BURNOUT SYNDROMESと原作オマージュ
曲の成立を鑑みる

太くマンリーで生命力溢れる力強い歌声、文学性豊かな歌世界、感情性が芳醇なメロディやドラマティックな楽曲構成、そしてそこはかとないエモさを擁したその音楽性…。この機会にインディーズ時代も含めBURNOUT SYNDROMESの過去楽曲を改めて時系列的に聴き返してみた。そして、そこに彼らの音楽観とアニメやコミックといった二次元創作物とは、元々良い相性を持っていたであろうことに改めて気づかされた。

メジャーデビュー以降、BURNOUT SYNDROMESがこれまで多く携わってきた、アニメのオープニング曲やエンディング曲類が織りなす、異なる成分ながらもその融合具合と可視させたことで生じるマッチ具合は作毎に絶妙だ。いわゆるそれらは、個々では各々にて独自世界を描き、響きつつも、それがオープニング映像やエンディング映像と融合した際には、観前にはその日のストーリーに想いを馳せたり、観後にはストーリーを回想させる作用を多分に持っていたりする。

BURNOUT SYNDROMESとアニメソングとの付き合いは長くそして深い。それは彼らのメジャーデビュー時の2016年春までさかのぼる。1stシングル「FLY HIGH!!」でのTVアニメ「ハイキュー!!セカンドシーズン」第2クールオープニング曲を手始めに、同年秋の2ndシングル「ヒカリアレ」も「ハイキュー!! 烏野高校VS 白鳥沢学園高校」オープニング曲。2018年2月リリースの3rdシングル「花一匁」がTVアニメ「銀魂.」銀ノ魂篇の1月クールのエンディング曲に起用され、同年夏の4thシングル「Good Morning World!」はTVアニメ「Dr.STONE」オープニング曲。今冬リリースの最新シングル「PHOENIX」に於いては現在絶賛押送中のTVアニメ「ハイキュー!! TO THE TOP」オープニング曲に起用中、と、これまでのパッケージでの単独シングルリリース楽曲は全てアニメ作品のオープニング曲やエンディング曲ばかりであった。他にもコミックにはなるが2017年秋には「ハイスコアガール」へのトリビュートソングの配信限定リリースを始め、eスポーツ選手権やコミックへのトリビュートソングやコラボレーションも幾つか存在し、これまで2次元界隈とは高い親和性を保ってきた。
そんなBURNOUT SYNDROMESから、これまでに担当した全アニメテーマソング・全シングル楽曲5曲やアニメ・コミック・ゲーム等へのオマージュソングたちをコンパイルした、「アニメコンセプトベストアルバム」とも称せるオムニバスベストアルバム『BURNOUT SYNDROMEZ』が届いた。既発曲群に加え、新曲2曲にRemix1曲、Rearrange1曲を含んだ全12曲入りの同盤。その内容をざっと振り返ると…。

記念すべき彼らのメジャーデビュー曲にしてTVアニメ「ハイキュー!!セカンドシーズン」第2クールオープニング曲の「FLY HIGH!!」が、と、そのエッジ感と前のめりな16ビートを交えた疾走感、そしてそこを抜けて現れる開放感を伴い、聴き手のこれからへの羽ばたきを誘い惹き込んでいく同盤。重厚なコーラスと突如光に包まれる瞬間に出会えたかのような祝福観と、それを経てまた次へと迎えるブレイブを得れるTVアニメ「ハイキュー!! 烏野高校VS 白鳥沢学園高校」オープニング曲でもあった「ヒカリアレ」、また、TVアニメ「ハイキュー!! TO THE TOP」オープニング曲の最新曲「PHOENIX」が、そのEDMさも交えたダンサブルさとグローリーさにて、何度も立ち上がり向かっていく者の勇気を後押ししてくれれば、極めつけは、これまた「ハイキュー!!」とのコラボながらトリビュートソングでもある新曲「Dream On!!」。同曲は彼らからの「ハイキュー!!」へのオマージュソング。雄々しさと懐の深さ、そして勢いのある力強い歌やエモさを宿したサウンドが聴き手を鼓舞し、その伸ばした手を引っ張ってネクストステージへと連れ出してくれる。これまでの「ハイキュー!!」のストーリーを熟知し、自身の解釈を交えて贈る新章やアナザーストーリーとして描き出しているところは彼らならではだ。

