「劇場を使わない演劇」に特化した[
THEATRE E9 Air]ラインアップ発表

新型コロナウイルスの自粛の余波で、大中小関わらず、なかなか本格再開とはなっていない各劇場。そんな中、京都の小劇場[THEATRE E9 KYOTO(以下E9)]が、劇場空間を使わない演劇表現を発表する仮想劇場[THEATRE E9 Air(以下Air)]を5月にオープン。こけら落とし公演の、THE GO AND MO’ S『THE JOKE AND MO’ S vol.3 妄想コント』に続いて、7団体が登場することが決定した。
劇場開設と同時に、上演を希望する団体を募集した[Air]。その結果「笑の内閣」「HIxTO(ヒクト)」「mimacul」「MTCproject」「N₂」「共通舞台」「劇団なかゆび」が名乗りを上げ、2020年6月から順番に作品を公開する。
HIxTO『Connection theater』
笑の内閣『オンライン演劇「信長のリモート・武将通信録」』(6月20日・21日)は「もし戦国時代にZOOMがあったら」という設定で、あの「本能寺の変」前後の武将たちのやり取りを描いていくコメディ。HIxTO『Connection theater』(7/4)は、参加者に送られる「自宅劇場キット」を用いた公演を各自室で行い、公演後に全員で感想などをオンラインで共有するWS 企画だ。
mimacul『anima[岩波真]』(8月3日~9日)は、「岩波真」という名前から連想される人物像を参加者から募集(6/24まで受付中)し、その意見を反映したキャラを作り上げ、映像化するというインタラクティブ作品。MTCproject『一人芝居「わたし」』(7月18日・19日)は、同プロジェクトの代表作である、発達障害をテーマにした一人芝居を、初めてオンライン演劇として公開する試みだ。
mimacul『anima[岩波真]』
[Air]設立に先駆けて、E9芸術監督のあごうさとしが発表した『無人劇』も、THE GO AND MO’ Sの『妄想コント』も、観客と情報を共有して、思考を広げることを楽しむという、非常にアナログな試みだった。しかし6月以降は、映像や最新のコミュニケーションツールを利用するなど、さらに多様な“劇場”の使い方を提示するものが連発しそうだ。残りの3組の公演の詳細は、後日発表される。

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