしかない。
某サイコスリラー映画をオマージュした緊迫の幕間映像をはさみ、志麻が「酔いどれ知らず」を、あほの坂田。が「ダーリン」をそれぞれ艶っぽく歌ったソロ歌唱のあとは、「一発ギャグ」「モノマネ」「モノボケ」「サイレント」の4ジャンルすべてでランダムチョイスした観客3人全員を60秒以内に笑わすことができれば成功するという、懐かしのお笑いネタ番組を思わせる企画“パチモネア”へ。尋常じゃなく緊張した様子のあほの坂田。、そんなあほの坂田。を案じる余裕のある志麻。まずは「モノボケ」に挑みあの手この手を駆使して観客の笑いを誘ったけれど、選ばれた3名は誰一人笑わずに初戦敗退し、罰ゲームとして「乱✕銃」の曲中で黒子に鞭でお尻を叩かれるお仕置きをされる羽目に。そのリアクション芸も見事で、しまさかの“かっこいいのに面白い”をあらためて思い知らされた。
志麻
志麻
志麻のソロ曲「Magiない♡カリグラフィック」ではコミカルなパフォーマンスで沸かせて、あほの坂田。のソロ曲「スーパーヒーロー」では大きく手を振りながら歌い、あほの坂田。のソロ曲「チェック・ナイト」、志麻のソロ曲「CRAZY BUNNY!!」とそれぞれのキラーチューンではバンドメンバーとジャレ合いながら息ぴったりに歌う2人。しまさかライブならではの高揚がそこにある。
あまりにエモーショナルな浦島坂田船の「4 REAL IN ACTION !!!!」から、あほの坂田。が「最後、みんなで歌って志麻くんの誕生日に華を添えましょう」と呼びかけたのは、2022年のしまさかバースデーライブメインテーマ「RED」。大胆なフレーズ、向き合ってのラップバトルを燃料に生まれたのは、とんでもない一体感だった。
あほの坂田。

あほの坂田。、志麻
あほの坂田。、志麻

2人がオフィシャルツアーグッズのリバーシブルスカジャンをまとって現れたアンコールは、浦島坂田船の「未完成ユートピア」でスタート。2人だけで魅せるステッキパフォーマンスも華麗で素敵だ。
そして、大きなケーキとバースデーソングの大合唱で、志麻の誕生日を盛大にお祝い。あほの坂田。に“あーん”でケーキを食べさせてもらってご満悦な志麻、「一緒に歳を重ねられて嬉しいよ。いつまでも一緒にいてね」と温かい言葉も志麻に送るあほの坂田。、あほの坂田。の誕生日である12月5日に開催の大阪公演では、志麻が中心となってお祝いしたことだろう。愛し愛され、なんて幸せな2人なんだ。
あほの坂田。
「この国際フォーラムは、しまさかにとって最大キャパになります。うらせん(うらたぬきとセンラ)に立派なところを見せたくて志麻に声をかけて、しまさかは始まりました。これから、もっともっとすごいことをこの2人でしていきたいです」
あほの坂田。がそう決意表明して、力強く頷いた志麻。ラストに届けられたのは、しまさかにとって初のオリジナルソングである「ラストフレーズ」だ。<「君」に逢えた>でお互いを指さし、寄り添って歌う2人の姿はとても誇らしげだった。
志麻、あほの坂田。
「こんなにたくさんの人に支えられて僕たちは活動できています。これからもよろしくお願いします!」と志麻が感謝の言葉を口にして、深々とお辞儀をした2人。心躍る相乗効果を生み出すしまさかである、少し気は早いが、次のバースデーツアーも楽しみに待ちたい。
なお、同公演の模様が2024年2月4日にオンライン配信されることが決定している。アーカイブ期間は2024年2月11日23:59まで、視聴券は5,000円(税込)にて販売中。しまさかの配信ライブは今回が初めての開催となるので、お見逃しなく。

文=杉江優花
撮影=堀卓朗[ELENORE]

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