と、ここまで「ハイキュー!!」関連楽曲が続いたが、ここからはこれまでの様々なコラボ曲たちが現れ出す。TVアニメ「Dr.STONE」第1クールオープニング曲であった「Good Morning World!」が、その手数や展開の多彩な面を超えて現れるサビを通し、闇を抜け朝を迎えた際の新しい心気や次へと向かうべく踏み出す勇気を寄与してくれれば、前のめりでダンサブルさを擁した16ビートやアコギを交えたサウンドと、彼らの独特の雅さがエモーショナルさ溢れる楽曲と融合を魅せるTVアニメ『「銀魂」銀ノ魂篇』エンディング曲「花一匁」が背中を押す。
中盤ではキャッチーさが印象的なコミック「ハイスコアガール」のトリビュートソングが、原作の主人公の男勝りの気概がてっぺんを目指させ、続いてもゲーム関連。「第1・2回全国高校eスポーツ選手権応援ソング」であった「ナミタチヌ」が、そのEDM性を宿した至福感たっぷりの音楽性と雄々しいスタジアムアンセム感を交えフィールドに自分を立たせてくれる。
ここまで攻め攻めな曲が立て続けに放射されてきたが、「ここらで牧歌的な雰囲気の曲でも」と、ほっこりした気持ちと抒情性が特徴的な漫画「くるねこ」コラボレーションMV「吾輩は猫である」が中盤には現れる。
後半は現在、そしてこれからのBURNOUT SYNDROMESが楽しめた。新曲「白線渡り」は、ストリングスもドラマティックにガッツリと楽曲に絡み、春の旅立ちや新しい出会いへと想いを馳せさせる現在の桜のシーズンにぴったり。そして発表当時も現在もかなり白眉な2ndアルバム収録の初期曲「数學少女」も、この度、BURNOUT SYNDROMEZのテーマ曲「数學少女Z」としてリミックス。新しい息吹が加えられた。ここでは彼らの意外性や多面も楽しんで欲しい。そしてボーナストラックにはデビュー曲を鍵盤やウォームで包み込むようなハーモニーやコーラスも交え、本来の彼ららしい和な感じや土臭い雄大さ、マンリーさがより活きたデビュー曲のリアレンジ「FLYHIGH!! -Spring Version-」が同盤を締める。

と、彼らのアニメやオマージュソングたちと並走してきたこれまでの足取りと、時を経た現在ならではのアプローチや解釈等が堪能できる今ベスト盤。曲の並び的に勢いや熱さ一辺倒な印象を持たれそうだが、実際はタイアップの持ち味であるそれらが主ながら、ほっこりとした曲や彼らのアプローチとしては意外性や新発見、不思議な融合を魅せている楽曲が見受けられるのも特徴的だ。それこそ、BURNOUT SYNDROMESのファンや各アニメやコミック、ゲームファン、そしてそれらに馴染みがなく知らずとも、どれも耳にした方々にもしっかりとコミットできる作品内容となっている証と言える。

そして、この後は是非、BURNOUT SYNDROMESの過去曲を、今回の私と同じように時系列的に聴き返してみて欲しい。冒頭の相性の良さからスタートしつつも、いつしかそれらのタイアップが彼らに新たな武器を与え、相互性を魅せ始め、遂には彼らの楽曲の変化へと至らせ、ひいてはこれらアニメやコミックのタイアップ性にも長けた音楽性のバンドへと印象づけさせていった経緯が鑑みれるはずだから。

「アニメ向き」から「アニメにピッタリ」へ。彼らの歌と原作との幸せな更なる可視化は、聴き手を巻き込んだ物語と化してこれからも続いていく。

<リリース情報>

アニメコンセプトBEST ALBUM
『BURNOUT SYNDROMEZ』
好評発売中

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初回生産限定盤(CD+BD+コミック)/ ESCL-5366~5367 / ¥4,200+tax
通常盤(CD)/ ESCL-5368 / ¥2,500+tax 

