33年ぶりに日本で蘇るアラン・チュー
リングの人生 舞台『ブレイキング・
ザ・コード』開幕【舞台写真・コメン
トあり】

2023年4月1日(土)シアタートラムにて、稲葉賀恵演出『ブレイキング・ザ・コード』が開幕する。このたび初日に先駆けて行われた公開ゲネプロの舞台写真と、演出の稲葉とアラン・チューリング役の亀田佳明からコメントが到着した。
稲葉賀恵(演出)コメント
この物語は数学理論を真ん中に置いてはおりますが、極めて私たちの近く、隣にいる人間たちのすれ違いやぶつかり、そして愛憎や悲哀を描いています。
約1ヶ月強、8人の尊敬する魅力的な俳優陣と、すぐそこに、近所にいるような親近感と愛くるしさを持った登場人物を作り上げるべく、コツコツ丁寧にお稽古してきました。
そして、信頼すべきスタッフプランナー陣と、チューリングの脳内を舞台上に出現すべく、時に子供のようにきゃっきゃ言いながら趣向を凝らして参りました。何だかとても奇妙で、でもとても愛すべき世界になった気がいたします。
きっと観ていただけたら、チューリングをはじめとする歴史の中にいる登場人物が、年号から抜け出してすぐそこで手を差し出して話しかけてくるような、そんな感覚を覚えて頂けると思います。
トラムという宇宙のような空間で
天体のように近づいては離れる人間たちの模様を
一緒に浮遊しながら旅してみてください。
劇場でお待ちしております。
亀田佳明(アラン・チューリング 役)コメント
本日はご来場頂きましたお客様に心より感謝を申し上げます。
稲葉賀恵さんの粘り強く丁寧な演出にスタッフキャストも一丸となり明るく闊達な稽古場でした。劇中アラン・チューリングは常に舞台上にいながら、他の人物の登場によって時空が飛んでいきます。
堀部圭亮さん演じるロスの絶妙にグレーな人間味。
田中亨さん演じるクリスの清廉さとニコスの無邪気さ。
保坂知寿さん演じるサラの失望の先に見せる深い愛情。
水田航生さん演じるロンの秘められた痛みと滲む葛藤。
中村まことさん演じるスミスの特異な難攻不落。
加藤敬二さん演じるノックスの温かさの中にある哀しみ。
岡本玲さん演じるパットの夾雑物のない眼差しで生きようとする意志。(登場順)
次々に登場してくる共演者の方達と稽古を重ねていくうちに、自分は登場人物達の記憶の中の存在であり、その人物たちの記憶により再生されている存在のような不思議を感じました。
「心とは何か」「身体がなくても心は存在するのか」
チューリングは学術でこの問いを追究し続けました。私にとっても心の問いは向き合い続けるテーマでもあります。
日々お客様と発見を重ねながら千秋楽を迎えたいと思います。座組一同、心を込めて創った作品です。1人でも多くの方に観ていただけたらと願っております。
(左から)加藤敬二、亀田佳明 撮影:杉能信介
(左から)堀部圭亮、亀田佳明、水田航生 撮影:杉能信介
(左から)水田航生、亀田佳明 撮影:杉能信介
(左から)岡本玲、保坂知寿 撮影:杉能信介
(左から)亀田佳明、堀部圭亮 撮影:杉能信介

あらすじ
第二次世界大戦後のイギリス。
エニグマと呼ばれる複雑難解なドイツの暗号を解読し、イギリスを勝利へ導いたアラン・チューリング。
しかし、誰も彼のその功績を知らない。
この任務は戦争が終わっても決して口にしてはならなかったのだ。
そしてもう一つ、彼には人に言えない秘密があった。
同性愛が犯罪として扱われる時代、彼は同性愛者だった。
ある日、空き巣被害にあったチューリングの自宅に一人の刑事がやってくる。
あらゆる秘密を抱え、孤独に生きるチューリングが人生の最後に出した答えとは。
実在した彼の生涯を、少年時代、第二次世界大戦中の国立暗号研究所勤務時代、そして戦後と各時代を交錯させながら描いていく。

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