【DEEN インタビュー】
オーケストラコンサートは
絶対にCDでは体感できない
前日のゲネプロで
やっと全貌が分かる
オーケストラコンサートの話に戻りますが、セットリストはどんな感じに?
池森
ベストアルバムも出したことですし、90年代の代表曲をフルオーケストラで聴いてもらいたいと思っています。
ファンの人たちが“聴きたい”と思っている曲を。
池森
そうですね。その気持ちに応えたいと。
普段のコンサートとは全然雰囲気が違うと思いますが、どんなことに気をつけようと思っていますか?
池森
いや〜、それすらも分かんないです(笑)。
山根
人数が人数なのでスタジオに集まって練習するっていうわけにはいかないので、前日のゲネプロでやっと全貌が分かるという感じだと思います。
フライヤーの裏側に“演奏予定曲”として何曲かタイトルが出ていますが、オーケストラアレンジによって新鮮に聴いてもらえるんじゃないかと思う曲は?
池森
「このまま君だけを奪い去りたい」はどちらかと言うと全面にディストーションのかかったギターの積みのハーモニーで聴かせる曲なので、弦を含めたオーケストラでやってもらったらどんなふうになるのかなと思いますね。“どんなイントロになるんだろう?”って考えただけでワクワクします。アタックのある感じではないかと思うんですけど、全然違う世界を見せてくれるんだろうなって。
山根
バラードは想像つくんですけど、「瞳そらさないで」とか…フライヤーには書いてないんですけど「Memories」とか、そういう曲がオーケストラと一緒になるとどう変わってくるのかが楽しみです。
一曲一曲が楽しみですよね。ちなみにライヴタイトルの“WINGS TO THE FUTURE”にはどういう意味が?
池森
フルオーケストラという初めての出来事を僕らが体感したら、音楽的アプローチやライヴなりも含めて、相当変わると思うんですよ。そういう期待も込めて、“また新しいところに飛び立っていこう!”という想いを込めてつけました。今回のオーケストラコンサートは大きなチャレンジですし、それが終わったら次にやりたいことが見えてきたりするのかなって。
山根
何もないところから作っていくのは大変ですけど、チームのいろんな人の意見を聞きながら自分たちが作っていくというのはすごいやりがいがあるというか、楽な部分もあるので、今回のオーケストラとのステージは今後のオリジナル作品の制作への影響もきっと大きいと思います。今年に出そうとしているオリジナルアルバムの制作にもいい刺激になってくれそうな気がしますね。
今回のコンサートに来られる方へ“こんなところを楽しみにしていてほしい”というところは?
山根
こういう機会はこれからないかもしれませんし、これまで何十回もやってきた楽曲が絶対に変わるのは目に見えているので、耳だけではなく、響きというか、体感というか、もちろん視覚でも楽しんでもらいたいです。その時だけですからね。
池森
絶対にCDでは体感できないライヴなので、ぜひ生で目撃してもらいたいです。オーケストラってCDで聴こうと思ったら、相当なオーディオの環境がないと体感できないと思うんです。ダイナミックレンジがあまりにも広すぎてね。だから、作品として残したとしても、生で観るチャンスは2回しかないので、この日、この時間に目撃者になってください!
取材:田中隆信