DISC1【CD】※初回盤・通常盤共通
1.FLY HIGH!! TVアニメ「ハイキュー!!セカンドシーズン」第2クールオープニングテーマ
2.ヒカリアレ TVアニメ「ハイキュー!! 烏野高校 VS 白鳥沢学園高校」オープニングテーマ
3.PHOENIX TVアニメ「ハイキュー!! TO THE TOP」オープニングテーマ
4.Dream On!! TVアニメ「ハイキュー!!」トリビュートソング
5.Good Morning World! TVアニメ「Dr.STONE」第1クールオープニングテーマ
6.花一匁 TVアニメ「銀魂」銀ノ魂篇エンディングテーマ
7.ハイスコアガール 漫画「ハイスコアガール」トリビュートソング
8.ナミタチヌ 第1・2回全国高校eスポーツ選手権応援ソング
9.吾輩は猫である 漫画「くるねこ」コラボレーションMV制作
10.白線渡り 熊谷和海が「自分を育ててくれたもの=漫画」への感謝の気持ちを込めて制作
11.数學少女Z BURNOUT SYNDROMEZテーマソング
<Bonus Track>
12.FLY HIGH!! -Spring Version-

DISC2【Blu-ray】※初回盤のみ
Music Video
1.FLY HIGH!!   
2.ヒカリアレ  
3.ハイスコアガール
4.花一匁 
5.吾輩は猫である
6.ナミタチヌ  
7.Good Morning World!   
8.PHOENIX  

Live Movie
全国ワンマンツアー2019「明星~We have a dream~」@恵比寿LIQUIDROOM 2019.3.23
1.あゝ
2.SPEECH
3.花一匁
4.FLY HIGH!!
5.ヒカリアレ
6.ナミタチヌ
+メンバーによるLIVE解説オーディオコメンタリー

付属コミック ※初回盤のみ
BURNOUT SYNDROMEZが主人公になった架空の冒険ストーリーの描き下ろしオリジナルコミック

■ライブ情報
BURNOUT SYNDROMES「全国ワンマンツアー2021」
2月6日(土)  @福岡・BEAT STATION 
2月7日(日)  @広島・LIVE VANQUISH 
2月13日(土) @愛知・DIAMOND HALL
2月14日(日) @大阪・なんばHatch
2月20日(土) @仙台・RENSA 
2月21日(日) @新潟・NEXS 
2月28日(日) @東京・EX THEATER ROPPONGI
*全会場:開場16:00 / 開演17:00

●チケット代
1Fスタンディング:¥4,800(税込)
2F指定席:¥5,300(税込)*大阪・東京のみ
※ドリンク代別途必要
※2歳以下入場不可/3歳以上チケット必要
※未就学児は保護者1名につき1名まで入場可能(お子様もチケットは必要となります)

チケットに関してはオフィシャルHPをご確認ください。

■プロフィール
熊谷和海(Gt&Vo)、石川大裕(Ba&Cho)、廣瀬拓哉(Dr&Cho)
大阪発、青春文學ロックバンド。2005 年結成。
日本語の響き、美しさを大切にした文學的な歌詞やヴォーカル、その世界を彩る緻密に計算されたアレンジ。スリーピースの限界に常に挑戦しているバンド。2010年、TOKYO FM 「SCHOOL OF LOCK!」主催イベント「閃光ライオット」に出演し、準グランプリを獲得。結成10周年となる2016年3月、EPICレコードジャパンからシングル「FLY HIGH!!」でメジャーデビュー。最新シングル「PHOENIX」は2020年2月12日発売。

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BURNOUT SYNDROMESと原作オマージュ曲の成立を鑑みるはミーティア(MEETIA)で公開された投稿です。

ミーティア

「Music meets City Culture.」を合言葉に、街(シティ)で起こるあんなことやこんなことを切り取るWEBマガジン。シティカルチャーの住人であるミーティア編集部が「そこに音楽があるならば」な目線でオリジナル記事を毎日発信中。さらに「音楽」をテーマに個性豊かな漫画家による作品も連載中。

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