木原瑠生

木原瑠生

【木原瑠生 インタビュー】
いろいろな人に出会って
不思議な“縁”で生まれた一枚

スーパー戦隊シリーズ『魔進戦隊キラメイジャー』(以下、『キラメイジャー』)で人気を博し、ミュージカル『「刀剣乱舞」~花影ゆれる砥水』(以下、『刀剣乱舞』)に出演するなど、俳優としても大活躍している木原瑠生。そんな彼がシンガーソングライターとして待望の1st EP『COLORS』を完成させた。人気の既発曲3曲に新曲2曲を加えた“5色”の多彩な楽曲群が、あふれんばかりの彼の多才さを物語る。

夢を志してから約10年―
自分の曲をCDで残せるのが嬉しい

2021年5月にソロデビューしてから初のEP『COLORS』が完成しました。率直に今の心境は?

僕は中学3年生の頃から歌のレッスンやオーディションを受けてきて、デビュー前からずっと音楽活動をしてきたので、音楽活動だけでもほぼ10年が経っているんです。やっと自分の曲をCDで残せるという嬉しさがあって、とても感慨深いものがありますね。それと同時に、“もっと精力的にやっていかないと!”とも思っています。

ご自身の音楽に対するスタンスや活動を振り返ってみていかがですか?

どんどん変わっていく時代の流れに合わせつつも、学生時代から好きだった音楽は今も変わらずに好きでいられていますね。それと、ソロ活動以前からLove Harmony's, Inc.というグループ活動もしていたからこそ、今の自分があるとも思っています。

音楽もお芝居も果敢にチャレンジしてきたから、そのキャリアが今に結びついていると思います。俳優活動での縁も音楽活動にもつながっていますね。

そうですね。『キラメイジャー』に出演してからいろいろな人に出会って、そこから人の輪が広がったことが僕の中ですごく大きかったです。それは、僕にとってすごく大切なもので。まさにそのご縁に対する想いが「イチゴイチエ」という曲に詰まっています。そして、『COLORS』もまた、そうした不思議なご縁で生まれた作品ではないかと思うんですよ。

そうしたご縁が作品としてかたちになった『COLORS』は、ご自身の歩みと現在地を示すものになりましたね。収録された5曲には一曲一曲にテーマカラーがあるのがユニークです。

僕は実体験に基づいたことを歌詞に書くことが多いのですが、その時々で色や風景が浮かぶんです。それが今作のコンセプトになりました。

作詞の時に浮かんだ色がジャケットにも反映されていて、まさに多彩さを示す一枚です。木原さんは全曲の作詞に携わっていますが、ソロ作の1曲目となる「お願い神様」の制作時に初めて作詞に挑戦されたんですよね? そもそもご自身で作詞をしようと思ったきっかけは?

『キラメイジャー』の放送終了前に、自分の中で“こういう曲が作りたい”という創作意欲が湧いてきたんです。そうして生まれたのが「お願い神様」で。自分で歌詞もサウンドもコンセプトを提案して、重永亮介さんに作詞を手伝っていただいて、構成もしていただきました。やっぱり自分の言葉で綴った曲のほうが、ライヴの時も気持ちが入るんですよね。だから、自分の中にあるボキャブラリーをもっと増やして、想いを言葉として伝えられるようにしたいと思っています。

木原さんの歌詞は言葉選びにインパクトがあって独特です。歌詞を書く時のこだわりや理想は?

歌詞を書くにあたって一番憧れているのがB’zの稲葉浩志さんなんです。稲葉さんの歌詞はすごく面白い言葉が並んでいて。僕自身、歌詞を書き始めてみて、“いろいろと経験しないとダメだな”と思って、いろいろなことに取り組みながら書いたのが「お願い神様」だったんです。この曲が『キラメイジャー』の共演者のみなさんの記憶にも残ってくれているみたいで、それも嬉しいですね!

「お願い神様」は内省的な歌詞が印象的でした。ドラマチックなナンバーで、木原さんのヴォーカルを存分に堪能させてくれる曲に仕上がりましたね。

嬉しいです! 一緒に作っていただいたみなさんのおかげですね(笑)。この曲は挑戦的なことが多かったので、実際に歌うまで仕上がりの想像がつかなかったんです。レコーディングの段階でいろいろ変えてみたりもしたんですけど、完成してみて自分の想像を超えた着地になりましたし、今となってはライヴの1曲目にぴったりの楽曲になりました(笑)。

2曲目の「イチゴイチエ」は木原さんご自身の“縁”を言葉にした温かみのある一曲ですが、改めて制作時を振り返って思い出されることはありますか?

この曲の歌詞はスマホのカメラロールを見ながら書きました。僕は思い出をよくカメラに収めるんですけど、『キラメイジャー』撮影時のカメラロールを見ながら、その時に感じていた気持ちを思い出して、箇条書きにして歌詞を書いていったんです。撮影中、大変なこともありましたけど、そういう時に“周りには誰がいてくれたかな?”と探っていくにつれて、いろいろな人への感謝の気持ちが出てきたんですよね。“この気持ちをどう伝えればいいだろう?”と考えて、試行錯誤しながら歌詞にしました。“これは言わないほうがいいんだろうな”“この言葉だけは絶対に残したい”などを判断しながら書いていきましたね。

特に“絶対に残したい”と思った言葉は?

《差し伸べてくれた手を離せないよ(中略)遠くの空星が煌めく》の部分ですね。撮影時の周囲への感謝や、みんなと離れても成長した先でまた会えたらいいなと思う気持ちを詰め込みました。

カメラロールを見て書いた歌詞って…何だかエモいですね(笑)。

この話は初めてしたかも(笑)。僕の想いを作曲してくれたボカロPのニト。が汲んでくれて、サウンドも歌詞に寄り添ってくれました。

続く「架け星」は『キラメイジャー』のOP曲「魔進戦隊キラメイジャー」を歌う大西洋平さんとのタッグ曲という。

「架け星」の歌詞の半分は自分の経験をもとにしていますが、もう半分は大西さんが作られたメロディーから浮かんだことをもとにして、切実な願いを言葉にしたんです。メロディーをいただいてから歌詞を書くのは初めてだったので少し難しかったですけど、浮かんできた言葉をきれいに並べられたんじゃないかと思います。初めて自分ひとりで全ての歌詞を書くこともできました。
木原瑠生
EP『COLORS』
EP『COLORS』「お願い神様」ジャケット
EP『COLORS』「イチゴイチエ」ジャケット
EP『COLORS』「架け星」ジャケット
EP『COLORS』「鼓動」ジャケット
EP『COLORS』「ネオン・シティ」ジャケット

OKMusic編集部

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