深作健太演出で『未婚の女』を能舞台
にて上演 夏川椎菜、サヘル・ローズ
/宮村優子(Wキャスト)、山村美智
ら出演
1945年4月、オーストリア中部の村。
ナチスドイツによる支配が終わる数日前、一人の若い男が〈脱走兵〉として処刑された。
兵士を密告したのは、村に住む若い女・マリア。
しかし戦後、価値観は一転し、マリアは〈ナチスの協力者〉として裁かれる。
時は流れ、現代——
若い孫娘・ウルリケは祖母のノートの存在を知り、事件の真相に迫る。
一方、ウルリケの母・イングリッドは、自分をギリシア神話のエレクトラにたとえながら、
母に対する〈復讐〉を誓う。
浮かびあがる【三世代】、三人の女たちを〈抑圧〉する心の闇。
過去と現在が交錯しながら、やがて物語は衝撃のクライマックスを迎える——
夏川椎菜 コメント
また深作組と一緒にメッセージを伝えられることを嬉しく思います!
台本の初稿を頂いた時「とりあえず今回は、旗を振り回す事はなさそう」と思い、ちょっと荷が降りる思いだったのですが、会場の銕仙会 能楽研修所を調べて、戦々恐々としています。
この厳粛な雰囲気の中、目の前のお客様にちゃんとメッセージを届けられるよう、稽古に励んで参ります!
ご来場お待ちしています。
23年秋、深作組は〈戦争と女性〉をテーマに描く〈新ドイツ三部作〉完結篇として、オーストリアの気鋭の劇作家エーヴァルト・パルメツホーファーによる『未婚の女』を、大川珠季さんの翻訳で日本初演いたします。
三世代に渡る、三人の母娘の〈抑圧〉と〈抵抗〉の物語。
過去と現代が交錯する〈鎮魂劇〉を、東京・青山にある銕仙会能楽研修所の洗練された〈能舞台〉の上に表現することで、ドイツと日本、二つの敗戦国の〈戦後史〉がくっきりと浮かびあがることでしょう。
過去と現在を繋ぐこの難役は、強い言葉の力をもつナンちゃんしかいないと思いました。
母親役にはWキャストで、しなやかで強靱な表現力をもったお二人、
サヘル・ローズさんと、宮村優子さん。
そして物語の鍵を握る祖母役には、山村美智さん。
さらに様々な役を演じるコロス役としてイケメン俳優陣、
有川マコトさん、宮地大介さん、小田龍哉さん、神農直隆さんら、
今回もまた信頼する素敵なキャスト・スタッフが揃いました。
僕たちはいつも、過去の戦争と次の戦争の間の時代を生きている。
未来の可能性を忘れてしまわないためにも、この〈裁判劇〉を大切に作ります。
SPICE
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