AKB48馬嘉伶 インタビュー、日本に来
て"あずき"と一緒に歩いてきた8年!
卒業後の「真楪伶」に込めた想い

2023年11月30日にAKB48劇場で開催された「僕の太陽」公演でAKB48を卒業することを発表した馬嘉伶(まちゃりん)。卒業後は「真楪伶(まちゃりん)」に改名して活動していく。

2015年8月に「AKB48台湾オーディション」に合格。2015年12月15日にTOKYO DOME CITY HALLで開催された『第5回AKB48紅白対抗歌合戦』の前座として「ヘビーローテーション」をソロで歌唱してお披露目。その後もチームB、チーム4、チームAのメンバーとして活躍。

その馬嘉伶が台湾でのファン時代のこと、8年前に日本に来てからの思い出、これからのことをたくさん語ってくれました。

さや姉に会った時は感動!

―― 故郷の台湾にいた時からAKB48の大ファンだったようですね

馬嘉伶:最初はたまたまテレビで映って「かっこいいな!」って思ったアイドルがAKB48でした。それが2009年か2010年ごろでした。今までに見たことがないようなカッコよさで引き付けられました!それから気になって調べて、どんどんAKB48を好きになっていくようになりました。そしてずっと自分もAKB48に入りたいなって思っていましたが、台湾に住んでいてはAKB48に応募できるチャンスもありませんでした。それで2015年に台湾オーディションがあって、これだ!と思って応募しました。

―― 48グループで誰が好きだったんですか?

馬嘉伶:みんな大好きでしたが、特にNMB48の山本彩さんが大好きでした。2012年頃に台湾にいた時に、さや姉さんの生写真をずっと持っていました(笑)

2015年12月にTOKYO DOME CITY HALLで開催された『第5回AKB48紅白対抗歌合戦』でお披露目させていただいたんですが、それまでAKB48のメンバーを生で見たことがなく、いつも画面越しでしか見たことがありませんでした。実際にAKB48に加入して、皆さん、リアルな人間なんだ!って思いました(笑)大好きだったアイドルのAKB48のメンバーの皆さんが目の前にいて緊張していました(笑9

その時に、スタッフさんがさや姉さんを紹介してくれて、一緒に写真を撮ってくださりました!!一生の思い出です!!
馬嘉伶

馬嘉伶

レインボーブリッジが思い出の場所

―― 日本での生活はいかがですか?

馬嘉伶:8年経って、もう慣れました!何の違和感もなく生活しています。

―― 日本の食べ物はどうですか?

馬嘉伶:日本の食べ物のほとんどは台湾でも食べられるので、日本に来る前からいろんなものを食べていました。ただ台湾でキムチを食べていた時はもっと辛かった印象でしたが、日本に来て初めてキムチを食べた時に辛くなくてびっくりしました(笑)

―― 日本での思い出の場所は?

馬嘉伶:レインボーブリッジが大好きです。日本に来てAKB48に加入して、右も左もわからずに、しかも日本語もほとんどわからなかった時期に撮影がありました。日本語が上手でなかったので、周りのスタッフさんの言葉を聞き取れないこともありました。その時に怒られていたんですが、私の反応が悪く、ポージングでもどのようにポーズして良いかわかりませんでした。表情も笑顔しかできませんでした。それで怒られて、凄くへこんでしまいました。

そのスタジオでの撮影の後に車で戻るときに、ふと見た景色がとてもきれいでした。とても落ち込んでいて、これからどうしようと悩んでいたので、レインボーブリッジからの景色を見た時に感動して救われました。その頃は、それがレインボーブリッジということすらも知りませんでした。
馬嘉伶

馬嘉伶

"あずき"との日本語学習とSHOWROOM選抜

―― 日本語も完璧ですが、どうやって日本語の習得を?

馬嘉伶:最初は教科書などで基礎から学んでいました。だんだん慣れてくると、ドラマを字幕付きで見たりしていました。字幕を見ながら役者さんのセリフをリピートして覚えたりしていました。最近では小説を読んで、そこの書かれている表現の日本語を覚えています。小説は勉強目的ではなく、趣味で読んでいます。日本語の文章の能力は上がりましたが、日本語のイントネーションや発音が正しいかどうか不安でした。そこでAudible(オーディブル)を使って、声優さんが朗読する小説を聞きながら、その声優さんの言葉を聞いて日本語を口に出して、喋るようにしたら、日本語の発音もだんだん正しくできるようになりました。

―― SHOWROOMでも毎日、日本語で配信していますよね

馬嘉伶:はい!加入して2年目くらいから毎日配信しています。1日2時間くらい配信していました。最初、日本に来た時は、会話してくれる相手もほとんどいなかったので、"あずき"(馬嘉伶のファンの方の総称)とのトークは楽しかったし、とても日本語の勉強になりました。"あずき"のコミュニ―ションで日本語の基本的な日常会話をほとんど覚えました。たまに、変な日本語を教えようとするファンもいましたが、基本的に治安のよい配信なので、変な日本語を覚えたりはしなかったです(笑)

―― その成果が出て2017年6月にはSHOWROOM選抜にも選ばれました

馬嘉伶:とっても嬉しかったです。"あずき"のおかげで「プライベートサマー」という楽曲にSHOWROOM選抜メンバーとして参加することができましたし、MV撮影にも参加することができました。とっても思い出のある楽曲になりました!
馬嘉伶

馬嘉伶

落語のセリフ暗記は本当に大変

―― 落語にも挑戦されています。落語の日本語はかなり難しいのでは?

