音楽劇『歌うシャイロック』南座公演
が開幕 歌あり踊りあり、全編関西弁
で展開 舞台写真&岸谷五朗のコメン
トが到着

2023年2月9日(木)音楽劇『歌うシャイロック』南座公演が開幕した。
数々の名作を世に送り続ける鄭義信が、シェイクスピアの名作『ヴェニスの商人』の悪役高利貸しのシャイロックに焦点を当て、再構成した本作。ユダヤ人で、冷酷な取り立て故に街中から嫌われ者のシャイロックは、果たして本当に“悪”だったのか? そんな疑問を歌や踊りでユーモアたっぷりに投げかける、笑って泣ける音楽劇となる。
このたび初日公演の模様と舞台写真が到着した。
幕開けは、ヴェニスの人々と莫大な遺産を相続した貴族ポーシャたちを巡る人間模様が描かれる。
ヴェニスの街に住む、岸谷五朗演じるシャイロックをはじめとする登場人物は全員が関西弁。渡部豪太演じるアントーニオと岡田義徳演じるパッサーニオの友情、中村ゆり演じるジェシカと和田正人演じるロレンゾーの恋模様、小川菜摘演じるマージャリーと、駒木根隆介演じるロレンゾー親子のコミカルな親子喧嘩などがスピード感をもって描写される。
岸谷五朗

右から 渡部豪太、福井晶一、マギー、真琴つばさ、岸谷五朗
ところ変わってポーシャの屋敷では、父親の遺言に縛られた真琴つばさ演じるポーシャが30年に渡る婿探しに飽き飽きしている。そこに現れたマギー演じるモロッコ大公。ポーシャの結婚相手を選別するための宝箱を選ぶシーンでは、福井晶一演じるネリッサとともにアドリブがさく裂し、客席から笑い声が上がった。
右から 真琴つばさ、福井晶一
右から 和田正人、マギー、渡部豪太
その後、パッサーニオが宝箱選びに見事合格し、めでたくポーシャと結ばれるが、そこにアントーニオの商船がすべて難破したという知らせが入る。パッサーニオは、ポーシャと結ばれるための金をアントーニオがシャイロックから借りた金で賄っており、金が返せなくなったアントーニオは担保にしていた肉1ポンドを切り取られて死ぬという。いても立ってもいられなくなったパッサーニオはヴェニスに帰ることに。
右から 和田正人、中村ゆり
中央右:小川菜摘、中央左:駒木根隆介

中央右から岡田義徳、渡部豪太
一方、シャイロックの金を盗んでロレンゾーと駆け落ちをしたジェシカ。大金を手に入れたことで人が変わってしまったロレンゾーの愛を失ってしまったことに絶望し、気が触れてしまう。雨が降るヴェニスの街でジェシカを見つけたシャイロックは、ヴェニスの街の人々への復讐を誓うのだった。
そしてヴェニスの人々、ポーシャの屋敷の人々を巻き込んで、肉1ポンドを巡る裁判が開かれ……。
ラストシーンでは、シャイロックとジェシカ親子の希望と絶望、いずれ迎える戦争の気配を感じさせ、客席は一転厳かな雰囲気に。万雷の拍手の中、幕となった。
初日公演を迎え、主演の岸谷からコメントが到着した。
岸谷五朗 コメント
南座の楽屋口から楽屋に入る道すがら、何とも言えない、「重圧感と重厚感」先達が築いて来た、舞台芸術への想いに、心が特別な「何か」に鷲掴みにされました。そして一時間も滞在していないのに、南座が大好きになっていました。
過去の歴史、素晴らしき作品群に負けないように、目標は「南座に認められる事」であります。精一杯頑張りたいと思います!400年前のシェイクスピア戯曲を四百年前に誕生した劇場で、演じる!最高です。
南座公演は2月21日(火)まで、2月25日(土)~27日(月)まで福岡・博多座で、3月16日(木)~26日(日)まで東京・サンシャイン劇場で上演する。

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