ワンフェス2020[冬]雑感レポートと
、異例スケジュールの今後のワンフェ
ス動向

 まず前回記事(https://anime.eiga.com/news/column/figure_trend/110561/ )のその後。

 全部がこうだというのではなく、こういう感じになってるところがあるとして聞いたお話ですが、工場が再開して管理者などの上のほうの人はほぼ全員戻ったけど、現場の工員は半分ぐらいしか入っていないとか。春節で田舎に帰った人が、新型コロナウイルスを恐れて都会に出てこないのかもしれないとも。この先、どうなっていくのか現時点では想像できません。
 ということで、今回は2月9日に開催されたワンダーフェスティバル2020[冬]について。
 まずざっくりと現在のところ明らかになったデータから。ワンフェス当日は新型コロナウイルスの影響で、参加を見送るディーラーがありました。事前にTwitter上で見える感じではそこそこいそうな感じもあったのですが、実際に会場で見るとそうでもなく、いつものような感じ。ただ、事前に不参加を表明したディーラーのテーブルにその旨が書かれた紙が貼られていたのが目新しい感じでした。
 一方入場者数ですが、ワンフェスのTwitterによれば4万8888人。これは昨年夏と同程度ですが、1年前の冬ワンフェスからは5000人ほど減っています。これは新型コロナウイルスの影響と見ることもできますが、夏も一昨年と比べると4000人ほど減っているので、ワンフェス全体が減少傾向になっているという見方をすることも可能かもしれません。ただ、昨年夏も当日の直撃は避けられたものの台風が接近していて、そのために入場者数が減ったとも考えられるので、次回以降の数字を見ないとどちらの影響が大きいのか、判断はできません。
 なお、ワンフェスガイドブックをカウントした当日版権申請ディーラー数では、相変わらず「Fate」シリーズが圧倒的。昨年夏の228から今回238に増加して、83ディーラーの2位「艦隊これくしょん -艦これ-」に大差を付けて1位。以下「ガールズ&パンツァー」「アズールレーン」「アリス・ギア・アイギス」「アイマス」シリーズと定番のところが並んでおり、「アリス・ギア・アイギス」が10増えて「アイマス」抜いた以外はそんなに大きく変動なし。アニメ系以外で多い「ウルトラ」シリーズは58から76で、「艦これ」と「ガルパン」の間。
 当日会場で「Fate」シリーズのディーラーをほぼ全部回ったのですが、多かったのは昨年夏イベントの水着サーヴァントたち。これはすっかり冬の定番傾向になっています。昨年は誰もが手に入る配布サーヴァントのジャンヌ・ダルク〔オルタ〕が大人気でしたが、今年の葛飾北斎は着ている水着の柄があまりにも複雑だったためか、ほとんど見かけず。ラムダリリスや宮本武蔵、バニーアルトリアあたりが目についた感じです。
 とこんな風に冬ワンフェスの名物だった水着サーヴァントですが、来年の冬ワンフェスでは事情が変わります。来年夏の新サーヴァントは一切当日版権で登場しないということが(何か急な変更がない限り)現時点で確定してるのです。
 というのも、今年の夏は7月には開催されずに11月1日の開催になり、続いていつもと同じ時期の2月7日に開催となることが発表されています。間が3カ月しかないということで、ディーラー側の作業も大変なのですが、当日版権処理もかなりの負担(実行委員会側にも版権元にも)になることから、秋と冬の2回分の当日版権申請を同時に申し込むかたちになっているのです。しかもその予備申請締め切りは4月17日。この期日に来年2月の申請アイテムを決めないといけないのです。そのため、自動的にFGO夏イベントの反映は不可能。それどころか、11月と2月で意識的に作り分けをしない限り2月用新作はないということになります。参加料や版権料の支払期日は別なので、金銭的な負担はまだしも、当日版権の枠内で2月用新作を別に準備することはなかなか難易度が高そう(しかも最新の人気キャラを出せないし、人気の状況を反映できない)なので、2月ワンフェスの光景はこれまでとかなり変わりそうです。
 当日版権以外に独自版権システムをとっているところもあり、そういった作品の新作を2月に合わせて出すことは可能なので、それらがディーラー卓を賑わせることになるかもしれません。
 代表的なところではまずニトロプラス版権。ニトロプラスのゲームや「すーぱーそに子」に加えて「刀剣乱舞 -ONLINE-」もその対象です。とくに「刀剣乱舞 -ONLINE-」は最近のワンフェスでも特に人気がある作品(独自版権なのでガイドブックで申請ディーラー数等は確認できませんが)なので、その動向は気になります。
 そしてちょっと面白い状況になるのが6月27日に新作「シン・エヴァンゲリオン劇場版」が公開される「エヴァンゲリオン」。この「エヴァンゲリオン」も独自版権システムをとっているので、2月のワンフェスにあわせた新作をつくることが可能なのですが、つまりは新作映画に登場するキャラやメカ、シチュエーションなどをいち早く立体化することが可能になるのです! 映画に出てくる物(立体でつくりたくなるとか、欲しくなる物)によっては11月&2月がエヴァだらけのワンフェスになっているかも……。
 補足ですが、6月13日~14日には新宿でエヴァンゲリオン ワンフェスが開催予定で、そこでも当日版権や独自版権でガレージキットも販売されることになっています。もちろんそこでは新作のガレージキットは間に合わないのでその後のイベントでということになります。
 ワンフェス以外の造形イベントもオリンピックの影響でスケジュールが軒並み変更されています。さらに新型コロナウイルスが国内のイベントにも影響を与えるようになっています。メーカーの新作リリースや当日版権の情勢含め、状況の推移を注視したいと思います。

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