馬嘉伶:現代落語なので古典落語のような難しい言い回しはありませんでした。でもセリフの量が多くて、1人でずっと話していないといけませんので、すごく大変でした。セリフを録音してずっと聞いていました。

落語はステージには私1人しかいないので、誰も助けてくれないので、頭が回らなくなってしまっても口から勝手にセリフが出てくるようになるまでになろう!と思って練習していました。携帯でSNSを見ている時でも口から勝手にセリフが出てくるくらいまで覚えられるようになりました。

―― 舞台にもたくさん出演しています

馬嘉伶:舞台にも多く出演させていただいていますが、舞台は他の役者さんもいてセリフのやり取りがあります。また演技やパフォーマンス、表情なども毎回違いますので工夫と勉強が必要です。セリフの量は落語の方がずっと多いですが、舞台は周りを見ながらセリフを言わなくてはいけないので、とても大変ですがやりがいがあります。これからもたくさんの舞台に出演したいと思いますので、是非注目してください!
馬嘉伶

馬嘉伶

ダンスは今でも苦手です

―― AKB48でのパフォーマンスや歌唱はいかがですか?

馬嘉伶:歌詞を覚えるのは何とかなりますが、ダンスが今でも苦手なんです(笑)昔、新大久保で占い師の人に見てもらった時に、「この手の形はダンスに向かないから、アイドルを早くやめた方がいいよ。違うところでもっと伸ばした方がいいよ」って言われたことがあるんです。当時、AKB48に加入して、もっと頑張ろう!って思っていた時期なので、悔しくて泣いてしまいました。でも今でもダンスは苦手です(笑)

―― AKB48のメンバーで仲良しなのは?

馬嘉伶:ゆかるん(佐々木優佳里)さんです!チームで一緒になったことはないんですが、優しくて大好きです!

―― AKB48の楽曲で一番の思い出は?

馬嘉伶:それはもちろん 「まちゃりんと仲間たち。」と一緒に披露した「友達ができた」です。歌詞を読んだ時には感動して泣いちゃいました。本当に嬉しかったですし、一生の思い出になる楽曲です。
馬嘉伶

馬嘉伶

日本での活動を台湾から見守ってくれて
いる両親

―― 卒業後は、「真楪伶」に改名します

馬嘉伶:今の本名の「馬嘉伶」は日本語読みではないです。私の存在を知らない日本の方は、全く読めないです。だから日本語で「まちゃりん」を読める文字にしようと思って、この字にしました。それぞれの漢字を探して決めました。「楪」は「キセキ(木・世・木)」と書かれていますので、これは奇跡だなと思って何かのご縁だなと思って、とてもお気に入りです。「伶」は本名からそのまま取りました。「伶」はお父さんが決めてくれましたのでとても大切な漢字なので、残しました。

―― 今後の活動は?

馬嘉伶:これからも日本でずっと活動をしていきたいです。女優として舞台に立つお仕事以外にも、大好きなファッション関連の仕事もしていきたいです。ファッションの勉強も頑張っています。台湾に戻っての芸能活動は全く視野に入れていないです。台湾にいた時は芸能に全く興味がなくて、日本に来てAKB48での仕事しか経験したことがないです。だから台湾の芸能界のことや業界のことはよくわからないんです。

―― 台湾にいるご家族は心配していませんか?

馬嘉伶:今、ちょうど日本に来ています!4年ぶりに会えました!私はAKB48に入る前まで台湾にいましたが、台湾にいるときは何かやりたいというものが見つけられませんでした。やりたいことや目標がありませんでした。お母さんは怠け者が大嫌いなので、私が台湾で何もやりたいことがないと怒られてしまいます(笑)親は日本で頑張っている私の姿を見てずっと喜んでいますし、応援してくれています!

―― 最後に"あずき"の皆さんにコメントお願いします

馬嘉伶:AKB48をきっかけに私のことを知ってくださった方は、卒業することで寂しいと言ってくださる方もいます。でも、これからの「真楪伶」を応援するよ!卒業後の活躍も楽しみだよ!って言ってくださる方がたくさんいます。卒業してからも頑張りますので、これからも応援よろしくお願いします!

衣装提供:F i.n.t

馬嘉伶

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アーティスト

佐藤仁

日本だけでなく欧米やアジアのポップカルチャーやエンターテイメント、メディアの動向を幅広く取材。放送作家・番組制作協力も多数。

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